難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

「急増・新型難聴の恐怖」

2008年04月30日 17時35分14秒 | 人工内耳
080430_1649~001.jpg080429_0718~001.jpg今晩20時からのNHK「ためしてガッテン」で難聴に関するテーマが取りあげられるようだ。

NHKのサイトに放送の概要があった。(5/8追記)
http://www3.nhk.or.jp/gatten/archive/2008q2/20080430.html

今日は、人工内耳のマッピングの日だ。
装用開始から149日目だ。
人工内耳の聞こえはピピチチヂヂというように聞こえる。
その音に混じって、カッカッ足音などが聞こえる。
人の言葉はまだ人工内耳だけでは聞き取れないが、母音は聞こえている感じだ。

ラビット 記





ANA「らくのりサービス」

2008年04月30日 08時39分20秒 | 就労
080429_0612~001.jpg080429_0606~001.jpg29日は早朝から混雑していた。

「らくのりサービス」と「スカイアシスト」の看板を見つけて、聞こえないので筆談してくださいというと筆談ボードを取り出して書いてくれた。

それなりに使用されているのだろうか。ボード面が痛んでいた。

「筆談します」と書いた耳マークの標識板があればもっと利用が増えるだろう。

ANAは、航空業界で最初に筆談ボードを採用した企業と聞いたことがある。
これを薦めたワールドパイオニアの中園さんの熱意のおかげだ。まだ飛行機を利用する難聴者が少ないと思っていたが今や大抵の駅にもある。


ラビット 記

それにしても、会社には難聴者に対して、何かとコストのかかる社員としてしかみていないのだろうか。
仕事に力を注ぐためにも、日々のコミュニケーションは重要だ。
難聴についてどういう状況か理解していないからだろうか。

30年近く同じ会社だから分かっていてくれているかと思ったがそうではないようだ。具体的な状況の例を説明してみよう。
 



ANAの筆談対応

2008年04月29日 06時36分37秒 | 生活
080429_0603~001.jpg080429_0605~001.jpg早朝のフライトで寝不足だ。

久しぶりの空港だが大分変わっている。
チケットはインターネットで予約出来るが受付はカウンターに申し出る方が安心だ。
万一の時の対応もある。

カウンターでは筆談で対応してもらったので何も不自由を感じなかった。


ラビット 記 



障害者権利条約と難聴者(1)

2008年04月29日 05時36分57秒 | 権利
080405_2114~001.jpg国連障害者権利条約は日本政府が昨年20007年9月28日に署名してから、政府の各省庁が検討に拍車がかかっているという。

しかし、どのような検討が加えられているのか、明らかにされていないため、日本障害フオーラムJDFなどは、質問状を出すなどしている。

難聴者の権利に関わっては、幾つもの重要なポイントがある。
一つは、障害の定義だ。
権利条約は、障害を持つ人と(社会の)態度と環境による障壁との相互作用としている。
つまり社会の理解やバリアが障害を作っているとしている。

したがって障害の種類や程度については記述していない。


聴覚障害は、聴覚の機能の障害、感覚器官の何らかの異常だ。
出生時にも何%かの割合で見られ、歳を経るととも聴力は低下し、高齢化すればかなりの割合で難聴になる。

権利条約はこの機能の障害によって、人が活動(生活すること)する時に起こる不都合なことを「障害」としている。


難聴者はこれまで身体障害者福祉法の「聴覚障害」の基準に縛られて、支援の対象が極めて限定されてきた。
基準がデシベルという音が聞こえるかどうかだけで、実生活のバリア(何に困難を感じているか)は考慮されていない。
難聴になって、コミュニケーションが困難になると大変なストレスを感じる。
社会における活動がコミュニケーションを基礎にしているからだ。
権利条約は、第1条に条約の目的に掲げた後、第2条の最初に「コミュニケーション」の定義を示した。
いかに、コミュニケーションが障害の種別に関わらず、人の活動に普遍的なものかを示している。



ラビット 記

勤務先の研修に、要約筆記の派遣を依頼したら、今回の研修は会社の状況を全社員に理解してもらうために実施するもので、研修はスライドを使うので、班別の討議もあるが短いので、社員の一体感を醸成するのが主目的で、・・と言われた。
悔しい。何でかくも難聴者が皆と関わろうとするのを否定するのか。
昨夏の会社の外部研修に要約筆記の派遣を依頼した時と全く同じ対応だ。
親会社のコンプライアンス部門に訴えてやっと対応した。それでも会社としての負担は最後まで拒んだ。
食品メーカーとしてコンプライアンスの順守を声高に言うがどうして、働く難聴者の就労を保障するコンプライアンスは言わないのか。
社長ですら私に話しかけてこない。聞こえないので話が通じないからだ。

この会社の基盤はもろい。



難聴者の良い補聴器との出会いは運?

2008年04月27日 11時14分30秒 | 生活
080427_0931~001.jpg080427_0932~002.jpg姫薔薇さん、おはようございます。

補聴器の適合には時間がかかりますし、あってはいけないですが「運」が必要です。
貴女が補聴器を使いこなすようになって行く過程は、社会の中にどういう支援が必要かを示していると思います。

最初に、補聴器の効果や装用を説明してくれる人(施設など)が身近かにいることが必要です。
耳鼻科医師だったり、認定補聴器専門店なら良いですが、それ以前の段階、いろいろ悩んでいる時に難聴の程度や障害の受容、環境等を考慮して、「薦めてくれる」人が必要ですね。
その時に、補聴器でどのような改善が期待されるのか、どのように購入したら良いのか、難聴の程度によっては購入補助のあることを分かりやすく説明を受けられる機会や場所が必要ですね。

でもこれが出来る人が少ないのです。要約筆記者も知らないし、保健師や介護ケアマネージャーでも知らない。

その次に、補聴器購入のために、耳鼻科医の診察と聴力検査を受け、補聴器の適合の判断をしてもらいます。最初に補聴器店に行く人もいるかもしれませんが、最初に耳鼻科に行きます。
耳鼻科医は診察や補聴器の処方はしますが補聴器の調整が出来ないので、補聴器店を紹介することになります。
補聴器店も優れた補聴器装用技能者がいる良心的な店なら良いですが、悲しいことに、ただ高い補聴器を薦めるだけの店もあります。
「業界紙」にこれまで補聴器店は売らんかな主義の販売をしていたと載っていてショックでした。

全国で7000店程も補聴器販売している店がありますが、認定補聴器専門店は500店くらいしかまだありません。

補聴器の装用を始めた時は、聞き慣れないためにうるさく感じたり、耳型が合わずにピーピー言ったりします。
この時には、耳鼻科医や補聴器店に通って調整してもらう必要があります。

自分に良い補聴器の出会いのためには時間も必要ですし、きちんと向き合ってくれる補聴器技能者がいなくてはなりません。
聴力検査にあたっては、難聴のタイプのことを考えてくれる病院や施設も必要です。
難聴者の励ましも必要です。

・・・・・・・・・・・
今晩は。
ご心配おかけしました。

補聴器はフィーリング的(見た目・大きさ・装着感)には最初のタイプの方が合うというか断然好きなのです。
でも聞こえのフィーリングはというと二番目の方が聞こえなかった音が聞こえます。これをフィーリングが合うと言うのかしら?

聞こえの面からお店からこちらをすすめられ、やはり聞こえる方が良いかしらと思い二番目のにしたのです。
全ての面でピッタリのものとの出逢いってなかなかないから出逢えた時って「あ~やっと出逢たねぇ」って感じで感動します。

姫薔薇



30年ぶりの学生に 難聴者福祉実践のために 

2008年04月26日 18時22分36秒 | 福祉サービス
080422_0844~001.jpg080416_0830~001.jpg今日、配達証明郵便で「専攻科社会福祉コース学生証」が届いた。

埼玉県の福祉大学教授の奨めもあったが、難聴者福祉にきちんと関わろうとすれば社会福祉を系統的に学ぶ必要があると考えたからだ。


このコースの学習の手引きを読むと「従来は、社会福祉の問題を行政面からとらえ、制度や政策の充実を施策として望んできました。しかし、権利としての社会福祉を考えるときに、状況は一変します」とある。
ここで「権利としての社会福祉」と出てきて驚いたが、考えると社会福祉サービスが権利擁護の事業とされているのは、2000年の社会福祉基礎構造改革で社会福祉法が改訂された時の理念だ。

これが、社会福祉の常識であり、この学校だけで年間60000人がこのことを学ぶのだ。

また、この学校の社会福祉コースは「地域に根ざした福祉活動の担い手やコミュニティ・リーダーを養成することで【市民意識の活性化】を図る目標」を持っているという。
「市民として直面する地域の課題や社会・人間の問題などを総合的・体系的に」「社会福祉の持つ意味を明確にしていこうとする」目標が掲げられている。

要約筆記者は社会福祉法の事業を担う以上、通訳課程の学習は最低限だ。市民社会を支えるボランティアとは違う役割があり、相互に連携しなければならない。


2年間の通信課程で40単位以上の取得が必要だ。
会社の勤務と難聴者の活動、人工内耳のリハビリテーションの時間を考えるとギリギリかも知れない。
会社も来年で勤続30周年、定年まで後3年で、定年時に人生の選択肢を考えなくてはならないことも受講の動機だ。

30年勤続の金一封は学費に消えてしまうかなあ。「修学」旅行ができれば良いが。


要約筆記者の通訳課程とどっこいか、もっとも1単位29時間10分なので40単位というと・・。要約筆記者には負けたくない。


障害者の権利条約の批准、障害者自立支援法福祉の見直し、難聴者施策の転換を考えると激動の2年間になる。

知識の学習と運動の実践の結合を見い出したい。


ラビット 記



顕在化しない補聴器難民

2008年04月24日 09時17分18秒 | 生活
080420_1407~001.jpg080417_0841~001.jpg新しい補聴器の装用には、時間がかかる。

1.補聴器を使おうとするまでに時間がかかる。
難聴を自覚したり、家族など周囲に指摘されても、聞こえないことの障害を理解していない社会や対策の欠如がある現状では難聴はマイナスイメージとなり、受容しにくい。
またすぐ医者や補聴器店には行かない。痛みや実質的な損失が生じないしばらく様子をみることにしてしまいがちだ。

2.補聴器を選定するまでに時間がかかる。
補聴器を購入しようと決めても、診察を受けた医師から障害者自立支援法の補助制度を紹介されたりすれば、福祉事務所に行き申請の手続きをしなければならない。
各社から各種の補聴器が販売されているがアナログとデジタルの違い、メーカーによる音質や補聴理論の違いにより、その聞こえはまちまちだ。
何を基準にどれを選定すれば良いのか公表されたものはないなら判断に迷う。
補聴器を購入して、使い始めるまでに時間がかかる。

3.補聴器の音に慣れるまで時間がかかる。
補聴器から聞こえる音は大きく聞こえるので、最初は喜ぶがすぐその音がうるさいとか明瞭に聞こえないことが分かり、調整を求めれば良いが、きちんとした説明がないと諦めて使わなくなる。
補聴器の調整を適切にしても、脳が聞いた音(オン)が何を意味か理解し、記憶する(学習)まで時間がかかる。

4.補聴器の適する場面と適さない場面があることを理解するのに時間がかかる。
うるさい所や何人もの人が同時に話す場合は補聴器では聞き取れない。
補聴器のボリュウムを下げたり、耳を澄ませたりして聞き取ろうとするが、聞き分けられずあきらめてしまう。

5.聞きやすい環境を要求するのに時間がかかる。
 自分に聞きやすいように話してもらったり、静かな場所へ誘導したり求めることが出来るようになるには、そのことが自分の障害を克服するための自らの最低限の義務であり、環境形成は権利と言う意識がないと出来ない。


これだけハードルが高いと、補聴器を装用してQOLを高めることの出来ない難聴者が多いのも無理はない。
施策の不十分さ、社会の無理解による補聴器難民だ。


ラビット 記



人工内耳の聞こえ方(5) 聴解能向上の道程

2008年04月23日 11時52分42秒 | 人工内耳
080419_1821~001.jpg080419_1830~001.jpg日中の勤務中は、同僚との会話のレスポンスが大事なので、人工内耳だけでは聞き取れず、補聴器も使用している。

右がデジタル補聴器。オーチコンSUMO DM。左が人工内耳。コクレアN24、フリーダム。両方ともデジタルだ。
右の補聴器のMT回路は電話器の拡声機能と一緒に電話を聞くのに大変効果がある。

一日補聴器と人工内耳を使って、会社の門を出ると補聴器を外して人工内耳だけにする。ほぼ1時間後は自宅のテレビの前にいる。

昨日は、テレビの声が前より聞こえる感じだ。「世界遺産」のテーマ音楽の重厚メロディがわかる。ナレーションが言葉として完全ではないが抑揚や強弱を持って聞こえる。キャスターや登場人物の顔が見えれば分かる。
声だでけももう少しで聞き取れそうな気がする。


人工内耳を使い始めて、140日目だ。左耳の蝸牛に入った電極で刺激を受けた聴神経が脳に向かってシナプスを伸ばしていくのが見えるようだ。

左耳は、生来50何年間、音の刺激を受けたことがない。高校時代はヘッドホンで音楽などを聴いていたし、手術前の1ヶ月ほど補聴器をしていたからまったくないわけではないが、50何年間という時間の長さの中ではほんのわずか、一瞬といってもいいくらいだ。
それが、たった140日間で音は聞こえるようになり、言葉もそれらしく聞こえるようになるというのは脳の可塑性というか、感動的だ。


ラビット 記




難聴者の人工内耳「適応」の拡大と対応

2008年04月21日 22時47分14秒 | 人工内耳
080420_1525~001.jpg080420_1238~001.jpg人工内耳の「適応」検査で聴力検査を受けるが、これはちょっと落とし穴というか、長年の難聴者にとっては実際の聞き取りの状況とは違う結果が出る。

検査は、通常の各周波数の正弦波の音を出力音圧を変えながら聞く検査の後に、単音や単語を聞く語音識別査を受ける。
この検査はスピーカーから聞くので読話が使えず、前後の言葉や文章も聞けないので、識別は難しい。
普段、そこそこ会話が成立している場合も、それは聴力が良いのではなく虫食い状態の言葉を埋める想像力、類推力が高いので、言葉を「聞き取って」いるせいかもしれない。


人工内耳の適用基準が90dB以上で補聴器の効果がない場合とされている。
しかし、上記のように聴覚機能としての医学的な聴力は低い上に、語音識別検査の結果も低いので、人工内耳の「適応」となる。

今は90dB位なら補聴器の性能の向上もあり、補聴器と読話で「聞き取れて」いる難聴者は多いのではないか。

「補聴器の効果がない」というのは「補聴器だけの聞き取りの効果がない」ということだ。

そこで、長い間補聴器で「聞き取れてきた」難聴者は人工内耳をすべきかどうかの問題になる。

難聴の程度、オージオグラム、失聴原因と時期により、判断はまちまちだろうが、補聴器の限界があり加齢による聴力の低下や聞こえの環境の問題があれば、人工内耳の装用は積極的に考えても良いと思っている。

幾つもの条件がある。
1.本人の聞こえに対する意欲、忍耐力があること。
2.医師と言語聴覚士に補聴器と人工内耳の両方の知識と経験のあること。
3.補聴器と人工内耳の装用の訓練プログラムのあること。
4.日常的なカウンセリング体制がとれること。
5.補聴器装用技術者に補聴器のフィッティングの技術が保証されていること、人工内耳に理解があること。


ラビット 記 



補聴器併用の人工内耳のリハビリテーションは?     

2008年04月21日 19時56分44秒 | 人工内耳
080412_1443~001.jpg人工内耳の音入れから四ヶ月半が経過したが、補聴器と人工内耳の両耳装用はどのようにトレーニングすれば良いのか分からないので動揺しがちだ。

人工内耳だけを装用を始めた場合は何も聞こえない状態から、聞き始める。
しかし、片方の耳で補聴器を聞いている難聴者は反対側に人工内耳からの音を聞くことになる。

人工内耳の音はピピージジーと聞こえ、補聴器の聞き取りには耳ざわりなものだ。これは補聴器装用者には初めての経験で、どう乗り越えるか頭を悩ませることになる。

補聴器でどのくらい聞き取れているのかにもよるだろうが、人工内耳装用の2ヶ月後半から4ヶ月過ぎにこうした状況になった。


昨年の夏に人工内耳の装用をしたばかりの女子高校生との話を思い出した。
その時補聴器と人工内耳をしていたので話しかけてみた。自分より重度難聴だった弟が人工内耳で自分より聞こえるようになったのを見て、自分も人工内耳をすることにしたのだった。

そう言えば、その時、補聴器と人工内耳の両耳装用の感想を聞いてみたが「うーん」と言っていたのを思い出した。

こんな若い女性が両耳装用に踏み切っているならと随分刺激を受けたことは確かだ。


今後、補聴器を使っている難聴者がより良い聞えを求めて人工内耳を装用を決断する人は増えるだろう。
今後両耳装用へどう移行する(アップグレードと呼びたい)か、どういう考えで臨むべきかを整理しておく必要がある。
それには、先行装用者からのレポートが貴重なデータになる。
医師に積極的に提供したい。


ラビット 記




地上デジタル放送移行とデジタル・デバイド

2008年04月20日 15時06分48秒 | 放送・通信
080419_1901~001.jpg080419_1921~002.jpgテレビの生放送の字幕放送の字幕はニュースやバラエティなどのテロップと重なることが多い。

NHKのニュースは下の2行に位置が固定されているので、どうしてもテロップが重なる。最上部は臨時ニュースや地震情報などが表示されるので下にしてある。

この字幕が画面の外に表示されれば、字幕は重ならない。
地上デジタル放送に移行すれば可能になると言われているが、放送事業者やテレビメーカーにこのニーズが認識されているかは分からない。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/7040157.html


2003年に地上デジタル放送が開始されて5年。完全移行まであと2年。ほぼ2年しかない。今朝の新聞に、地デジ移行は一斉移行すると報じられていた。全国一斉に変更すると対応に混乱が予想されるとのことだ。

視聴覚障害者向けの補完放送として機能している「目で聴くテレビ」もデジタル化で機能しなくなる。
このことはすでに、2月29日の情報通信審議会情報通信政策部会「地上デジタル放送移行に関する検討会」で全日本ろうあ連盟西滝理事らが報告している。
http://blogs.dion.ne.jp/rabit/archives/7054448.html

デジタル放送移行で新たなデジタル・デバイドの出現は洒落にもならない。

政府の積極的対応が求められる。


ラビット 記  



再び青い字幕(3)

2008年04月19日 21時15分39秒 | 放送・通信
080419_2039~001.jpg080419_2042~001.jpg生放送の字幕は十秒近く遅れて表示される。

これは音声を聞いてから入力するので映像よりも遅れてしまうからだ。
ならば映像を遅らせて映像、音声、字幕を一緒に送れば良いと思うがいろいろ不都合があるという。
しかし、デジタル放送は映像を圧縮された信号を再び伸長するのに数秒かかっている。もともと遅れているのだ。

生放送のスポーツ番組に字幕放送が多いのは、話す人の音声が少ないからだ。
同じ生放送でも出演者が多いトーク番組は字幕はない。
生放送の字幕制作は高速日本語入力システムのスピードワーブロを使ったり、音声認識技術を使ったりしている。パソコン要約筆記のIptalkに似たシステムも稼働しているようだ。
http://www.forestdyne.co.jp/products/arti/top.html


オフラインでは字幕制作をスピードアップするためにNEONネオンを用いたりしている。
http://www.forestdyne.co.jp/products/neon/top.html

いろいろな課題があるが、聞こえない人のニーズを正面から受けとめて欲しい。
普通に家族と一緒に楽しみたいだけだから。


ラビット 記



再び青い字幕(2)

2008年04月19日 20時37分48秒 | 放送・通信
080419_2016~001.jpg080419_2018~001.jpg青いバックに白色の字幕は良く見ると、実況は白い文字だが解説者は水色の字幕だ。

青いバックに黄色の字幕や水色の字幕も文字に縁取りがあるのでかなり見やすい。
これは、テレビ受信機が持っているフォントだろうか。
放送局の送出する字幕データはどうなっているのだろうか?縁取りのあるなしも区別して送出しているのだろうか。

さあ北島の出場だ。


ラビット 記



再び青い字幕(1)

2008年04月19日 20時28分41秒 | 生活
080419_2003~001.jpg080419_2005~001.jpgNHKのニュースで夜8時からの「競泳北京オリンピック代表決定戦」の最初は、女子自由形800m決勝で柴田亜衣選手が一位になって、五輪代表になった映像だった。

19時51分のスタートだったので録画だが生放送の字幕だった。
青いバックに白色の字幕が実況中継。インタビューは青いバックに白い文字、答える柴田選手は黄色の字幕だった。

実況は早口でしゃべっているが字幕は一部だ。
スピードワーブロに編集を加えているのだろうか。
スピードワーブロは速記タイプなので聞いたままを打つ技術だが、入力者が字幕内容を考えているなら進歩だ。

北京オリンピックが楽しみだ。


ラビット 記 



聴覚・人工内耳センターとヒアリングセンター

2008年04月19日 03時03分40秒 | 生活
080417_1915~001.jpg080417_1915~002.jpg東京医科大学の「聴覚・人工内耳センター」の目指すところは何か、難聴医療の最先端を担うことと難聴児・人工内耳装用児教育との連携が中心のようだ。

人工内耳や高度難聴用補聴器を適合を医療の面を中心に言語獲得、心理的ケアも行う。
専門医やスタッフも揃え、各種の検査機器もそろっているようだ。


「聴覚・人工内耳センター」の受け入れられる難聴者は限定されるので、社会の大多数の難聴者への支援は別の仕組みが必要になる。

難聴者の抱えている問題は幅広く、その内容によって、適切な専門家や人が関わる必要がある。
「聞こえ」の問題から補聴器、バリアフリー、心理的ケアなど幅広い。


そのためには地域の難聴者支援ネットワークが必要だろう。児童の非行防止や高齢認知症の支援ネットワークなどは各地にある。


地域の耳鼻科医、言語聴覚士、保健師、ソーシャルワーカー、自治会や老人クラブ、社会福祉協議会、補聴器店、学校、、聴覚障害者情報提供施設、当事者団体、要約筆記サークルなどが難聴と難聴者支援方法を理解して、それぞれの専門機関やボランティアの支援者などが連携する仕組みだ。

そのネットワークにこの聴覚・人工内耳センターが繋がっているのが良いと思う。


難聴者当事者団体の活動は「コミュニケーション支援」、「耳マーク」、「バリアフリー」などだ。
「耳マーク」は難聴者問題の理解のための社会啓発の活動、「コミュニケーション支援」は要約筆記派遣など障害者自立支援法の障害者福祉制度を普及と利用する活動、「バリアフリー」はテレビの字幕から映画の情報バリアフリーなどだ。
これからは広範な難聴者を対象にした「聞こえの支援」や「障害者権利条約」の批准など就労、生活の場の情報保障も課題になっていく。


どの機関、団体、支援者、難聴者がどういう役割をもち、どう連携するかはこれから検討していかねばならない。


ラビット 記