難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

地域の障害者計画(中間まとめ)の聴覚障害者からの意見案。

2014年12月31日 09時51分13秒 | 生活
文京区障害者計画に対する意見 まだ案です。正月明けに提出します。
文京区は駅が交通機関の多いので、駅の利用に関わる視聴覚障害者の要望も取り入れないとと。

1.聴覚に障害のあるろう者、難聴者に対する計画がありません。
手話を言語とするろう者に手話通訳なしで、あるいは高齢の難聴者に介助なしで記入式の調査をしたのであれば、実態・意識調査に反映されません。どのような調査方法、支援措置をしたのか問います。
2.対象者を身体障害者手帳を持った聴覚障害者にとどめることは障害者権利条約、障害者基本法の障害者の定義にも反し、日常生活および社会生活に困難を持った難聴者などが対象になりません。特に難聴者は高齢化社会で急増しており、聞こえに何らかの支障のある方は人口の10%もいます。
再度、聴覚に障害を持つ人を対象に幅広く、適切な内容で調査を実施することを求めます。
3.聴覚に障害を持つ人は、日常生活、社会生活のあらゆる場でコミュニケーションの困難を持っています。その困難を解消するのが意思疎通支援者派遣事業であり、聴覚バリアフリーの施設であり、市民社会や行政職員等の理解です。
以下のような施策が必要です。
1)聴覚障害者意思疎通支援事業の実施要綱の厚労省モデル要綱に沿って全面改訂する。
 現在は月4回までの派遣しか認められず、派遣内容も限定されています。
対象者を意思疎通支援を必要とするものとして身体障害者手帳の要件を撤廃する。手話通訳派遣の土日、祝日の受付、あらゆる分野の内容の通訳の派遣、手話通訳派遣単価の大幅改定。
2)高齢難聴者向け施策の充実。
例)聞こえの相談会、難聴者向けデイサービスの実施。
例)65歳以上の高齢者へ補聴器支給。
3)区内の公的施設のバリアフリー化を図る。
例)大学病院、交通機関、遊園地、野球場等レジャー施設に手話通訳、字幕投影、補聴設備設置条例を制定する。
例)区の施設に磁気ループの設置、要約筆記用のスクリーン、プロジェクターの完備、窓口に耳マークによる筆談対応表示。
4)全職員の手話学習推進、筆談対応の実習。学校教育に置ける手話学習導入など
5)手話通訳の出来る職員設置。
6)その他災害時に置ける情報保障、緊急時の通信手段の確保等。
例)視聴覚障害者所帯にケーブルテレビ加入促進、緊急時情報通知システム導入
例)文京区CATV番組に手話と字幕放送、解説放送実施。
4.以下のような計画が必要です。
1)意思疎通支援者(手話通訳者、要約筆記者)派遣件数の拡大
 平成29年度までに2倍にする。
2)意思疎通支援者派遣制度の拡充を行う。
 聴覚障害者当事者の意見を聞き、平成27年度中に改訂する。
3)意思疎通支援者(手話通訳者)、手話のできる区民を増やす。
 平成27年度 1.2倍、平成28年度 1.3倍、平成29年度 1.5倍
4)意思疎通支援者(手話通訳、要約筆記者)の身分保障を図る。
 報酬の改定を行う。平成27年度 1.5倍。
5)区内施設聴覚障害者バリアフリー条例を制定する。
 平成27年度調査検討会の実施 平成28年度条例提案、平成29年度施行
6)手話言語条例の制定。
 平成27年度調査検討会の実施 平成28年度条例提案、平成29年度施行
7)緊急災害時聴覚障害者情報支援設備制度の策定
 平成27年度調査検討会の実施 平成28年度施行

地域の障害者計画に意見を提出しよう。

2014年12月31日 09時47分02秒 | 生活
地域の障害者計画についての中間まとめに対して意見を述べようと思います。
【意見募集】
概要
 このたび、公募区民、福祉保健関係団体の代表者、学識経験者から構成される地域福祉推進協議会での検討を踏まえ、「中間のまとめ」がまとまりましたので、この中間のまとめに対して広く区民の皆さんからのご意見を募集します。
⚫️意見の募集期間
平成26年12月5日(金曜日)~平成27年1月5日(月曜日)
⚫️意見の提出方法
 意見提出用紙の様式は自由ですが、住所(所在地)と氏名(団体の場合は名称及び代表者名)は必ず記載してください。下記の意見提出用紙や区報ぶんきょう特集号についているハガキを使用していただいても結構です。
意見提出用紙(PDFファイル; 78KB)
郵送 〒112-8555 文京区春日1-16-21
  文京区役所福祉部福祉政策課福祉企画係 宛
電子メール 電子メールでのご意見はこちら
ファクシミリ 03-5803-1350
持参 福祉部福祉政策課(シビックセンター9
http://www.city.bunkyo.lg.jp/hoken/fukushi/keikaku/27-29/syougaisyakeikaku_yomiage/syougaisyakeikaku_yomiage1.html

可愛らしいアメリカ手話でクリスマスのお話

2014年12月21日 11時45分57秒 | 日記(つぶやき)
アメリカ手話ASLでクリスマスの童話を話すこの子は可愛いです。面白い味のある手話をしていますね。https://www.facebook.com/video.php?v=851841458187417&pnref=story

指定難病で受けられる公的制度の例「特発性両側感音性難聴」

2014年12月21日 11時33分17秒 | 福祉サービス
難病情報センターでは、難病により受けられる制度の紹介をしています。
http://www.nanbyou.or.jp/

下記は、例として東京都で「特発性両側感音性難聴」の場合の受けられる制度です。13の制度がありました。「特発性両側感音性難聴」とは原因不明の両側とも聞こえなくなる難聴です。突発性難聴も難病指定になっています。この場合は多くは片側だけに発生します。片耳難聴は障害者手帳の対象になる範囲が狭いですが、障害者手帳がなくても障害者福祉サービスが受けられます。
特発性両側感音性難聴の例

成人の人工内耳リハビリテーション DonnaSorkin

2014年12月18日 19時36分30秒 | 人工内耳
人工内耳リハビリテーションのオープンセミナー ドナ・ソーキンさんの人工内耳リハビリテーションはこれで3回目か。毎回内容が充実している。 全難聴のサイトに、過去のプレゼンテーションの資料がある(日本語)。 http://www.zennancho.or.jp/info/100818%20jina_seminar.doc http://www.zennancho.or.jp/a_la_carte/110227_translation_Sep%202009%20tokyo.pdf http://www.zennancho.or.jp/a_la_carte/110227_translation_Oct%202010%20kumamoto.pdf

ヒアリングループ(磁気ループ)普及のために

2014年10月08日 21時42分24秒 | 機器について
米国のAGB協会のタイムラインに磁気ループのことが紹介されていました。
心理学者のデビッド・マイヤー氏がたまたま磁気ループのマークを見て補聴器のボタンを押したところとても明瞭な聞こえが得られた体験から居住地で磁気ループの普及に努めるストーリーから始まっています。磁気ループの基本的なガイドブックになっています。
「クリスタルクリアー」ねえ、よほど明瞭に聞こえたのですね。
「the words from the minister came into his ears―directly and crystal clear.」 - See more at: http://www.listeningandspokenlanguage.org/HearingLoops/

手話と音声言語の国際的の統一

2014年10月08日 21時39分24秒 | 日記(つぶやき)
全国手話検定試験用筆記試験用テキスト2014年版を読み進めています。2013年版よりいろいろ書き直しや増補があります。
詳しくは、別記したいと思いますが、手話と音声語の国際的統一言語となり、シムコムを超えて本来の言語が完成するというとても大きな展望が書かれているのには感動しました。

コンサートホールでアンプを用意してもらって人工内耳でヘッドホンで聴いた。

2014年10月07日 22時17分16秒 | 難聴一般
先日、難聴の友人に紹介されて行ったコンサートで、ホールの方にヘッドホンとアンプを用意して頂きました。左の人工内耳はそのままで右の人工内耳にコードで直接入力するのと、人工内耳の上からヘッドホンをかぶせる方法とで聞きました。

私はほぼフラットに入力される両耳の人工内耳でフルバンドの演奏を聴いたのは初めてですが、演奏を楽しんでいました。音楽は、各楽器の奏でる音、ボーカル、それにホールの残響などが混然と一体になって聞こえてきます。一つ一つの楽器の音が区別は出来ませんが、トランペット、トロンボーンなど管楽器の音、エレキギター、バイオリンなどの弦楽器の音は分かります。

無理に聞き分けられなくても一体として楽しめばいいと思っています。ボーカルも日本語でないので一つの楽器みたいに聞きました。私もある程度以上の高い音はマスキング現象もあって聞こえないですがそれはそれでそれが「原曲」と思うようにしています。フルバンドの演奏でトークショーでもないので話は聞こえなくても良いと割り切りました。

会場の音響さんが会場の他のお客様と同じように聞こえるように出力していますとおっしゃっていましたが、これは出来うる最大の対応だと思います。演奏席を見ると最後部のパーカッションやブラス部の楽器ごとにマイクがありましたし、向かって左のエレキギター、ドラム、ピアノ、ボーカルのマイクも、また右側のストリングスにはマイクがあったか見えませんでしたがたぶんあったのでしょう。客席最後部にミキサーがありましたから、そこでマイク入力を調整して、会場に出していたと思います。それを集音マイクで拾って、私たちのアンプに届けてくれたと思います。

名前を知っている曲は幾つもありましたが曲を覚えているのは少しでした。それでも、十分楽しめたと思います。

聴覚障害者情報コミュニケーション法に関わる海外視察報告

2014年10月07日 22時13分56秒 | バリアフリー
2012年に実施した中央本部の情報コミュニケーション法に関わる海外調査報告のスライドが掲載されています。
私は、韓国視察に行きました。
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(2) 海外視察報告  (米国、韓国、英国)各20分×3=60分
米国視察報告 藤木和子(弁護士)
英国視察報告 木下武徳(北星学園大学准教授)
韓国視察報告 小中栄一(全日ろう連)
http://blog.goo.ne.jp/houantaisaku/e/67ba53225f2134f26d75ebdff4601dc3

音バリアフリーシンポジウムのお知らせ

2014年10月07日 22時03分26秒 | 機器について
日本音響学会 音バリアフリー調査研究委員会主催 音バリアフリーシンポジウム「補聴支援機器の普及に向けて」
2014年11月7日(金)13:30から17:30
早稲田大学西早稲田キャンパス
早稲田大学総合研究機構波動コミュニケーション研究所共催。要約筆記と磁気ループ付きです。参加申し込みはメールで。e-mail : m-ueda@aeif.or.jp  @は小文字に置き換えて下さい。
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音バリアフリー調査研究委員会委員長の白石君男教授(九州大学)が難聴者と伺いました。報告者の中に、難聴当事者がいるのだろうか?
東京オリンピック・パラリンピックの音バリアフリーについて、取り組みがあるのかまだ情報はないです。

デジタル補聴援助システムロジャーの使用例

2014年10月05日 18時31分02秒 | 機器について
フォナックのロジャーを使うシーンの紹介。説明はFMですがロジャーでも同じです。
http://phonakfm.blogspot.jp/2010/09/fm_29.html

人工内耳にデジタル補聴援助システムロジャーを使って聞いています。

2014年10月05日 18時23分47秒 | 人工内耳
フォナックの補聴援助システムは補聴器や人工内耳で聞きにくい音を聞きやすくするためのシステムです。技術的に3つの発展がありました。
私は最初からデジタル無線システムのロジャーですので、過去のシステムとは比較できませんが、最善の技術システムを使っていることになります。
この最良の効果を得るためには、マイクを口元に装着してもらうこと、騒音時のゲインなどロジャーの設定を確認しておくことが必要になります。
http://phonakfm.blogspot.jp/2014/06/3.html

サンデーモーニングの関口宏さん、難聴気味かしら?

2014年10月05日 13時42分36秒 | 難聴一般
サンデーモーニングをロジャーで見ました(6chのTBSテレビの関口宏の「サンデーモーニング」をデジタル無線送信機ロジャーインスパイロを接続して音声を聞いてみました)。
張本勲が言ったことに、関口宏が「えっ」と聞き返して、張本が声を大きくして言い直し、隣のコメンテーターもやや大きい声で話していました。
多分難聴ではないかと思ったのは私だけでしょうか。テレビ番組なのでイヤモニをつければ良く聞こえるでしょう。

人工内耳とロジャーでテレビを聞く

2014年10月05日 13時38分53秒 | 機器について
ロジャーインスパイロ(送信機、赤丸印)をテレビのイヤホン端子とを両端ミニプラグで接続しました。
人工内耳に装着したロジャー受信機(青丸印)でテレビの音を聞きます。
人工内耳によって、ロジャーで受信する音と人工内耳のマイクの音の割合を変えられます。
右のメドエルのは1:1で変えられません。便宜的に感度を低くすればマイク音量が下がります。
左のコクレア社のN5はリモコンでロジャー入力対マイク入力はAll:0から6:1、5:1、3:1と1:1まで可変です。
テレビの音が頭の中で聞こえるので聴きやすいですが、トーク番組だと早口の人もモゴモゴ話す人もいますので聞きにくいのは変わらないです。
ニュースは聞きやすいです。アニメはいいかもしれません。

手話通訳と要約筆記者派遣は一般競争入札になじまない理由

2014年10月04日 20時52分24秒 | 権利
手話通訳、要約筆記者派遣事業、情報提供施設事業の一般競争入札が広がっている懸念があります。
これに対して、手話通訳、要約筆記者の業務は専門性が高く、価格によってのみ選定されると、聴覚障害者の権利、生命にも影響があることから、これを避けるべきという要求をしています。
平成18年、広島県手話通訳士協会が出した研究論文が参考になります。

手話通訳の専門性に関する一考察
~入札問題から見えてきたもの~
http://ww7.enjoy.ne.jp/~h-tuyaksi.03/kennkyuronnbunn1.html