昨夜テレビを見ていたら、
ニュース速報のテロップで第一報が伝えられた。
プロになって10年、3度のワールドカップ出場、
そして29歳という年齢。
彼は10年というスパンで、
サッカー人生に一区切りをつけたのだなあ、と思った。
「もったいない」
「まだ、やれるのに」
というファンの声もあるけど、
惜しまれつつ去る、というのが、
引き際としてはたぶん一番美しい。
彼は彼なりの美学を貫いたのだと思った。
(今朝のニュース番組で、それを伝える
みのもんたの表情の観察がまた楽しかった(爆)。
もちろん真面目な話、三浦知良のように現役に拘り続ける、
身も心もボロボロになるまで、あるいは死ぬまで
現役を貫き通す生き方もアリなわけで…)
しかも、その10年は他のどの日本人サッカー選手よりも
濃密で充実した10年だったろう。
ブログに自ら記したように、
誇りを持って次のステップを踏み出せるはずだ。
ワールドカップ中は他の代表メンバーとの
意思疎通不足が指摘されもしたが、
早熟の人、他者より抜きん出た人なら、
誰しも経験する違和感ではないだろうか?
自分を落としてまで、他者に迎合することはないと思う。
スポーツ選手は、人生に起伏があるとするならば、
そのピークが人生の早い時期にあると言えるだろう。
そのピークが華やかであればあるほど、
現役引退後は「余生」になってしまう傾向がある。
長い長い「余生」だ。とは言え、モノは考えようで、
一般人は起伏のピークの高さもそれほどでもないし、
もしかしたらピークなんてないかもしれない。
それに比べたら、ピークがあるだけマシとも言える。
しかし実際問題、どのスポーツの分野でも、
現役引退後の進路に悩み苦労している人は少なくない。
その意味で、中田の転身には要注目!
彼の今後の生き様、成功いかんによっては、
次世代のスポーツ人に光明を与えることになるでは?
単なるスポーツ馬鹿(失礼m(_ _)m)ではなく、
自分の人生を長いスパンで見据えるスポーツ人になる。
その前例に成り得るのが、中田ヒデという人
なのだと思う。
(おそらく現在政治家やタレントになっているスポーツ人は
成り行きでそうなっただけなのではないか?)
だからこそ、彼の新たな「旅立ち」を祝福したいのだ。
おそらく彼のことだから、
20年先、30年先、40年先も見据えているんだろう。
以前新聞に連載の半生記で読んだが、
ソフトバンクの孫正義も確かそういう人だ。
(私が10代20代の頃なんて、
「今日」という日をやり過ごすのに精一杯で、
そんなこと思いつきもしなかったな。
そこが凡人と非凡な人の違い…)
今後の生活基盤のひとつとして、
アメリカでは投資用にビルを一棟既に購入済みだと言う。
一般の人間が計り知れないところで、
彼は着実に次の10年に向けて準備を進めていたわけだ。
あっぱれ中田ヒデ!
他の誰のものでもない自分の人生を生きてください。