実は、ちょっと前から気になっていたのですが・・・・野犬です
2匹いて、最初は珍しくて、口笛を吹いたりしていたのです。
でも人間に慣れている風はなくて、決して近寄ってきません
なのに、つづら折れの道を登っていくと、ショートカットして登ってきたのか、もう先回りして待っているのです。
「なかなか、かわいい奴じゃないか、待っててくれたのかい・・・?」
と、口笛を吹いても寄ってくる風はなくて、写真を撮ろうとすると姿を隠します。
それが3回、4回続くと・・・・、さすがにちょっと不安になってきました。
なんで・・・・??
先回りして待っているのに、遠巻きに見ているだけなのです・・・・
・・・・はっ!!
狙われている?
ボクは獲物か・・・・・まさかね・・・ ・・・・でも・・・・・
どんどん日は暮れてきます。
クルマはたまに通りますが、何かあった時に、タイミング良くすぐに救出してもらえる状況にはありません。
完全に日は暮れ、夜の闇がじっとりと這い上がってきます。
写真では明るく見えますが、クルマがヘッドライトを点けているのが分かりますでしょうか?
かなり薄暗いです。
地図で見ると、先はまだかなりあります。
見上げれば、ボクが行く先の道路の街灯がうねうねと黒い山の上まで続いています・・・
野犬が・・・・
道の真ん中で4~5匹寝そべっています。
ボクが近寄って行っても、どく気配はありません。
おそるおそる間を縫って走りますが、奴らは決してボクと目を合わそうとせず、ゆうゆうと遠くを眺めているだけなのです!!
こちらを全く無視する態度、そこに奴らの余裕と威圧を垣間見たのでした・・・
気晴らしに音楽でも聞くか・・・
明るいファンキーな曲。でも、、、電池が少ない・・・・
聞いていて、突然電池が無くなってしまった時の、辺りの静寂を考えると・・・・、聞けなくなってしまいました
うむむ、、、もしここで野犬が集団で襲ってきたら・・・・・
登りでは奴らの速度には絶対にかなわない、追いつかれてしまいます。
Uターンして下りなら勝てるかも
でもコーナーで少しでもミスをしたら、吹っ飛んでしまいます。
自転車から降りたら、もうスピードでは勝ち目はありません。
ミスをせずにコーナーを駆け抜けたとしても、奴ら、つづら折れのショートカットを知っています。
次のコーナーを曲がって、見えた直線の先には、もう先回りした野犬たちが牙をむき出しにして、こちらに向かって走ってくるのです
下りのスピードで転倒したら、万事休す。
負傷して動けなくなったところに、飛びかかってくる野犬たち。
腕に足に噛みついて、必死で抵抗するも振りほどけず、生きながらにして・・・・・
あらゆる事態、最悪の事態をシミュレーションして逃げる方法を探りながら、後ろを振り返りつつ必死で自転車を走らせます。
時たま通りすぎるクルマの赤いテールランプに、「待ってくれ~」と心で叫びながら・・・・
そして坂道はつづく・・・・