HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

「おぼえているかな」

2009年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
Mちゃん(小5):
連休前に宿題になっていた、「クラリネットをこわしちゃった」。左手2ビートの伴奏をつけ、暗譜するまで練習してありました。
いつもながら、本当に感心な小学生です。
つぎは「四季」より「秋」が課題です。同じ「四季」の中の「春」は有名で、子どもたちでも知っていますが、「秋」はそれほどなじみがなく、取っつきにくいかな、と思い、ざっと一緒にレッスンしてみました。
Mちゃんは最後まで両手で弾くことができ、曲もわかったようなので、「それじゃ来週、仕上げてきてね」ということになりました。

M3ちゃん(小5):
最近めきめきと 本来持っている良さを発揮できるようになってきたM3ちゃん。
テキストも残りわずかです。
「ドレミの歌」後半の、臨時記号がどんどん出てきて次々に転調していくところは、ややこしいですが、去年の発表会のときにみんなで練習した「ドーレミファソラシドー」の音階の指使いを思い出しながら、がんばって練習しました。
また、1ページずつで完結している小さな練習曲は、次々と初見でマルになっていきました。

レッスンが一通り終わったとき、Mちゃんが言いました。
「M3、『おぼえているかな』やってごらんよ」
それを聞いてM3ちゃんは、夏に発表会で弾いた「エリーゼのために」を、すらすらと弾き始めました。
なめらかなアルペジオはたおやかで、和音はしっかりと響き・・・
なんと発表会から2ヶ月たっているのに、発表会の日の演奏よりも ずーっと美しくすてきな「エリーゼ」になってる!
弾き終わったM3ちゃんの表情も、ほんもののピアニストみたいににっこり微笑んで すてきです

「あたしも、『おぼえているかな』やろうっと」
今度はMちゃんが自分でピアノの前に座り、発表会で弾いた「ソナチネニ長調」を弾きました。
なんとなんと、こちらもすばらしい演奏です。

分厚い重厚な和音には迷いもためらいもなく、両手を精いっぱい拡げて力強く弾ききったMちゃんの演奏は、堂々と鳴り響きました。

\(@o@)/すごい! 二人とも素晴らしい名演奏だ。ブラボー!
二人とも、ほんとに嬉しそうに笑っています。
こうやって、本番が終わってからも、いつまでも温習(おんしゅう・教わったことを、繰り返し復習すること)して弾き込んでいくのは、いちばんすばらしいことです。
みんなが、自分のレパートリーを大事にして弾けば弾くほど、曲はすてきになるし、音楽が本当にわかってくるのです。


親分の(?)Mちゃんが説明しました。
「あのね、もし『何かピアノ弾いて』って言われたときに、なんか1曲、サッと弾ける曲があったらいいでしょ。だから、いつも弾けるようにしておくんだ。去年の『渚のアデリーヌ』も、その前の『エリーゼ』も、まあまあ弾けるよ」

なるほど。 すばらしい考え方だ。
しかし、「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」。 
みんなそうは思っていても、なかなか実行まではできない、っていうのが普通だと思うよ。
それを、ちゃんと実行しているとは。(@o@)(@o@)(@o@)
アンタたちほんとに、小学生?

10才までのチャレンジ

2009年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
T君(小4):
先週の金曜日、9月25日が10才のお誕生日でした。
ちょうど あと数曲で「バーナム1」と「大人のためのピアノ教本1」が終わりそうになっていたので、このチャンスを利用してみようともくろんだ先生が、
「10才になる前に、この本おわらせようよ」と持ちかけたのは 9月の半ば・・・シルバーウィークに入る1週前のレッスンのときのことでした。
その後、レッスンがないのに一人で全曲をしあげてくるのは 成功して喜ぶより 失敗に終わって挫折感が残る可能性のほうが高いかも、という 先生の図星な予測により 目標は緩和され、期日が「9月いっぱい」に延期されたのでした。

今日が その約束の「9月最後のレッスン日」です。
T君、クリア成るか?!

まず「大人のための教本1」の方ですが、こちらはクリア成りませんでした。
Gのキーによる「ユーアーマイサンシャイン」、Fキーのコード練習、そしてFキーによる「かわいいあの子」が残りの曲でしたが、そこそこ練習のあとは見えるも、詰めがあまいです。
ミス多発、修得不足ありあり。
合格への唯一の道は、必ず弾ける、という状態になるまで100回でも練習すること。練習あるのみなのです。逆に、練習してマスターさえしておけば、絶対合格できるのです。
T君の場合は、そこそこやってみた段階で「いちかばちか、チャレンジしてみよう」というスタンスでしたので、ここは無情に「不合格」を宣言しました。
博打(ばくち)で成功は得られません。とくに男の子は、山師(やまし)であることが非常に多いので、お若いうちから「博打で世間は渡れない」ということを学んでもらわなければいけません。

そして「バーナム1」。みんなの通称「ピンクのバーナム」です。
これも、連休前にチャレンジしたとき「熟達より運」に多くを頼っていたT君だったので、先生は涙をのんで「不合格」にしたのでした。
こういったチャレンジは、どんなにかわいそうでも、おまけで合格にしてあげるわけにはいきません。
おまけしてあげれば、子どもは「これでもいいんだ」と思うでしょうし、「運がよけりゃミスなく弾けるかも」とか、何より「新しい本に進むこと」を自分の目標、と思い違いをしてしまうでしょう。ほんとは「本が進まなくても、完成度を高める方が大事」なのに。
合格させるためには、子ども本人にもはっきり「できた」と確信させる「形」が必要です。
そこで先生は、ただひとつ不合格で残っていた、最後のスケール練習曲を、「25秒以内で弾けたら合格」と、具体的な合格ラインを提示しておいたのです。
25秒以内で弾き終わるためには、まずミスタッチしていたらそこで時間を食います。
また、指を間違えたり音を探したり、リズムを外したりしても25秒以内には弾ききれません。
この曲も、最初はわりと山師的な取り組み方だったT君ですが、「本番前の予備練習」段階で 地道に弾くことのみが合格への道、ということを思い知らされ、先生の「指を立てて!」「番号を正しく!」「折り返しで間があかないように!」などのポイントレッスンをアタマと指にたたきこみ、繰り返し練習して(この場で数分ですが) 何度か時間オーバーしたあと、ついに21秒台で弾くことに成功しました。
\(^O^)/「やったー」飛び上がって喜ぶT君。
結局は、先生も手伝っての最後のすべり込み地道レッスンが 成功へのカギとなったんだけどね。ま、短い時間でも、集中してがんばったんだから良しとしよう。
新しい「バーナム2」は 緑の表紙。そしてこれからは、ピンクのバーナムを「ルーレット・アトランダム練習」に使うことになります。
「おおっ、そういうことか~」T君ますますご満悦。
ずっと前から、いつあげられるかと思って用意しておいた「緑のバーナム」なんだからね。
「大人のためのピアノ教本2」も、とっくに用意してあるんだから。
来週、こっちの本も合格してよね。
「は~い (^O^)/ 」と帰ってったT君・・・ ほんとに大丈夫だろうね・・・?

コードをならったよ

2009年09月29日 | レッスン日記(小中高生)
Tちゃん(小2):
「あのね、こないだのおにいちゃんのお誕生日の日、『ハッピーバースデー』ひいてあげたよ!」と言うTちゃん。
そうそう、先週の金曜日(25日)は、お兄ちゃんT君の、10才のお誕生日だったんだよね。
T&Tきょうだいん家は、家族のお誕生日には「ハッピーバースデー・トゥー・ユー」を家族みんなで歌ってお祝いするようで、とてもすてきですね。
以前はその際の伴奏ピアニストはお母さんだったのですが、このごろはTちゃんがその役をやってる?!
ますますすてきな、T&T家のバースデーパーティーです\(^O^)/

さて、Tちゃん、バーナムが簡単な和音のところだったので、ちょっとコードの説明をしました。
「音に、ひとつひとつ、英語の読み方がついてるの。ラの音がA。だからA、B、ときて、ドは『C』っていう名前なの。Cの音を一番下にして、1個おきに3つ音を重ねた、『ドミソ』。これは『Cのコード』っていう名前なの」
先生は、Tちゃんの楽譜の「ドミソ」の上に、C、と書きました。
一見複雑そうなコードの説明も、子どもたちはみな すんなり「わかった」と受け入れてくれるものです。
なので、どの子もふとした折りをみて『コード理論』を教わることになります。
Tちゃんも、今日 コードの説明をきいて「へぇ~、英語なんだ!」と目を丸くして、けれど「かっこいいな~」というように、嬉しそうにうなずきます。
「ここにもう一つ、シレファソ、っていう和音があるでしょ。これは、こういうコードなんだけど」
先生は、G、と書きました。「『ジー』だよ。だけど、それだけじゃないんだ。これがつくの。読める?」
先生がGの横に添えたのは、7 という数字です。
「なな?」「英語で言える?」
「えーと・・・ワン、ツー、スリー。フォー、ファイブ、シックス・・・セブン!」
「G7、とつなげて!」「ジーセブン!」
このやりとりは、これまでも何人もの子どもとやってきた流れですが、コードの入門時の、最高に盛り上がる瞬間です。
何回やっても、生徒も先生も「やったー\(^O^)/」という喜びで爆発!
子どもは「英語で習うんだー英語で答えられたー大人みたい!」とだし、それを見ている先生も 子どもの気持ちが手に取るようにわかって、いっしょにうれしい!
これからは、普段のレッスンでも ふつうにCとかGとかセブンとか、英語の専門用語が飛び交うレッスンに、Tちゃんも進んでいくことになるのです。
大人だね~\(^O^)/\(^O^)/