老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

270;折り合いをつける

2017-08-07 20:29:27 | 老いびとの聲
折り合いをつける 

老いに入ると
折り合いをつけながら
生きてゆくことだ

「できた」ことが「できなくなる」
「まだできている」ことに
生きる自信と希望を持つ

失うことがあっても
折り合いをつけながら
生きてゆくことだ

人生も夫婦も
ある意味では妥協なのかもしれない
それは
折り合いをつけながら
生きてゆくことだ

269;長男嫁の立場

2017-08-07 12:32:28 | 老いの光影
長男嫁の立場 

諺に「いつまでもあると思うな親と金 」
お金は使えばなくなる
大切にお金は大切に使わなければならない

羽振りが良かったときは年金のことは考えていなかった
また
年金を積んで来なかったり
職を転々としたり
等等の理由で年金受給額が少ない

そうしたとき
老親が要介護状態になり
介護サービスを利用し
自己負担分を支払うとき
老親の年金では足りず
長男夫婦の家計から出すようになると
長男夫婦の間は
争い事になり
ぎくしゃくする

そういう老親に限って
感謝の気持ちが薄く
長男嫁に対して
労いの言葉もないから
関係は余計に冷え込む

267;線香花火

2017-08-07 00:51:21 | 老いの光影
線香花火  

真夏の夜空に映し出す大輪の花も素敵だが、
線香花火もまた、
違う味わいと楽しみをもたらしてくれる。
“ちりちり”とほのかに燃え輝き、
めまぐるしく表情を変え、
儚くも美しく燃え消える線香花火。 

大人になって改めて手にした線香花火をみて・・・・。
線香花火に、
火をつけると一瞬だけ激しく燃え、
くるくると先端が丸くなる。
溶岩のような真っ赤な玉がゆらゆらと震えながら育つ。
十分に大きくなった玉から突然、
噴き出すように火花が散る。
四方八方に飛び散る
あでやかな火花が不意に途切れ、
かわりに小さな玉がゆっくりと燃え始める。
火は小さくなりながら、
まだまだ燃え、
しかし長く細くなった火の先から火花が止まり、
最後に、“ぼとり”と火玉が地面に落ちる、
その瞬間は何とも言えない、
「人生の儚さ」というか、
無常の世界を感じてしまう。