難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴者が地デジを受信するには?

2009年07月31日 06時06分18秒 | PHSから
090726-153150地デジアンテナ.jpg090726-153230デジチューナー.jpg「今さら聞けない、地デジを受信する方法」をネットで見つけた。7月30日の記事だったが、地デジの利点の一つに文字放送が見られるとあるが、これは「字幕放送」の間違い。

難聴者協会の会員の地デジに対する関心は低くはないが、正しい知識はほとんどない。
テレビのCMも草薙剛や地デジカが出ていても字幕もないので何を言っているのかわからず、総務省が開いている地域の説明会も磁気ループや要約筆記の情報保障がなければ行かない。

先週の日曜日に、難聴者協会が地デジの説明会を行った。総務省のパンフレットも説明用のパワーポイントも使わなかった。総務省が説明しようとしていることと、難聴者の会員が知りたいということには大きなずれがある。

最初に質問をして、説明会で知りたいことを聞いたら、今持っている文字放送デコーダーで字幕放送を見ているが地デジになっても見られるかというものだった。
地デジのテレビは1台あるがもう一台のアナログのテレビがどうやってみられるようになるかというものだった。

地デジテレビがあれば文字放送デコーダーがなくても見られること、アナログのテレビで地デジを見る場合、デジタルチューナーがあれば見られることを説明した。
デジタルチューナーのリモコンに字幕のボタンがあれば字幕放送が見られるということも説明したが、もっと回数を増やして説明する必要があると感じた。


ラビット 記





当事者から見た「合理的配慮」 JDFセミナー報告書

2009年07月31日 05時53分45秒 | PHSから
081129-103640ミーナさんPP.jpg昨年11月29日に日本障害フォーラムのJDFセミナー(フォーラムin東京)が昨年開催されたが、報告書が公開されている。
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/seminar/reports/20081129jdfseminar.pdf

当事者からの合理的配慮について、ティナ・ミンコウィッツ
さん(世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク(WNUSP)共同議長/弁護士)の基調講演は圧巻だった。

同じく基調講演の藤井さんも障害者権利条約の批准への展望と私たちのしっかりとしたスタンスを感じ、共感した。

http://www.normanet.ne.jp/~jdf/seminar/20081129.html


ラビット 記
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日本障害フォーラム(JDF)セミナー  ~フォーラム in 東京~
障害者権利条約で変わる 私たちの暮らし
~暮らしの中にどう活かす「合理的配慮」~

開催趣旨:
 12の障害者団体・関係団体で構成される「日本障害フォーラム(JDF)」は、その設立以来、障害者権利条約の推進に民間の立場から取り組んでいます。
 2006年12月に条約が採択されてからは、国内での批准と実施に向けて、政府との定期的な意見交換や、各地域でのフォーラム開催を通じた啓発・キャンペーン活動などを行っています。
 権利条約では、職場や学校を含む日々の暮らしの中で、障害のある一人一人のニーズに応じた「合理的配慮」(適切な変更や調整など)が求められるとし、これを行わないことは差別であると定めています。
 本セミナーでは、この「合理的配慮」をテーマに取り上げ、私たちの暮らしを変えていくために、「合理的配慮」の考え方をどう活かせるのか、共に議論していきます。

日時 : 2008年11月29日(土)10:00~16:00
場所 : 全社協・灘尾ホール(東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル)        
参加費: 1,000円(資料代) ※点字資料、手話通訳、要約筆記あり
      (資料を必要としない介助者等は無料。)

プログラム(敬称略)
10:00 開会挨拶 小川 榮一(JDF代表)
    来賓挨拶 早川 雅人(財団法人 ヤマト福祉財団 常務理事)

     ●基調報告 藤井 克徳(JDF幹事会議長)
10:30 ●基調講演 ティナ・ミンコウィッツ
(世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク(WNUSP)共同議長/弁護士)

12:00 昼休み
13:00 ●障害当事者からの意見発表
    鈴木 孝幸(日本盲人会連合)
    松本 正志(全日本ろうあ連盟)
    新谷 友良(全日本難聴者・中途失聴者団体連合会)
    門川 紳一郎(全国盲ろう者協会)
    山中 雅子(全国「精神病」者集団)
    山本 創 (DPI日本会議・難病をもつ人の地域自立生活を確立する会)
    
13:45 ●パネルディスカッション
    コーディネータ 尾上 浩二(DPI日本会議事務局長)
            中村 尚子(立正大学准教授)
    パネリスト   川口 俊徳(厚生労働省職業安定局障害者雇用対策課長補佐)
            石塚 謙二(文部科学省初等中等教育局特別支援教育調査官)
            ニキ・リンコ(翻訳家)
            森 祐司 (日本身体障害者団体連合会常務理事)
            大久保 常明(全日本手をつなぐ育成会常務理事)
    コメンテータ  東 俊裕(弁護士/元権利条約特別委員会日本政府代表団顧問)
16:00 閉会




テニスと人工内耳

2009年07月30日 21時21分55秒 | PHSから
090730-205210.jpg今日は、人工内耳と補聴器を使って聞いていたがどういうわけか目の前の人の話していることが聞こえなかった。

しかし、たまたま補聴器を外していた時に仕事のことで女子社員から相談を受けたが「これこれ、この入力ってどうするの?非製造で入力されているんだけれど、製造依頼をしなくちゃいけないの?この前も同じだったんだけれど課長が入力してたのよ」と聞こえた。
「向こうが入力したが非製造?向こうの配送じゃないのね。それだったら、直接製造依頼の入力をしないと。」

聞こえれば、普通に対応できる。たまたま人工内耳だけの時に話しかけられたので、少しあわてた。

何で人工内耳と補聴器をしていた時に聞こえなかったのか?P1だったかP2だったか?ばらんすがわるかったのかなあ。また問題が・・・


ラビット 記
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コート便り第84回毎日オープンテニス 人工内耳挑戦続ける大我さん ...

コート便り第84回毎日オープンテニス 人工内耳挑戦続ける大我さん兵庫 ...できると励まされラケットは手放さなかったその後アメリカに渡り人工内耳を埋め込んでから ...
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20090729ddlk28050323000c.html




総選挙の公開討論会の要約筆記派遣

2009年07月30日 03時45分37秒 | 権利
090729-083145.jpg090729-083223.jpg8月30日投票の総選挙は、政権交代の可能性もあり、聴覚障害者の関心も高い。

現行の公職選挙法では、候補者や政党が一同に会して、政見を語る立会演説会がかってあったが現在は禁止されており、代わりに民間の団体が主要政党や候補者を集めて公開討論会を開催する動きがある。

主催者側が手話通訳や要約筆記の用意をしてくれるとしても予算的には十分ではない。
この公開討論会に難聴者が要約筆記の派遣を依頼したら認められるだろうか。
各自治体の要約筆記者派遣事業実施要項に、派遣しない対象となっているかどうかだが、政党の集会等政治に関わる場には派遣しないことになっているようだ。

各地の要約筆記者派遣事業の実施要項や利用の案内等にはいろいろな言葉で制限がされている。
「派遣できない内容。政治団体の活動;宗教団体の活動;企業(営利)活動;その他不適切と認めるもの」(滋賀県立聴覚障害者センター)
「次のいずれかに該当する事項に対しては、要約筆記者を派遣しない。(1)宗教活動に関すること。(2)政治活動に関すること。(3)営利を目的とした活動に関すること。(4)個人の遊興、娯楽に関すること」(伊達市要約筆記者派遣事業実施要項)
「ただし、次に掲げるものは除くものとする。(1)政治的目的または政治的活動に係るもの」(須坂市要約筆記奉仕員派遣事業実施要項)
「文化教養に関すること。除外事項、宗教団体、政治団体等の主催するもの、企業の営利にからむ物品販売等の行為及び主催者による手話通訳設置のある後援会、研修会等」(丸亀市要約筆記者派遣事業実施要項)
「次の各号に該当する場合は、この事業の派遣対象としない。(4)派遣対象事業等が、政治的行為や宗教的な目的を有している場合」(三豊市要約筆記奉仕員派遣事業実施要項)
「次の各号のいずれかに該当する場合は、筆記者の派遣を受けることが出来ない。(1)政治活動又は宗教活動を行う場合」(三木市要約筆記者派遣事業実施要項)
「・政治活動、宗教活動、営利活動に関する依頼はお受けできません。」(京都市聴言センター)

しかし、特定の党派の集会でも運動員としてでもない場合、広く社会参加の一形態として、参政権の保障、市民的自由の保障のために派遣を認めるべきだ。

様々な言葉で、制限されているが、国民の基本的人権である参政権と政治活動そのものを否定することはあってはならない。
障害者の権利条約は、コミュニケーションの権利とともに政治活動も合理的配慮の対象としている。


ラビット 記




フリーダムの脱落防止

2009年07月29日 19時02分33秒 | PHSから
090729-092801.jpg090729-092817.jpgフリーダムの耳かけ式コントローラー(BTEコントローラー)が本体から外すには軽くひねるのだが、これがすぐ外れてしまいそうで怖い。

デスクにあった「めくりっこ」のSサイズをはめてみた。見た目はともかく少しは外れにくくなったのでは。
この際、もう少しビジュアルにおしゃれに行きたいと考えているが。


ラビット 記




人工内耳の電池のプラス側って?

2009年07月28日 19時06分00秒 | PHSから
090728-094149.jpgフリーダムのリモートコントローラーの電池は単4だ。
ケースを開けると電池を入れるのにどっちがプラスかよーく見ないと分からない。

ケースに少し浮き上がって見えるエンボス加工でプラスと分かるが同じ色だし見にくい。
業を煮やして、赤のテープでプラスと分かるように貼った。

しばらくぶりに人工内耳で電話を聞いてみた。人工内耳を初めて付けた時のような聞こえだ。つまり、電話の声が空中から「降ってくる」ような聞こえだ。しかし、全く分からないわけではない。

例のP2のフォーカスにしたら、ビームのはずなのにP1のASC+ADROより聞こえる。変だなあ。でも聞きやすい。これなら相手に話し方を工夫してもらえば電話は出来そうだ。他のPも試してみよう。

当然ながら、話すこちらが静かな方が開いても聞きやすいし、こちらも聞きやすい。


ラビット 記




人工内耳の雨濡れ防止ケース

2009年07月28日 09時14分23秒 | PHSから
090727-084738.jpg090727-084725ケース.jpg今年は梅雨がなかなか明けない。夏大好き人間としては悲しい限りだ。
人工内耳のフリーダムは防滴仕様とはいえ、水が好ましくないのは当然だ。耳かけ式のコントローラー(BTEコントローラー)を使用すると汗が滝のようにかかるのを避けるため、リモートコントローラーにして、IDケースに入れてみた。
今は、官庁、民間ともセキュリティの関係でこうしたケースや身分証明用IDを首からぶら下げている。
ipod用の手頃なケースがあるかもしれない。

たまたま職場で、フリーダムのフォーカスのCH2(ビーム+ASC+ADRO)にしている時に正面の席の上司から、話しかけられたのでちょっとどきどきしながら聞いた。
大きい声でなく(人工内耳は大きい声も小さい声も同じように聞こえるけれど、リラックスして普通に話しかけているし、口の口型も普通だったので)話されたことを聞いて、メモを取って分かりましたと返事した。

ふーん、返事できたなあとちょっとわくわくした。


ラビット 記




オバマ大統領、障害者権利条約に署名の意向表明

2009年07月28日 03時24分15秒 | PHSから
090725-161214ミーブ.jpg090725-161248ミーブ.jpgアメリカ国際障害者評議会USICDは、その緊急ニュースとして、7月24日ホワイトハウスで行われる、ADAの記念式典で、オバマ大統領が障害者の権利条約(CRPD、 the Convention on the Rights of Persons with Disabilities)に署名する意向を表明するとしている。
>Breaking News: President Obama announces his intention for the United States to sign the Convention on the Rights of Persons with Disabilities
>http://www.usicd.org/Obama%20CRPD%20Signing%20Announcement%20Media%20Release%20072109.pdf

アメリカは、障害者の権利条約の審議の過程ではその成立に積極的な立場ではなく、全米難聴者協会出身の国際難聴者連盟IFHOHのマルシア・デューガン会長はアメリカの姿勢を嘆いていた。
しかし、オバマ大統領は選挙中から当選後は障害者権利条約に署名することを表明しており、障害者からは期待されていた。

ニュースでは、大統領が署名することで、上院で批准するための審議に障害者の参画が重要になると報じている。条約の批准のために政府のあらゆる機関とあらゆるレベルで、障害者の参画が始まるだろう。
日本でもアメリカに呼応してという訳ではないが、障害者権利条約の批准に向けて、政府レベル、国会レベルでの障害者の参画が対等に保障されるように求めたい。また、アメリカの施策にも注意を払い、日本が遅れを取らないようきちんと要望して行きたい。


この投稿の参照した記事
http://blogs.yahoo.co.jp/guaanc/58482217.html


ラビット 記
写真は、ナンバーの付いたミツビシの電気自動車「ミーブ」




裁判員制度における文字による情報保障

2009年07月25日 22時39分21秒 | PHSから
090426-193930.jpg難聴者でなくても、手話を母語とするろう者にとっても、健聴者にとっても、音声の文字表記はそれぞれ有用だ。

しかし、聴覚障害者の情報保障は高速文字表記だけで解決するほど単純ではない。
その場で読んですぐに分かる、つまり「聞くように読める」ような文章で表記するのが要約筆記だ。これは、外国語や手話と同じように高度の言語理解を必要とする「通訳」することだ。

発声された言葉が論理的で意味のある言葉なら文字通りそのまま表記できるだろう。しかし、これはオンの文字化であり、そのまま読解できるかはその人の持つ語彙やその意味など知識、メタファーとしての知識など別の力が必要だ。

その場で理解するための要約筆記と発言内容を読んで理解する文章とは果たしている機能が異なるし、どっちが良いかではなく両方が必要だ。

聴覚に障害がある人が裁判員を国民の義務として果たすためには、聴覚に障害がある人の審議を理解する権利は最大限に保障されなければならない。
これは、他に障害を持つ人と同じ問題であり、障害を持っていることで裁判員を拒否されたり、忌避することのないように、聞こえないということの意味を私たち自身が深くとらえたい。


ラビット 記




人工内耳フリーダムのフォーカス

2009年07月25日 14時10分00秒 | PHSから
090723-142438赤辛チキン.jpgフリーダムのフォーカス(指向性の聞き取り)を2種類にしたが勤務先のオフィスではその効果はまだなかった。

居酒屋のような周囲が相当うるさいところでは効果があるのではと思うが、まだそうした機会がない。
最近は、皆とワイワイするのも避けるようにしているからだ。


ラビット 記
マクドナルドの赤辛チキンは辛いが衣がパリッとしていてうまい。黄色い脂肪の部分も少し残っている。どこで食べても同じような製品を供給できるのはすごい。







地デジ移行の懸念すべき点と放送アクセシビリティ

2009年07月25日 13時53分40秒 | 放送・通信
090722-195234皆既日食.jpg090722-195143皆既日食.jpg地上デジタル放送の移行(アナログ波停止)まであと2年間。その移行までには多くの課題がある。

民放連の広瀬会長が、地デジ移行の進捗状況に付いて、記者会見で3つの問題点をあげていた。
①都市部の集合住宅の受信対策
②地デジ対応受信機の普及に関する地域間格差
③経済的弱者への対策の遅れ

障害者放送協議会や各団体は、経済的弱者のみならず、情報弱者への対応を求めて来たが、総務省の動きは鈍い。総務省テレビ受信者サポートセンター(デジサポ)は社団法人デジタル放送推進協会DPAが実施しているが、聴覚障害者向けと視覚障害者向けページが本日7月24日開設された。地デジ移行までのちょうど後2年間を残す日に合わせたのだろうか。
http://www.digisuppo.jp/
http://www.digisuppo.jp/local/deaf/touch/index.html

経済的弱者に給付するという簡易チューナーの製品化もまだということだが、視聴覚障害者向けの受信機も必要だ。聴覚障害者向けは、アイドラゴンの地デジ対応機種が開発されているようだが、厚生労働省が身体障害者手帳を持つ聴覚障害者には給付を予算化している。
視覚障害者向けには、英国のような地上デジタル放送にアクセスしやすくするアダプターの開発と給付が必要だろう。これは聴覚障害者にも番組選択や録画予約など操作しやすくなっている。
(参考)
「英国のデジタル放送受信機の開発について(ビデオ・プレゼンテーション)
リチャード・オーム氏(英国盲人協会(RNIB)アクセシビリティ部長)」
http://www.normanet.ne.jp/~housou/0315/


ラビット
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会長会見/2009-07-16-広瀬会長会見

【日 時】 平成21年7月16日(木) 午後3時15分~3時55分
【場 所】 グランドプリンスホテル赤坂
1.地上テレビ放送デジタル化の進捗状況について †
* 記者:アナログ停波まで残り2年となったが、現時点の意気込みをお聞きしたい。
* 広瀬会長:日本の場合、テレビ放送のデジタル化はほぼ計画どおりうまく進んでいると思う。米国でのアナログ停波直前にFCCの調査団が来日した際に、“日本のデジタル化計画は、国民の認知度や各種対策など、あらゆる面で米国より進んでいる”との感想を述べていた。
あえて懸念される点をあげるとすれば、①都市部の集合住宅の受信対策、②地デジ対応受信機の普及に関する地域間格差、③経済的弱者への対策の遅れなどであろう。
①は特に関東広域圏において、UHFアンテナを設置していない集合住宅が相当数あることから、その対策が喫緊の課題である。

②については、沖縄、岩手、長崎などの普及率が低いが、沖縄の場合は佐藤総務大臣が現地を訪れ、在沖縄のテレビ社と意見交換をして、原因究明を行い、対策を練っている。

③ については、個人情報を正確に集められるか、また、これを漏えいさせないような仕組み作りや簡易チューナーの製品化など、解決すべき課題がある。
全国的にデジタル化が遅れる地域のないよう、できることはやっていきたい。
http://nab.or.jp/index.php?cmd=read&page=%B2%F1%C4%B9%B2%F1%B8%AB%2F2009-07-16-%B9%AD%C0%A5%B2%F1%C4%B9%B2%F1%B8%AB




人工内耳の新しいマップと調整セット

2009年07月23日 19時24分13秒 | 人工内耳
090723-183753.jpg人工内耳のマッピングをした。
1ヶ月も過ぎると聞こえが変わってくるので、マッピングが必要と言われている。確かに感度Sを下げないとうるさくなってきているし、聞こえも何気なく聞こえる時が増えてきた。

職場で業務委託の開始に伴い、上司と向かい合わせに座ることになった。いつ話しかけられても大丈夫なように、会社ではCH3(ビームとADROの組み合わせ)にしておこう。正面から話しかけられた時は聞きやすいはずだ。
そのかわりに周りから呼ばれたとき分かるかな。今まではどこから声をかけられても分かるようにCH1(ASC=自動感度調整とADRO組み合わせ)を使っていた。

マッピングの後、今は環境に合わせて人工内耳はCH1とCH3を切り替えるくらいしか出来ることはないので、新たに、ビーム+ASC+ADROをCH2に設定してもらった。周囲の音を全体に下げながら正面の声が聞こえるという。うるさい居酒屋や職場ではCH2より聞こえるかもしれないので楽しみだ。

エブリデイは、CH1のASC+ADRO、フォーカスはCH3のビーム+ADROにCH2のビーム+ADRO+ASCが加わり、ミュージックはCH4のウィスパー+ADRO、ノイズはCH1と同じ設定になる。

その後、人工内耳と補聴器の併用の難しさを話した。両方の聞こえがプラスされて聞こえが良くなることは間違いないのだが、時々目の前の話が聞こえない時がある。今思うと職場の中が多い。たぶん何かの音や話声で周囲がうるさい時だろう。

人工内耳はほぼ1ヶ月おきに調整しているが補聴器の方はもう半年以上調整していない。1年前の今頃S社のDがとても聞きやすくこれにしようとしていたがハウリングが収まらず違う機種にした。人工内耳の聞こえがどんどん変化しているのだから補聴器も調整したり、違うメーカーの機種を試す価値があるのではと言うことになり、次回試聴することになった。

補聴器側の調整は買い換えとなると費用も半端でないのでちょっと考えていなかった。


ラビット 記
病院の側のスポーツ施設の付いた公園。




難聴になった時の専門的な支援、家族の支援

2009年07月22日 21時28分28秒 | 社会福祉の学習
090720-192313.jpg心理学者の河井隼雄の名前はどこかで聞いたことがあると思ったら今使っている臨床心理学の本に出ていた。
臨床心理学の第1回目で人と向き合うには自分と向き合うことが大切と学んだ。

今度の心理学のレポートはユングの人生の転換期における中年期の人格拡充の重要性を説いていることに対する説明が中心。
エリクソンは乳児から青年期までの人格形成が重要としているけれど、乳児からの難聴者の人格形成の問題を考えるとそのとおりだし、成人の難聴者の問題を考えるとユングの考えにもうなづけることが多い。

問題は、人生のその時々で難聴であることを理解して接したり、援助してくれた人がいたかどうかだろう。
今になって、援助がなかったか、あるいは理解が十分でなかったとしても、そのことは責められず自分でどう受け止めるか自分の心に「折り合い」を付けなければいつまでもそのことを引きずって生きなくてはならない。

乳児からの難聴である自分がどうして今のような人格になったのか。なぜ、健聴の妹、弟と接しにくいのか、聞こえないことと向き合うのなぜ時間がかかったのか。

自分探しはまだ続く。一人よりは同じことを考えている人、一緒に考えてくれる人がいた方がよい。


ラビット 記