世の中、技術革新や社会システムの改変やネットワークインフラの発達によって、生活を営む上での利便性が随分と向上したかに見える。
しかし、その便利さの基盤が意外に脆かったり、便利さの代償として何かを失う可能性があったりと、自分達が享受している便利さは常に危うさも孕んでいることを忘れてはいけないような気がする。
「便利さ」は「危うさ」と表裏一体。思いつくだけでも…
①気軽に電子決済ができるICカード
②複数電鉄会社の相互乗り入れ
③スマホ
④エアコン
⑤自家用車
⑥汚れ落ちが抜群の洗剤
⑦友人とのSNSを使っての連絡
⑧ネットショッピング
⑨テレワーク
⑩グローバリズム
電鉄の相互乗り入れで確かに電車移動は便利にはなったけれど、どこかで運行トラブルが起きたら、その影響がとんでもない範囲に拡大したように思う。
私の夫もクレジットカード情報をスキミングされて不正使用され、すぐに気が付いて金銭的被害はなかったものの、カードは再発行することに。皆さん、カードの利用明細はこまめにチェックしましょう。
アプリのインストール等でスマホに機能が集中し過ぎて、個人情報の保護などが危うい。先日のauの通信トラブルによる混乱も記憶に新しい。それにスマホへの依存度が強まったことで、人間の行動様式は確実に変化したし、脳や視力への悪影響も懸念される。
近年の夏季は猛暑でエアコン使用が必須状態だけれど、室内外の温度差に人間の身体は適応できているのだろうか?私は外から戻って来ると、以前より疲労感が強いように思う。
学生時代散歩が好きで、街ブラで何時間も歩いていた息子が、就職で地方暮らしを始め自家用車生活になった途端、殆ど歩かなくってしまったらしい。歩くことは最も基本的で、お金のかからない運動。運動不足は身体に悪いと思う。
イマドキの食器用洗剤の汚れ落ちの素晴らしいこと。でも、それが河川ひいては海に余計な負荷を与えている可能性はないのか?
SNSで気軽に連絡できるのは確かに便利だけれど、常にSNSで繋がっていることに心理的負担を感じる人もいるだろう。友人間のトラブルの原因になることもあると聞く。
コロナ禍を機に一気に普及したかに見えるテレワーク。在宅勤務によって対面でのコミュニケーションが不足したり(特に新入社員や新入生は先輩や同級生の顔さえ覚えられない。コロナ禍でマスク着用だし)、仕事のオンオフが曖昧になったり、ひいては運動不足になったり、今日のようにネットワークインフラのひとつであるチームズ(マイクロソフト社製)が使えなくなれば、会社の業務遂行に多大な影響が出る。今回の件で影響を受けたと言われる日本の某大手通信会社も、自前でインフラを作るくらいの技術力や気概が欲しいところ。
グローバリズムで世界は確かに近くなったけれど、島国で安穏としていた日本人は危機管理意識がなさ過ぎて、強かな海外の国々に喰いものにされそうだ。実際、このところの円安も相俟って、コロナ禍で不振の観光業(観光施設やホテル等)は外資にどんどん買収されていると聞く。政府が早急に法整備しなければ、そのうち国境も水源地も、戦争と言う強硬手段ではなく合法的な経済活動によって、他国に侵略される可能性が高い。まあ、それもグローバリズムの一面なんだろうけれど。