老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

278;孤独死

2017-08-09 15:50:02 | 老いの光影
ひとり孤独に死んでいく
それは誰もひとり寂しく死んでいくことを望む人はいない
NHK取材班著『無縁社会』から
 

現実の介護相談を通し
様々な想いにかられる
孤独死 は 無縁死
血縁 地縁 社縁 を失いひとり孤独に死んでいく
誰にみとられることなく
何にも遺体のまま放置されたままで・・・・

私自身 もう両親は他界し
故郷である北海道には生家も無い
帰る生家が無い
心の拠り所である帰る家が無いほど
寂しいものはない
17歳のときに田畑家屋敷は
他人に売却し借金の返済に充て
手元にはほとんど残らなかった
老いに入っても
当時の生家の風景を想い描くことはある

無縁死の多くは
故郷を失った人たちが多い

277;「ささやき(囁き)」よりは「つぶやき(呟き)」の方がいい

2017-08-09 11:05:45 | 老いびとの聲
「ささやき(囁き)」よりは「つぶやき(呟き)」の(ジャンルの)方がいい 

「ささやき」という言葉から
愛のささやき
恋のささやき
なら いいですね

悪魔のささやき はいただけない

ささやきは 内緒話的なイメージがする

「つぶやき」という言葉
つぶやきは、独り言であり
自分のなかにおける内なる言葉
秘めたる自分の思いを誰かに伝えて欲しくて
つぶやくこともある

ささやき よりは つぶやき の方が
開放的な感じがする
つぶやき はその人の本音がポロリと
言葉となって落ちる


276;にんげんじゃない 許されない

2017-08-09 04:07:59 | 老いびとの聲
にんげんじゃない 許されない 

#8;家族模様4 許すことができない ショックな出来事(一部再掲)

桃子さんに尋ねた。
彼女は躊躇う(ためらう)こともなく
「まだ(子猫の)眼が開かないうちに、
袋の中に入れ窒息させてから 両手で子猫の首を捻る。
そうすればあっけなく死んでしまう」。
 (「惨い」 「可哀想」 「許されない」 「人間じゃない」と心のなかで思いながら)
「その後どうするの?」と・・・。
「庭に面している道路側の角地に穴を掘って埋める」
 「桃子さんは埋めることはできないでしょ・・・」
「息子が埋めてくれる」
 「そうなんだ~」と言いながらも
ショッキングな話であり 子猫が余りにも可哀想!
子猫に罪はないのに・・・。

親猫が妊娠した
元教師の桃子は また産まれたら
「子猫の首を捻ればいい」と
現役教師をしている息子は
お腹が大きくなった猫を
何処へ遺棄してきた様子
事実は確認できないが
もしそれが事実だとしたら
余りにも惨い
暑さのなか
飢餓と脱水のなか
母子ともども
生き地獄ともいうべき死

にんげんじゃない 許されない

その親子猫を守ってあげることもできない
自分の不甲斐無さ