さくらさくらデイサービスセンターの庭
我が暮らし楽にならず
石川啄木
働けど働けど猶わが生活(暮らし)楽にならざりぢっと手を見る
石川啄木に怒られてしまうかもしれないが、チョッと言葉を入れ換えてみた
働けど働けど我が暮らし楽にならずぢっと鏡で我が顔を見る
介護すれど介護すれど我が生活楽にならずぢっと腰を伸ばす
老人は呟く
昔と違い
いまは新幹線や飛行機、そして自動車
誰もが乗れる時代になり
遠いところへでも ひょいと行けるようになった
便利になった世の中だが
何だか棲み難い世の中になった
金が無くても健康保険証があれば
金は自由に借りられ欲しい物は買える
昔は財布に金が無ければ買わなかった
米味噌醤油が先で 無ければ両隣りから借りたものだ
昔は貧しくても心にゆとりがあった
今は物に囲まれ豊に見えるけども
金に追われ心にゆとりが無くなってきた
だから働けど働けど暮らし楽にならずじっと請求書を見て溜息をつく