難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

障害者差別解消法案、閣議決定さる

2013年04月27日 22時04分01秒 | 健康と食事
昨日26日、障害者差別解消法案が閣議決定された。
障害者制度改革推進会議の差別禁止部会でまとめた意見が一定反映されている。
国の行政機関、独立行政は法人等や地方公共団体、地方独立行政法人は差別の禁止、合理的配慮の提供が義務付けられる(第7条1、2)。
この対応として「国等職員対応要領」、「地方公共団体等職員対応要領」(マニュアル)が策定される。
紛争解決の機関として、「障害者差別解消支援地域協議会」が置かれる。

しかし、一番の問題は、「差別」の定義がなく、障害者基本法の基本的理念にのっとりとされてだけであることだろう。
次に商業その他の事業を行う事業者、いわゆる民間事業者は差別禁止は課せられるが合理的配慮の提供は努力規定になって、政府が作るガイドラインに従うだけになっている(特に必要のある時事業者に報告義務、または助言、指導、勧告)ことだ。

法律の施行は平成28年となっており、その前に基本方針や国等職員対応要領、地方公共団体等職員対応要領は策定、公表することが出来るとかあり、民間事業者に対する配慮が濃厚だ。

障害者差別解消法案の意義は、障害を理由とする「差別」問題の解消のために広く社会に注意を喚起したり、紛争解決のてがかりを与えることにある。罰則を適用することではない
http://www.cao.go.jp/houan/183/index.html 

ラビット記

手話の覚えられない難聴者に。

2013年04月26日 00時23分15秒 | 難聴一般
地下鉄車内で、Hさんによく似た人を見た。
Hさんは昔難聴者の会の会員で、いつも箱型の補聴器を相手の口元に差し出して聞いていた。
その後、難聴者対象の手話講習会にも通われていたようだがとうとう自分の話を表現出来る程には上達しなかった。
Hさんは講習会で講師やクラスメイトの手話が単にひらひら舞っているようにしか見えなかったのかしら?

Hさんは自分で話せるし、磁気ループのある場合はかなり聞き取れている。
多分、言葉を視覚的にとらえられなかったのではないだろうか。視覚的にとらえるということは、手の動く方向や速さの物理量を言葉という概念に置き換えることになるので、脳内作業としては高度なレベルではないか。
音声でコミュニケーションする難聴者には音声でアクセス出来る環境を拡大する必要がある理由だ。一方で、Hさんのような難聴者に手話を身に付けてもらうにはどうしたらよいのか?最初はHさんも名前やおはようございますくらいは覚えたかもしれない。問題はその後だ。

ラビット 記

難聴者のPHSの機種変更。

2013年04月19日 23時10分25秒 | 健康と食事

これまで使ってきたアドエスWS001SHが使えなくなってきた。
普通ならスマホに変えるところ、PHSを使う理由は
(1)音声がクリアーに聞こえることだ。時に隣で話しているのではと思うくらいだ。
(2)昔から使っているメアドを変えたくない。アドレス帳も1000件ある。
(3)WEBブラウンジングはWiFiで接続したiPadで間に合っている。
(4)ウィルコムで使えるサポートコインが1万円分ある。
(5)通信費を抑えたい。新定額プランS1450円が今キャンペーンで3年間960円になり、誰とでも定額980円が1年間半額になる。
これだけ理由があれば、音声中心のようだがメアド管理料と思えば安い。

ラビット 記

難聴者、中途失聴者の使う手話は?

2013年04月19日 19時21分04秒 | 健康と食事
NHKのみんなの手話は早瀬健太郎さんの指導する手話だ。いわゆる日本手話で、わかりやすい。
しかし、手話にふれたことのない難聴者が最初に学ぶ手話として、どういう手話が良いか良く検討が必要だ。
というのは、健聴者が手話を学ぶ際には、聞こえない障害によるコミュニケーションの断絶、蔑視の経験がない。ほとんどはろう者とコミュニケーションするために学ぼうとした人たち。

しかし、難聴者、中途失聴者は手話を学ぶ動機、きっかけはまちまちであっても、自分自身のコミュニケーションとして学ぶ人だ。聞こえなくなってしまった自分、だんだんに聞こえにくくなっている自分が周囲とのコミュニケーションに必要な人たちだ。
何よりも、毎日職場でも家庭内でも聞こえない問題に直面し、周囲とのコミュニケーションにどう向き合うかに日々身を削る思いをしている。まずコミュニケーションの確保が最優先だ。

手話の学習を通じて日々のコミュニケーション障害を乗り越えるための力を身につけてもらうことが第一にあるべきだ。エンパワーメントするために、講師、助手、受講生どおしの共通言語として日本語があり、それに対応しやすいのが日本語対応手話だ。この難聴者たちを日本語が基盤だから日本語対応手話が導入しやすいと考えるのとはちょっと違う。
同じ難聴者の講師は難聴者のロールモデルとしても重要なのも同じ理由だ。

ラビット 記

歌舞伎座の字幕を見たそう。

2013年04月19日 08時50分57秒 | 健康と食事
昨日、義母が歌舞伎座に行って来たそうだ。
字幕がついているというので喜んでいった。

前の方だったので背もたれにある字幕と歌舞伎を見るのに首を大きく上下させるので見にくかったそうだ。
少し舞台から離れた席の方が良いかもしれない。

義母はテレビの字幕放送があっても読み切れない。補聴器をしているので磁気ループの方が聞くのに助かる。こういう層は多いだろう。

行ってもらっらこけら落とし記念の品はチョコレートだった。一つ食べた。

ラビット 記

今日は人間ドックでした。

2013年04月18日 12時39分41秒 | 健康と食事
体重等は、BMIが20を切っている。体脂肪率も低いので「細型筋肉質」体型と診断された。

胃のエックス線検査では大意の向きを変える検査技師の指示が両耳人工内耳で聞こえた。下向きの時や回転時に人工内耳が落ちそうになるのでヘヤバンドがあれば良かった。
今日の昼食は、豆腐1丁と鶏の手羽先だけ。バリウムを飲んだので下剤も飲まないと。

ラビット 記

これはまずい!【地震】

2013年04月17日 19時47分02秒 | 健康と食事
これはまずい。確かに、三宅島は震度5で東京都だが、東京都が震度5強の地震といったらみんな驚いてしまう。
都心では揺れはかすかに感じるくらいだった。伊豆半島の海側で震度3。
三宅島が噴火するのかしないのか、懸念は残る。

ラビット 記

2013年04月17日17時59分57秒
***-bousai@bousai-mail.jpさんが送信したメールを転送します。
----Forwarded Message
こちらは**市 防災・安全情報メールです。
04月17日 17時57分ごろ東京都で震度5強の地震が発生しました。
詳細情報はこちら
http://www.bousai-mail.jp/***-bousai/rireki/saigai/1-4581.html
**市 防災・安全情報サイト(設定変更・配信停止・情報閲覧はこちらから)
http://www.bousai-mail.jp/***-bousai/


-----------------
sent from W-ZERO3

意思疎通支援事業は大都市特例が適用

2013年04月17日 07時20分05秒 | 健康と食事
障害者総合支援法の意思疎通支援事業には大都市等特例法が適用される。
2月25日の厚生労働省保健福祉関係主管課長会議資料8Pには、「特に専門性の高い意思疎通支援を行う者の要請及び派遣については、大都市の特例により、指定都市及び中核市においても必須事業となること」とある。

これは、政令指定都市等でも都道府県に義務付けられた事業を実施しなければならなくなることを示している。
要約筆記者、手話通訳者の養成事業、広域派遣における市町村間の連絡・調整事業、複数の居住地の聴覚障害者等に対する派遣事業などだ。

指定都市等では市町村の必須事業である派遣事業も行う上にこれらの事業も行うので予算の確保が重要課題だ。しかし、国の補助金は最大50%までなので政令市等の負担は大きい。

大特例等指定都市には人口により1号指定、2号指定、3号指定があるが、保健所を設置できる保健所政令市がある。
これに大都市等特例が適用されるのかどうか?

ラビット 記
※写真は生豆をその場で焙煎して挽いてくれる究極の「挽きたて珈琲」が飲める。

補聴器と人工内耳の併用について(体験から)

2013年04月15日 07時37分41秒 | 健康と食事
他のSNSから。ラビット 記
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
詳しい分析をされていらして、素晴らしいです。私は、補聴器と人工内耳の両耳装用していました。補聴器で聞こうと思えば人工内耳の聞こえが邪魔するし、人工内耳で聞こうとすれば補聴器の聞こえが邪魔していました。特に、人工内耳の装用開始の頃はそうでした。
しかし、1年半から2年経つと、人工内耳と補聴器の聞こえが重なってきました。すると、物音が立体的に聞こえ、人の声も男性か女性かもわかり、女性の言葉が分かるようになりました。女性の多い職場でしたので助かりました。音楽もヘッドホンで聞くと豊かに聞こえます。藤田さんの言われるように、脳の中で相互補完的な聞こえが実現していたと思います。
残念なことに、補聴器のイヤーモールドがかぶれるようになって補聴器が使えなくなってしまいました。そのうち、補聴器をしても聞き取れないほど聴力も低下してしまったのです。心身のストレスか耳を使わないことの退化現象か分からないですが、両方かもしれません。
人工内耳と補聴器の併用している人は多いですが、私のように両方を活用している方は少ないかもしれません。なぜなら、日々向上する人工内耳の聞こえで補聴器は不要と思ってしまい、補聴器が「邪魔」してしまうので、途中で補聴器を使わなくなるからです。



人工内耳はなぜすぐ聞こえないか。

2013年04月14日 20時47分59秒 | 健康と食事
人工内耳はマッピングで聞こえが相当変化する。特に装用開始はそうだ。
今まで聞こえなかった音が聞こえたり、言葉がふっと頭に入ることがある。しかし、そのまま言葉が分かるかというとそうならない。
補聴器と違って、蝸牛に挿入された電極を通じて音の刺激を直接受けるので、相当大きい音が入るようになる。
その音は自然界の音そのものではなく、コード化された音になり、言葉もそうだ。それを脳が理解するには、時間がかかる。
補聴器でも今まで聞いたことのある言葉に慣れるのにも1ヶ月から数ヶ月はかかるが、人工内耳の場合、今まで聞いたことのない聞こえをそれまでの言葉の記憶と重ねるのでさらに時間がかかる。

これが、人工内耳がすぐ聞こえるようにならない理由だ。
これを短縮するには、意識的なトレーニング(リハビリ)が必要になる。良く紹介されるのが、自分の声による音読だ。自分で読みながら声を出すのでなにを発音しているかが分かるので特に効果が出やすい。

ラビット 記

障害者総合支援法の意思疎通支援事業は今年度の実施が必須。

2013年04月04日 19時47分14秒 | 障がい者制度改革
4月1日から施行された障害者総合支援法。
コミュニケーション支援から意思疎通支援事業に変わった。これは市町村の役割と都道府県の役割が明確になった他、国が示した全国共通の仕組みとして都道府県と市町村の実施すべき実施要綱案まで提示したり、通訳者の派遣の範囲も幅広くされている。
余りに大きく変わったので、今年度からの施行は無理で、来年度からと考える向きもあるが、行政的には今年度からの施行は必須だ。

理由は、従来までのメニュー事業の奉仕員派遣事業とも違って、法律上必須事業となっているからだ。これまでも要約筆記者派遣事業は市町村の必須事業だが実施率は50%台にとどまっていた。
しかし、意思疎通支援事業は市町村が実施できない時は都道府県が実施するとなっているので、実施は避けられない。

また、障害者基本法で手話が言語と位置づけられ、意思疎通を仲介するものの養成、派遣をしなければならないと義務付けられている。さらに、障害者差別禁止法の上程と施行が閣議決定されている。いかにグレードダウンした形であっても国や地方公共団体の実施は避けられない。

障害者総合支援法を国会で成立した時に、衆参両院で付帯決議で、手話が言語とされたことを踏まえたコミュニケーション支援事業の拡大、個人利用以外の広域的な派遣、複数の居住地の聴覚障害者の集まる場への派遣が決議されている。

このため、厚生労働省は昨年6月から局長通知で、意思疎通支援事業の内容を知らせ、障害保健福祉主管課長会議を10月、今年2月と2回も開いた他、昨年12月には事業の詳細を全国に通知をしている。3月27日には、都道府県と市町村が共通に実施すべきものとして、実施要綱案(モデル要綱案)まで示しているのだ。
25年度の地域生活支援事業の予算は10億円アップの458億円だが従来の経費をカットし、さらに必須事業を優先的に補助するとしている。

ここまでして、来年度から施行はあり得ないだろう。

ラビット 記

難聴者組織の新年度の課題。

2013年04月02日 08時31分51秒 | 健康と食事
2013年は、2010年度と合わせて歴史に残る年になるかもしれない。2010年は障害者制度改革推進本部がスタートした年だ。第一次意見をだし、障害者制度改革の基本的な方向が閣議決定された年だ。
2013年は障害者総合支援法の意思疎通支援事業がスタートする。聴覚障害者にとって非常に喜ぶべき制度になっている。個人にも団体にも広範囲に要約筆記者、手話通訳者が無料で派遣される制度になっているからだ。

25年度予算が成立していないが、各地方公共団体はこれに沿って事業を進めなくてはならない。厚生労働省は昨年10月と年末と今年2月と意思疎通支援事業のおおよその内容を通知してきた。
聴覚障害者当事者団体の方もこれだけ画期的な内容を持つ事業が本当に今年度から施行されるのか半信半疑だ。しかしこうした内容になったのは他ならぬ聴覚障害者自身の運動だ。パンフレットや署名運動を行い、116万筆の署名を衆参両院に提出したことが大きな力になっている。
この実施要項の法的根拠は障害者基本法の手話が言語であると記述されたこと、国と地方公共団体は意思疎通の仲介するものの養成と派遣が義務付けられていることだ。同法で合理的配慮を提供しないことは差別にあたるとされている。
さらに障害者差別禁止法が内閣府で検討されており、今国会に法案が上程されるがスケジュール化されている。
これに対応しなければならないことは、昨日同じ厚生労働省の障害者雇用に関する施策が発表されたが障害によるいっさいの差別を禁止したこれまた画期的な内容となっていることからもわかる。
韓国では、障害者差別禁止法を盾に様々な施策が順次実現し、聴覚障害者センターは全国に100カ所以上に設置されたり、電話リレーサービスの実施、100%の字幕放送の実施などが実現している。