難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

メドエルジャパンのパワハラをやめさせる署名運動を始めました。

2023年07月02日 10時27分00秒 | 人工内耳
メドエルパワハラ裁判にご関心をお寄せくださっている皆様
ご支援頂きありがとうございます。
オンラインの署名にご協力頂いた皆様、ありがとうございました。現在200名に迫っています。

人工内耳メーカーのメドエル・ジャパンとの不幸な労使関係を一刻も早く終結させるために、紙の署名用紙を作成しました。

下記のURLからダウンロード出来ます。
最上部の「drive.google.com」を押してください。

署名用紙1枚で5名まで記入出来ますので、周りの方にもぜひお願いしてください。もっと集められるという方は恐れ入りますがコピーして下さい。

プリンターのない方はセブンイレブンのネットプリントで印刷できます。
ネット予約番号は85953651
(7月4日23:59まで有効)です。

どちらも難しい方は当方までメッセージを下さい。お送りさせて頂きます。

集めて頂いた署名は署名用紙に記載の宛先までご送付をお願いします。大変恐縮ですが返信封筒と切手代をご負担頂けますと幸いです。

オンライン署名はこちらから↓

あなたの声がチカラになります

あなたの声がチカラになります

メドエルジャパンは企業としての責任を果たし、パワハラ裁判の原告との不幸な労使関係を終結してください

Change.org

 


障害者等向け放送研究会と障害者権利条約

2022年11月08日 08時23分00秒 | 放送・通信
月刊ニューメディアの吉井勇さんのメルマガから。
藤井克徳さんの総括所見の公定訳が出ていないことの指摘とビッグテックのIPによる放送への接近に注目しました。記事参照。

●総務省研究会「視聴覚障害者等向け放送の充実に関する研究会」が始まっています。
「当時は、テレビジョン放送における字幕放送の普及促進を図るため、平成9(1997)年11月に字幕放送の普及目標を定めた「字幕放送普及行政の指針」を策定・公表した」と開催要項にありますが、現時点で重要な観点は、国連・障害者権利委員会が8月22・23日に実施した日本政府への審査を踏まえ、政策の改善点についての勧告「日本の第一次報告書に対する最終見解(総括所見)」をどう捉え、提言に生かすかです。
総務省地上放送課が出した検討事項には、総括所見は1行も触れていません。

この総括所見について、日本障害者協議会JDの藤井克徳代表から次のようなメールをいただきました。
「現時点での最大のポイントは、公定訳が出ていないことです。政府による公定訳の所管は外務省ですが、今のところ日程は指し示されていません。公定訳が明確にならない以上、マスコミによっては二の足を踏むところもあるようです。現在開会中の臨時国会において、これについて追求してほしいと思います。
参考までに、以下は、総括所見の中の情報・コミュニケーションに関する代表的な段落です。

46.委員会は、日本国に対し、次のことを勧告する。
(a) ウェブサイト、テレビ、メディア・サービスなど、公衆に提供される情報のアクセシビリティを確保するために、あらゆるレベルで法的拘束力のある情報通信基準を策定すること。
(b) 点字、盲ろう者通訳、手話、Easy Read、平易な言語、音声記述、映像転写、字幕、触覚・補聴・代替コミュニケーション手段など、利用しやすいコミュニケーション形式の開発、促進、利用のために十分な資金を割り当てること。
(c) 日本の手話を国レベルの公用語として法律で認め、生活のあらゆる分野で手話へのアクセスと手話の使用を促進し、有資格の手話通訳者の訓練と利用可能性を確保すること」

こうした指摘を「まったくなかったかのように議論のテーブルを用意する視聴覚障害者等向け放送の充実に関する研究会という存在でいいのでしょうか。有識者の見識が問われます」。総務省の意向に忖度せず、自由な議論を期待します。

◆当事者からこんなメールをいただきました。
「地元の独立局に字幕を付けるように要望していますが、なかなか難しいです。
結局、字幕のないテレビは我々聴覚障害者は見なくなります。
テレビ側にとっても視聴者が少なくなるデメリットがあるのに、そこを考えてないのでしょうね」

■11月16日(水)から3日間、千葉・幕張メッセで放送関係のコンベンションInter BEE 2022が始まります。今回のテーマは、「放送システムの技術ベースはIP化、クラウド化にどう向かうのか」があり、「放送電波のIP化」をどう見通していくか、です。
そのための「Inter BEE 3点セット」を見つけました。

【その1】ホール8で展開されるメーカー・ベンダー40社による「IP PAVILION」
・すでに5回のオンライン準備勉強会を重ねてきたIP PAVILIONのデモ空間。
・詳しくは月刊ニューメディア12月号30~33ページに、開催アドバイザーのNHK北島正司氏、展示企画を担当したソニーマーケティング小貝肇氏、パナソニック コネクト藤本景之氏、マクニカ船木浩志氏/ネットワンシステムズ榎戸真哉氏、セイコーソリューションズ長谷川幹人氏、主催・日本エレクトロニクスショー協会 吉永文章氏の注目コメントを掲載しています。
・現在、実機でIP連携を確認するセットアップ作業が佳境で、今週は各社の製品の特徴を勉強し合う会も予定されています。各社のメンバーは全体像を把握していくのです。ここが大事で、SDI技術はパートの理解でしたが、IP化は全体構成の中でパートを位置づけていくという変化があります。だから、自由に変更ができる柔軟性が生まれるのです。

【その2】講演セミナー必須の2タイトル。
①11月16日15:00~16:00/国際会議場 2F 201会議室
特別講演:英国の公共サービス放送とDVB規格の議論と動向
パネリストに、Media Tech ELSI R&D代表の園田公一氏とBBC放送通訳/科学ジャーナリストの清水健氏を迎え、モデレーター吉井で英国の公共サービス放送展望とDVB技術規格を深める1時間です。
・参加申し込み
https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/session/?conference_id=2062

②11月17日(木)=2日目15:30~17:00/国際会議場 2F 国際会議室
IP PAVILION基調講演:ビッグテック4(Cisco、Amazon、Google、Microsoft)が日本の放送局と考えたい『SDIからIP、クラウド』の道筋
第1部として「ビッグテック4のプレゼンを聞き、NHKと民放から質問」を展開、第2部では「NHKと民放の立ち位置で考えるIPとクラウド」を議論。
4社のプレゼンテーター
・畠山大有氏:日本マイクロソフト株式会社カスタマーサクセス事業本部シニアクラウド ソリューション アーキテクト
・下川洋平氏:シスコシステムズ合同会社データセンターネットワーク開発部門プロジェクトマネージャー/アジア
・山口賢人氏:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 事業開発マネージャー (メディア・エンターテインメント)
・段野祐一郎氏:グーグル・クラウド・ジャパン合同会社カスタマーエンジニア
4社のプレゼンに対する質問者
中濱央友氏:株式会社静岡第一テレビ 技術プロデュース部
新井一之氏:日本放送協会 技術局システムソリューションセンター
◎4社個別プレゼンにNHKと民放(キー局ではなくローカル局)から質問して深めるというスタイルで、ビッグテック4社が同じセッションで話すという前代未聞の座組み。
・参加申し込み
https://www.inter-bee.com/ja/forvisitors/conference/session/?conference_id=2054

人工内耳のデータ、歴史に関する膨大なデータベース

2022年11月07日 21時34分00秒 | 人工内耳
人工内耳の歴史について、詳細なデータがありました。
これは、「生を辿り途を探す 身体×社会アーカイブの構築」の一部です。

人工内耳の歴史の一部です。
東京都議会で1993年3月全国で最初に人工内耳保険適用の決議が上がったのは東京都中途失聴難聴者協会の出した請願でした。小木会長の国会請願と同時期です。







中途失聴者、難聴者が手話を学ぶ意味。

2022年10月28日 13時10分00秒 | エンパワメント
中途失聴・難聴者の手話は、「話しながら、手話を付ける」のです。

獲得している日本語を話しながら、手話表現を加えることで、コミュニケーションが出来るようになります。中途失聴・難聴者はこの方法から、手話に触れていくのが、心理的にも学習上も負担が少ないです。

聞こえる人とのコミュニケーションができなくなった場合は、まずこの方法から「生きた会話」を復活させることが大事です。
相手は、同じ中途失聴・難聴者の先輩や中途失聴・難聴者とのコミュニケーションを理解してくれる聞こえる皆さんです。一緒に学んでいる家族もです。

「生きた会話」の復活により、同障者団体での交流や活動に参加するようになり、障害の受容、障害者としての自覚、自尊心の育成につながります。その結果、社会的自立も果たすことになります。
その後、手話らしい表現を身に付けたり、読話の力が伸びるなどの効果もあります。

手話言語がろう者の自立のための言語であるならば、日本語対応手話(手指言語)は中途失聴・難聴者の自立のための音声言語の様式であり、社会的に全く対等です。

コネクテッド・ビークルが。日本の次世代放送規格は?

2022年10月26日 09時11分55秒 | 放送・通信
Yahooファイナンスのサイトに、次世代放送規格ATSC3.0に関係する記事がありました。
アメリカの企業が自動車のネット接続(コネクテッドビークル)に関するウエビナーを開催するというものです。
これによれば、2025年までにはアメリカの自動車所有者の71%がモバイルで接続するというものです。
こればアメリカで放送局が試験中の次世代放送規格ATSC3.0を使った方式です。ATSC3.0は放送コンテンツを地上デジタル放送の電波に乗せてIPで配信するものです。
この方式には、韓国のモバイルキャリアとシンクレアグループが関与しています。

日本の次世代放送規格はどうなっているのか、世界のIP化の流れにのりおくれていないか、NHKプラスやTver、YouTubeだけでよいのか?

https://finance.yahoo.com/news/one-media-3-0-automobility-213000354.html

「インサイダーインテリジェンスは、2025年までに米国のライセンスドライバーの71.1%がコネクテッドビークルを運転すると予測しています。(https://bit.ly/3gxD3Fa)現在のセルラーワイヤレス技術は、データ転送コスト、ユビキタスカバレッジの欠如、および緊急事態時の信頼性の制限により、自動車メーカーに課題を提示する可能性があります。この3部構成のウェビナーシリーズは、NextGen Broadcast(ATSC 3.0)を搭載した新しいワイヤレスブロードキャスト/マルチキャストネットワーク技術が、既存のネットワークを強化し、消費者やメーカーのコネクテッドビークル体験を向上させる方法について説明します。

NextGen Broadcast/Multicastは、高度な通信プラットフォーム(3GPP 4G/5Gシステム)と統合されたワイヤレスインターネットプロトコル(IP)マルチキャストネットワーク技術で、マルチキャストデータ配信と大幅な効率向上の恩恵を受ける自動車機能をサポートしています。自動車向けのこの新しいマルチキャストネットワークは、米国の放送局によって支援されています。」

中途失聴者、難聴者の手話は、障害者意識の自覚、権利擁護のためです。

2022年10月08日 12時04分51秒 | 権利
ドラマのこともありますが、難聴者、中途失聴者のコミュニケーションに、その人それぞれが形を作っています。そのどれをにも、優劣を付けることはできません。まして日本手話と比較して、手話ではないということで、貶めることは許されないです。

手話の使用が禁じられた抑圧の歴史を持つろう者が難聴者、中途失聴者のいろいろな形のコミュニケーション方法、様式を卑下することがあってはならないのは当然です。

一般に、失聴したばかりの人に対する社会の支援システムがない中、社会に無理解に落ち込む中で、一人で情報を集め、苦闘されている人は多いです。
1200万都民に対する東京都の広報誌に「東京都中途失聴・難聴者対象手話講習会」の言葉が載っている意味は小さくないです。

20年を過ぎた事業は皆スクラップ&ビルドの対象になるなかで、「東京都中途失聴・難聴者対象手話講習会」が40年も継続しています。
この講習会の運営は、東京都中途失聴・難聴者協会が運営しています。高齢者も多いですが、手話を学ぶことで、自分の障害をきちんと受け止めることが出来るようになり、他のコミュニケーション方法や福祉制度の利用を通じて、権利意識を高めているのです。
いわば、セルフアドボケイト(自己権利擁護)の学習の場です。

中途失聴者、難聴者の手話を、手話の観点だけから見るのではなく、権利擁護の観点から捉えることが大事です。

地域の手話通訳者、派遣事業者の報酬の改善を求めよう

2022年10月02日 14時08分59秒 | 障がい者制度改革
地域の手話通訳者の報酬を見るととても地域で手話通訳によるコミュニケーション支援を充実させるように努力してきたとは思えない。今、物価が急上昇しており、意思疎通支援者の生活自体が破綻しかねない状況です。

東京の自治体では報酬が3時間まで4千円(交通費を含む)、追加で1時間1千円という地域もある。交通費も含むので、東京都の最低賃金が10月から1072円になったことからしても低すぎる(登録手話通訳者は雇用されていないので最低賃金法の対象ではない)。

障害者差別解消法(2013年)や東京都障害者差別解消条例(2018年)、東京都手話言語条例(2022年)、障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法(2022年)(障害者情報アクセス新法)をみても、今後手話通訳者や要約筆記者などが一層大きな枠割を果たすことは自明です。

最初の1時間が3千円。その後1時間ごとに3千円というのが最低でないか。
10月は、自治体の予算の編成が大詰めになっており、今から追加の予算要求は難しいかもしれないが、障害者情報アクセス新法の施行もあり、要望は必要だと思う。

情報アクセス新法は、情報アクセシビリティとコミュニケーション施策の目標と計画を障害者計画、障害福祉計画に反映するように求めている。しかし、その中には、手話通訳者、意思疎通支援者の身分保障の項目自体がない。それは、障害サービス等の提供量を数値目標にしているからだ。図書館、役所、支所など自治体の施設以外に、情報の提供の方式の拡大、対象の拡大などを盛り込むと同時に、手話通訳者等の待遇改善、意思疎通支援事業者の職員の賃金の改善も盛り込むべきではないか。

人工内耳の聞こえは異次元です。

2020年12月05日 18時09分16秒 | 人工内耳
人工内耳をする前は、どんな聞こえになるかは分からない。メガネのように付けたらはっきり聞こえるわけではないことは補聴器装用していれば分かるだろう。でも、人工内耳で聞こえるようになると補聴器とは全く別物であることが分かる。補聴器では聞こえなかった高い音が聞こえるようになったり、蝉や物音が聞こえた時は感動ものだ。
人の声は、聴く練習、意識的な人工内耳のオンと脳内の言葉を結びつける時間と量が必要です。これが人により出来たり出来なかったりするので個人差が発生する。
異次元というのは、補聴器と異次元と同時に、聞こえている人とも異次元、いつも聞こえているわけではないということです。
https://sports.nhk.or.jp/paralympic/article/reporter/20201202-goto/
人工内耳の誤解
人工内耳の誤解「完全に聞こえるようになるわけではない」は「いつでも聞こえるわけではない」です。...

人工内耳メーカーをパワハラで提訴

2020年09月03日 22時01分43秒 | 就労
人工内耳を販売する医療機器メーカー、メドエルジャパン株式会社がパワハラで提訴されました。

東京新聞の記事です。

退職強要14回、基本給半額、仕事外し…医療機器メーカー社員女性がパワハラで会社を提訴:東京新聞 TOKYO Web

聴覚障害者用の人工内耳などの販売を手掛けるメドエルジャパン(東京都千代田区)の女性社員(55)が1日会見し、14回に上る退職強要や基本...

東京新聞 TOKYO Web

 

難聴者支援に社会生活力プログラムの再認識

2020年01月05日 11時21分16秒 | 社会福祉の学習
自立訓練事業の見直しが予定されている中、「聴覚障害者向けの生活訓練事業」プログラムを考える上で、奥野英子氏(日本リハビリテーション連携科学学会・社会リハビリテーション研究会顧問)の社会生活プログラムの記事(平成23年3月、2011年)を再読したい。
その記事の最後には自立訓練事業に従事する職員の身分保障と様々な障害を持つ人のQOL向上について触れられている。

第8章 自立訓練(生活訓練)事業のあり方
第6節 社会生活力プログラム

「今後、社会リハビリテーションの各種プログラムの実施方法等についての研修が全国各地で実施され、自立訓練事業に従事する職員の生活が保障されるような報酬体系になり、様々な障害のある方の地域での生活が豊かになることを期待したい。」
https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/jiritsu/suisin-h22/8_6.html

元のデータは以下から。
厚生労働省平成22年度障害者総合福祉推進事業
知的障害者・精神障害者等の地域生活を目指した日常生活のスキルアップのための支援の標準化に関する調査と支援モデル事例集作成事業
https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/jiritsu/suisin-h22/index.html

写真は、日本リハビリテーション連携科学学会 社会リハビリテーション研究会に参加した時(2009〜2010年頃)の資料、奥野英子氏の「社会生活プログラムの意義と概要」の一部


人工内耳の誤解

2019年12月05日 15時11分43秒 | 人工内耳
人工内耳の誤解

「完全に聞こえるようになるわけではない」は「いつでも聞こえるわけではない」です。

成人の人工内耳の適応基準が変更されています。

2018年09月16日 23時13分20秒 | 人工内耳
人工内耳の適応基準が昨年変更になっています。純音聴力90dB以上が、平均聴力70dB以上で最高語音明瞭度が50%以下となっています。
中等度難聴者も対象に。


中等度難聴者も聞き取りが良くない場合は、人工内耳の対象になります。
これは、欧米の動向を踏まえたものです。
「海外の成人人工内耳適応基準は,国もしくはメーカー ごとに細かく異なっている.純音聴力検査の閾値は, 70dB 以上が主流となってきており,アメリカ,中国,ドイツ,オーストリアなどがこれに当てはまる.」

「4 .1998年と2017年適応基準の違い 最も大きな違いは,
聴力および補聴器装用効果の適応 基準が拡大,明確化したことである(表2).
「純音聴力 90dB 以上」が「平均聴力レベル 70dB 以上」となり,
「補聴器の装用効果の少ないもの」という抽象的な表記 が,「適切な補聴器装用を行った上で,装用下の最高語 音明瞭度が50%以下」と明確化された.
注意が必要なの は,「平均聴力レベルが 70dB 以上,90dB 未満」の場合 は,「補聴器装用下の最高語音明瞭度50%以下」が必須 なことで,高度難聴者に対する語音聴力検査の重要性を再認識いただきたい.」


詳しくは、以下をご覧ください。
成人人工内耳の新適応基準(2017年版)
愛媛大学医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科 羽藤直人
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/121/8/121_1114/_pdf

自分の人工内耳の聞こえの特徴

2018年09月16日 22時34分42秒 | 人工内耳
乳幼児からの難聴、補聴器は14歳から装用。左の人工内耳は2007年(平成19年)11月施術、右は2013年(平成25年)2月19日。66歳。

【人工内耳の聞こえの特徴】
1.現在両耳30dBの音環境にいます。生まれてから聞いたことのない音や声を聞いているので、リハビリテーション(能力の再獲得)ではなくハビリテーション(新規獲得)のステージと言えます。

2.いろいろな音が聞こえてもそれが何か分からない間は音のイメージができません。

ベランダから何か工事の音が聞こえて、休日なのにおかしいなと思っていたのですが、「いよー、シャンシャンシャン」という一本締めの声が聞こえ、一昨夜見た祭礼ののぼりと提灯の記憶と合わさって、神輿担ぎの掛け声の「エイサ、エイサ」とわかりました。下に降りると町内会の子供神輿でした。

後ろで「ギーギー」と何か聞こえるなと振り返ると犬が吠えていて、とたんに「ワン、ワン」と聞こえたということもありました。

3.自分の声の発声に気をつける必要があります。
最近自分の話すことに相手が耳を傾けるので、職場は普段手話なので発音が曖昧になってしまったと思っていたのですが、そうではなく気づかないうちに人工内耳で自分の声が大きく聞こえるので小さくなっていました。自分の声がボソボソ声となって分からなかったのです。

人工内耳は小さい音も聞こえますし、大きい音もうるさくないように聞こえます。ダイナミックレンジは補聴器時代よりはるかに広いです。自分の声が相手にはっきり伝わる大きさを体得することが必要です。

4.積極的に「聴く」姿勢が必要です。
聞こうとしても聞こえない補聴器の生活が長かったので、どうせ聞こえないと聴くことに集中しなくなってしまっています。聞こえているのに何を言っているか分からないという状態、いわば聴覚情報処理障害APDに似た状況になってしまっています。

人工内耳でも耳をすませて相手の声を聞いたり、周囲の音や音楽に耳を傾けるという努力が不可欠です。

5.周囲の騒音、ノイズ、環境音は聞こえる人以上に大きな影響を受けます。

家の中のファン、テレビ、食器を洗う音、水の流れる音など会話を妨げます。居酒屋の歓声、笑い声、音楽は離れた席であっても目の前の会話にとても支障があります。

人工内耳の機能で自動的に周囲の騒音レベルを抑える機能もありますが状態が不安定で必ずしも常に聞こえるとは限らないです。

効果的で相手も納得する周囲への働きかけ方、様々な補聴援助システムの特徴の理解と利用などヒアリング・リテラシーが必要です。

ミネアポリス空港に到着!

2018年06月21日 14時21分28秒 | 2018全米難聴者大会ミネアポリス
‪ミネアポリス着陸です。6月21日13時37分、定刻どおりです。

ツアー全体の行動予定です。
到着日の21日木曜はホテル投宿後夕方から大会開会パーティでアメリカ家電市オーナーシャピロ氏の聴覚障害者と最新の支援技術に関する講演、パーティ後にちょっと軽く飲みに行きたい。

明日22日金曜AMは補聴器会社スターキー・ラボの見学(同社の送迎・ランチ付!)、PMは分科会、夜全米注目のろう歌手マンディ・ハーヴィさんのライブ。

23日土曜に夜ウエストサイドストーリーミュージカルのバリアフリー鑑賞です。‬

24日日曜はツインシティ(ミネアポリスとセントポール)観光。

25日月曜出国。26日帰国。

これ以外は、大会全体会、分科会のプログラムを見て参加します。大会アプリのインストール必須。日本語字幕が配信されています。

空港で英語のアナウンスを聞いていると少しずつ聞き取れるような気がします。

ミネアポリスに今日出発します。

2018年06月20日 19時50分25秒 | 2018全米難聴者大会ミネアポリス
今日から、ミネソタ州ミネアポリスの全米難聴者大会スタディツアーです。
最近の米国の難聴者施策から最新の情報技術、医学情報、ミュージカル「ウエストサイドストーリー」のバリアフリー観劇、動画が2億回のビューに達したろう歌手のライブ、全米最大の補聴器メーカーのラボの見学まで盛りだくさんのツアーになります。

一年前の21日、羽田空港から飛び立ちました。
今回のツアーの様子はここで逐一見られます。
https://m.facebook.com/HLAAJPN/‬