難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

紅白歌合戦の手話歌版の実現を!

2008年12月31日 23時02分20秒 | PHSから
081231-210948.jpg081231-211720.jpgNHKの紅白歌合戦をみていて、歌詞にテロップはある。字幕放送もある。しかし、手話はない。

紅白歌合戦に、手話で歌った映像があればろう者ももっと楽しめるのではないだろうか。
いまは、ろう者も難聴者もカラオケで普通に手話や声で歌ったり、盛り上がる。「千の風に」などろう者自身による手話の歌も普及している。

どうやって、実現するか。
1999年の著作権法改正の時、文化庁著作権課と交渉していた際、講演などの手話通訳については独自の著作物で著作権の制限の対象にならないと説明を受けた。

歌を手話で歌うろう者は全国にいるだろう。
「目で聴くテレビ」で、中継するか、ネットで配信するか。


ラビット 記




非正規労働者を解雇したトヨタ、キヤノンの罪は重い!障害者の連帯。

2008年12月31日 22時35分48秒 | 生活
081231-212815.jpg紅白歌合戦の途中で、NHKのニュースを見た。日比谷公園で解雇された非正規労働者のために、ボランティアが炊き出しや労働相談をしている。

相談に訪れた人が、今日ほど人の情けが身にしみたことはない、機会があればこうしたボランティア団体に加わって恩返しをしたいと話していた。

ついこの間まで、普通に働いていた人を突然契約期間中に解雇するなんて、人のすることではない。
この人々の中には聴覚障害者も多く含まれていると聞く。

こうした非正規労働者を解雇したのは、最初に日本のトップ企業のトヨタ自動車だ。続いて、日本経団連の御手洗冨士夫会長の出身企業であるキヤノン。
トヨタ自動車の奥田相談役は、年金など社会保険、医療など厚生労働行政の新聞報道に腹を立て言論抑圧の発言をしたばかりだ。

国民は、こうした企業の名前は心に深くマイナスイメージとして刷り込まれた。労働者を解雇して得た「利益」の数倍もの「広報費」を使ったことになる。

解雇された労働者は、世界に冠たる品質の自動車、電子機器を生産してきた高度のスキルを持つ人々だ。彼らがいたからこそ、莫大な収益があげられたのだ。
もしちょっとでも手を抜いたなら世界中から不良品の返品とクレームの嵐で、企業の存続さえ危うかったことを考えないのだろうか。
食品偽装で市場から撤退した企業は幾つもあるが、「蟹工船」が起きたらそうなりかねないのだ。

製造業に派遣労働を認める労働法を「改悪」した自民党、公明党、民主党の責任は重い。

非正規労働者を解雇するような企業には、障害者の雇用の責任も感じないだろう。障害者は非正規労働者の戦いに連帯する。


ラビット 記




紅白歌合戦のデータ放送(2)

2008年12月31日 21時05分56秒 | 放送・通信
2008123121558.jpg081231-字幕203148.jpgテレビ画面が縮小されるデータ放送を見ている時に、字幕放送があるとその字幕は元の大きさのままなのでデータ放送の画面に字幕がかぶる。

字幕も同じように縮小されると見にくいかも知れない。
携帯で見るテレビの字幕放送のように、画面の外に字幕が表示されると見やすい。

地上デジタル放送の規格上こうなるのか、テレビ受信機側の機能なのか分からないが、規格を制定したときに聴覚障害者当事者を参加させなかったことやいろいろな視聴者のアクセスを考えていなかったことの現れであるのは間違いない。

放送の規格を作る電波産業会ARIBは放送アクセスの検討委員会をもうけ、視聴覚障害者などの意見の反映を保障すべきだろう。
いまや障害者は社会のステークホルダーの一員なのだ。


ラビット 記




紅白歌合戦のデータ放送(1)

2008年12月31日 20時34分38秒 | 放送・通信
20081231203410.jpg081231-194815.jpgNHKの紅白歌合戦のデータ放送を使ってみた。

番組が始まった時は見ていなかったが画面左下のデータ放送のメニューが出ていたとのことだ。
リモコンのデータ放送の「d」を押すと審査員に登録するかどうか聞いてくる、登録をクリックすると承認するかどうか聞かれた。最後まで見るかどうか分からないのでこれは拒否した。

データ放送は使うかどうか聞かれたのでこれは「はい」とした。
青のボタンを押すとテレビ画面が右上に四分の一ほどに縮小され、曲順一覧になる。テレビ画面の下に、歌手の経歴などが表示されている。
赤のボタンを押すと、紅白歌合戦にまつわる1行ニュースみたいな楽屋ヘッドラインが最下部に表示される。

家族と一緒に見ているときに、赤や黄色のボタンを押して画面を切り替えるのはちょっとためらわれる。


ラビット 記




社会保障審議会の「障害者の範囲」 難聴者の場合

2008年12月30日 23時45分39秒 | 福祉サービス
081230-PR145949.jpg難聴者等は、今の身体障害者手帳に数々の矛盾を感じているが、社会保障審議会ではその矛盾に深く言及したものになっていない。

第一に、難聴者等の支援の必要性は、難聴の種類が伝音性か感音性かにもよるし、dBだけでははかれない。聴力は心身の状態にも環境にも影響されるからだ。

第二に、生活の場面で支援が必要な難聴者は、身体障害者福祉法の基準以下も多く存在する。

第三に、難聴者に必要な支援は補聴器、補聴援助システムの給付や聞こえの情報保障だけではない。聞こえないことによって起こる様々な問題に対処することが求められている。


障害は、機能障害と見る見方がサービス提供の際の「客観的基準」の必要性の元に温存されようとしている。
ICFの障害は環境因子と個人因子の影響を受けて定義され、障害者権利条約はもっと明確に社会の理解と釈迦甥の障壁(バリヤー)との相互作用が障害としている。

早急に問題点を強く指摘するべきだろう。
今思えば、聴覚障害者の委員がいるのだから、問題点を指摘しておくべきだった。


ラビット 記
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4 障害者の範囲
【基本的考え方】
○ 障害者自立支援法の附則の施行後3年の見直し規定では、障害者の範囲を含め検討することとされており、障害者自立支援法上の障害者の範囲について、以下の観点から必要な見直しを行うべきである。
(1)障害者の定義
(2)手帳制度

(1)障害者の定義
(障害者の範囲についての基本的考え方)
○ 現行の障害者自立支援法における「障害者」の定義は、身体障害、知的障害、精神障害のそれぞれについて、身体障害者福祉法その他、個別法を引用する形で規定されている。

○ 障害者の権利に関する条約も踏まえ、障害者自立支援法の対象者を、個別法の引用ではなく、支援の必要性によって判断することについて検討すべきであるといった意見や、例えば難病について医師の診断書に基づき判断すべきといった意見、さらには障害者自立支援法の障害者の定義を廃止すべきといった意見があった。

○ 一方、このような考え方については、障害者基本法における障害者の定義も、支援の必要性のみによって対象者を定めていないことや、支援の必要性のみで対象者を判断することになれば、障害者だけでなく、あらゆる福祉的支援を要する者が対象となるといった課題がある。また、訓練等給付や自立支援医療などについては、障害程度区分のような客観的なニーズ判定手法がなく、誰を対象とするのか、市町村において適切に判断することは困難になるといった事情もある。

○ このほか、現在のそれぞれの施策で行われている支援を充実させていくこととしつつ、あらゆる福祉的支援を要する者への支援をどのような制度体系で行っていくべきかは、更に検討していくべき課題ではないかとの意見もあった。

○ このように、支援の必要性によって対象者を判断することについては、様々な課題があることから、今後更に検討を進める必要がある。

(2)手帳制度
(身体障害者と手帳との関係)
○ 身体障害者について、身体障害者手帳を所持しなくても、身体障害者福祉法別表に該当することが確認できれば、障害者自立支援法のサービスの対象とすべきとの考え方がある。
しかしながら、これを行う場合、市町村窓口において判断業務が困難になることや、現在身体障害者手帳が障害者自立支援法以外の各種公共サービスの割引等に広く活用されていることを踏まえると、様々な混乱が懸念されることから、慎重な検討が必要である。

○ なお、現行の身体障害の認定基準については、実態と合わない部分も出てきており、身体障害者手帳制度の在り方を含め検討が必要ではないかとの指摘もあった。

「4」はギリシャ数字の四。
全難聴理事の報告を再構成。




【報告】障害者自立支援対策臨時特例交付金 コミュニケーション

2008年12月30日 21時44分26秒 | 福祉サービス
20081226_6shiryou5-5[1].jpg「障害者自立支援対策臨時特例交付金」の詳細WAMNETにアップされた。
http://www.wam.go.jp/

障害保健福祉関係主管課長会議(平成20年12月25日開催)の報告。

広域派遣の捉え方が自治体ごとにまちまちになっていないか気になる。

東京都は、国や障害者自立支援法の意向だとして、あくまでも唯一都の事業として残っていた複数の居住地にまたがる難聴者等が参加する集団の場への要約筆記者派遣事業の区市事業への移行を強行する構えだ。

個人が居住地以外で要約筆記派遣を利用する広域派遣とは意味が違うが、同一の場所に派遣を依頼された場合の全体投影の要約筆記派遣のあり方を協議する場として、都はこの会議費用を利用することを狙っているのだろうが利用者にとって負担がなく。特に参加したかどうかを事後に報告するなどは集会参加の自由に関わる問題だ。


ラビット 記
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(20)その他法施行に伴い緊急に必要な事業
  キ) コミュニケーション支援広域支援検討事業(新規)

市町村単位で実施されているコミュニケーション支援において、市町村域を超えた手話通訳者の派遣等広域的な体制を検討するための経費について助成する。


ラビット 記





人工内耳と補聴器で聞こえたこと。

2008年12月30日 16時53分01秒 | 人工内耳
081228-223535.jpg081228-223459.jpgハワイの風さんから、年末の挨拶メールが届いた。
こういう同じ難聴者からの連帯のメッセージは心強い。

人工内耳と補聴器を併用した聞こえについて、報告したいと思っていたが、どういう言葉がどう聞こえたとかこれは分からないという説明は最近はしていない。

説明がしにくいというよりも、その時々の言葉が自分の思考、行動にどう影響をあたえているかということに関心があるからだ。

今日も仕事の帰りに映画を見ようとして、「聞こえた」体験を続けた。
映画館の手前のスターバックスで、マイボトルを示して、

「トールが入ると思うんですが」

「はい、これは入りますね。大丈夫です。」

と言われたのが分かった。ちょっと嬉しい。ホリデーブレンドを頼んだ。

字幕の付いた映画がどれか分からないので、聞こえませんと断って、スタッフに聞いてみた。

「聞こえません。字幕のある映画はどれですか?」

「”メジャー 友情”は日本のアニメです。字幕はありません。今からの時間ですと、”地球が静止する日”が字幕付きです。あと”ミラーズ”も字幕付きです。」

おおっ、聞こえるではないか。今までは聞こえないと困るので、パンフレットを見たりしていたが、聞けばいいんだと思った。
聞いて分かるという体験は自信になる。

前回のマッピングはSVとも9だったのでうるさかったし、補聴器とバランスが取れず、併用しても聞きにくかったので、昨日の納会前に人工内耳は、S6、V5まで落とした。


ラビット 記
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ラビットさん、アットいうまに年の暮。お仕事お疲れ様でした。

29日のブログでこの一年間で聞こえが良くなり、結果として心理的にも前向きにコミュニケーションをとれるようになった様子がよくわかりました。
同じ難聴者としてとてもうれしく思いました。難聴の問題はまさに心の問題ですよね。

それから、14日の、日本の難聴者数と自覚のない難聴者に関してのAさんなど他の方のフィードバックもうなずけました。。自覚ある難聴者が何人かでもいるのを
知るのは心強いことです。

難聴問題の専門の耳鼻科医、補聴器販売店、言語聴覚士などを発掘して「ヒアリングセンター」構築につなげたいですね。

来年もどうぞよろしくお願いします。(31日から2日までコナ海岸で泳いでいます)。




おーっと、忘れるところだったあ!

2008年12月30日 16時53分00秒 | 生活
20081230165242.jpg納会で気分が良くなったところで仕事が残っていることが判明。
人工内耳が頭を後ろに傾けた際に棚に当たって外れてしまったので机の上に置いて仕事をしていた。

やれやれと、戸締まりをして警備をセットして退社してからあれなんか変だと頭に当てると、あれっ。
人工内耳がないっ!
あれっ、そうだ!

机の上だ、あるかな、あるはずだ。いっぺんに酔いもさめてしまった。
再度、警備を解除して、入館。

あったあ!


ラビット 記





納会の人工内耳での2回目の会話 

2008年12月29日 22時41分51秒 | 人工内耳
081229-183606.jpg今日が仕事納めだった。朝から、請求書発行やら年末年始のスケジュールの確認、出荷作業、大掃除とあっという間に一日が終わった。

納会は、狭い会議室に皆が集まって話しをするのでワーンとなってうるさいので、難聴者にとっては一番苦痛を感じるときだ。だからひたすら食べるか飲むかが常だった。

しかし、昨年もそうだったが、今年もまた馬鹿話が出来るのもと楽しみだった。今はこうしたうるさいところでも人工内耳を使って会話が出来る。
お酒も程々に入って、クリスマスの日に白い髭が伸び縮みするサンタの仮面をしたり、きわどい話しをしたりして、盛り上がった。その後、子供の話から家族というものが血縁ではなく意識で結ばれるようになって来ているのでは
というような込み入った話まで出来たので、自分でも驚いた。

これで、人工内耳の聞こえというのは毎日の仕事や暮らしの中で、聞こえないことは相変わらずと言うことの方が多いが、今まで聞こえなかった、出来ないことが出来るようになることもある。
この時、何が違うって、聞こえるから大丈夫、話しが出来るという気持ちになれることだ。今までは話しかけられたらどうしよう、何とかごまかさなくっちゃと思っていたのが、あれを話したらどういう反応があるかなあ、あのことをこう話してみようという気持ちになるのが全く持って革命的だ。


ラビット 記





歯医者と人工内耳

2008年12月25日 21時48分28秒 | PHSから
081224-歯医者183657.jpg歯医者では人工内耳と補聴器を付けたまま治療を受ける。
歯医者は後方から治療するのでよく見えるはずだ。

治療で歯を削る際、キーンとかチュイーンみたいな音がするのかと思っていたが、ジーという音だった。ペコペコというようなポンプの弁の開閉音みたいなのが聞こえる。
他には機器ののカチャカチャという音や話し声が聞こえる。
会計をする際は、幾らかとか次の予定日を話せる。

補聴器だけの時分に、その歯科医に難聴の患者が来ないか聞くと補聴器をした人はいないが、聞き取りが困難な人は来たことがあるとのことだった。

今度、筆談用具をおいてもらおう。やはり、難聴者はいるのだ。


ラビット 記







障害者向け郵便悪用に懲罰を!

2008年12月25日 08時26分50秒 | 生活
2008122582726.jpg障害者向け郵便、低料第3種郵便を悪用していた企業には厳罰が必要だ。

障害者団体はどこも財政は豊かではなく、会報一つとっても低料第3種郵便を用いなければ発行が不可能だ。

難聴者等にとっては機関誌、会報の文字による情報提供、交流は社会参加、復帰のきっかけの役割を果たす上で特に重要なものだ。

東京の難聴者協会も、会報は編集から発送まで会員のボランティアで発行されている。編集スタッフも無報酬だし、発送には高齢の会員が三々五々集まって折り作業からラベル貼り、帯封まで手作業で行っている。

こうして毎月届けられる会報は身体障害者刊行物協会に登録して発送されている。

郵便局が郵政公社になる際に、低料第三種郵便が廃止されるそうになり、国会にも何度も陳情して継続させた。
これが、一部の悪徳企業のために廃止されることになりかねないとしたらとんでもないことだ。

悪徳企業はその悪用によって得た利益は変換すると同時に、同額を社会貢献事業を行うか、障害者団体に寄付すべきだ。


ラビット 記

メリークリスマス!年の瀬にとんでもないことが続けて起こります。




東武バスに「筆談具あります」 難聴者用?

2008年12月17日 18時54分05秒 | 生活
20081217185326.jpgひまわりさんから、乗ったバスに「筆談具あります」の表示があったよとレポートがありました。
東武バスとのこと。都内北部を走っていると思う。

これは交通バリアフリー法で、手話の使わない聴覚に障害を持つ人とコミュニケーションするための用具を備えることが義務付けられたためだろう。
空港バスにも筆談ボードがあるという表示があるのをみかけたことがある。

耳マークもないので、なんのためか乗客に分かるかしら。


ラビット 記






地上デジタルのデータ放送って?

2008年12月16日 09時15分39秒 | 放送・通信
2008121691447.jpg081215-報道ステ223602.jpg地上デジタル放送では、「データ放送」が行われている。

リモコンの(d)のボタンを押すと画面が縮小されてその周囲に、ニュースや地域の天気予報、予想気温、番組の紹介などがL字型に表示される。
番組と独立したコンテンツと連動したコンテンツなどがある。連動したコンテンツはスポーツなどで競技の紹介、選手のプロフィール、そのゲーム、試合の見所などをデザインにも工夫を凝らしている。

ニュース系の番組では一部字幕放送をしていないが、番組のデータ放送でニュースの内容を文字で表示している。
1215日の報道ステーションのデータ放送は、番組のニュースが放送されると右側にニュースのタイトルが表示され、下にキャスターの話したニュースが文字で表示される。言わば、リアルタイムのネットニュースを見ているようだ。
キャスターとコメンテーターの掛け合いは文字にならない。キャスターが原稿に基づいて話したことが終わるとそれが文字で表示される。

これが聴覚障害者の情報保障の1種に見えるけれども、字幕放送とは違う。
見やすさ、操作性も含めて、多くの聴覚障害者がどう受け止めるか、評価が必要だろう。
放送事業者と聴覚障害を持つ視聴者との意見交換の場がもっと欲しい。


ラビット 記





難聴「者」になる

2008年12月12日 08時53分43秒 | エンパワメント
081210_Xmas1358~0002.jpg難聴に対して、最近考えていることは、難聴である人は様々な体験や知識を得て、難聴者になるということだ。

難聴者になることを周囲の人や福祉サービスが支援出来ないか、難聴者支援の方法や内容を体系化しなければならない。
それには、難聴者自身の探求と提案が不可欠である。


最近の要約筆記に関する議論には、物足りなさを感じている。いつまでも難聴者の願望に基づく技術論から論じるのではなく、一人で社会参加の場面に臨む時どのような技術が求められるのかを中心に据えるべきだろう。

障害者の権利条約で、難聴者の関わる場面は確実に増える。それも、主体的に関わる難聴者が増える。物言う団塊の世代は高齢になり、補聴器装用も要約筆記利用も積極的だ。聞こえる難聴者は文字だけで通訳する要約筆記をどのように見るか。要約筆記者は毅然としていられるか。

難聴者自身が要約筆記を利用している場面がどのくらいあるのか、それぞれでどのような要約筆記が求められているのか、難聴者に必要なのは「文字化された音声」だけでよいのか。難聴者はみな「自立」できているのか。


ラビット 記





日本の難聴者人口約2000万人?!

2008年12月10日 23時38分57秒 | 生活
081207-snowman080810.jpg12月6日、全難聴主催の「聴覚補償リハビリテーション」シンポジウムで、日本補聴器販売店協会の石井喬志氏が、日本の難聴者人口を19440千人、約2千万人と報告した。我が国の人口比率15.4%にあたる。

(1)自覚のない難聴者 7.2% 9,070千人
(2)自覚がある難聴者 4.5% 5,690千人
(3)ほとんど使用しない補聴器所有者 1.0% 1,290千人
(4)常時または随時使用の補聴器所有者 2.7% 3,390千人
(合計)15.7% 19,440千人

※人口比率:「補聴器供給システムの在り方に関する研究」年次報告より
※※日本の人口(2008年5月) 125,950千人
※※※難聴者(1)(2)(3)(4)のうち補聴器所有者(3)(4)は24%(難聴者4人に1人)。

同じデータは、厚生労働省の会合でも紹介されているということだ。
どのレベルから難聴としているかというと、WHO世界保健機構の41dBからが難聴ということだが、衝撃的な数字であることは間違いない。


ラビット 記