HIBARIピアノ教室レッスン日記♪

ピアノのレッスン日記、その他ヒバリ先生が見聞きした音楽関係・芸術関係etcの日記。

小さな木の実・連弾

2010年11月29日 | レッスン日記(小中高生)
Sちゃん(小1):
「『小さな木の実』、もうかんぺきに弾けるようになった! 今も弾いてきたの!」と言いながら、レッスン室に入るのももどかしく ピアノの譜面代に楽譜を広げました。
「どれどれ、楽しみだね~」
「いい?いくよ?!」
ほんとだ。Sちゃんの弾く「小さな木の実」は 8分の6拍子にきれいに乗って、流れるような旋律で弾けていました。
「すごいすごい! もう一回弾いてみて!伴奏つけるから」
先生がリズミカルな伴奏をつけて、もう一度 一緒に弾いてみます。
最初 少しとまどったものの、すぐにリズムの流れを感じ取って、Sちゃんのピアノはひとりで弾いたときよりも大らかに、伸び伸びとした演奏になりました。
「あのね、Sちゃん、ちょっとだけ、弾く音を増やしたいんだけど・・・この、まん中の『ソーソソ~、ミファソファミ ファーソファ~』からの2段だけ、両手で弾けない?同じ音で」
「えーっ?」Sちゃんはびっくりしたようです。
「右手だけしか弾けないよ・・・それしか練習してないもん」
「伴奏つけるんじゃないの。右手のメロディーと同じ音を、左手も一緒に弾くの。こんなふうに」
先生は、両手ユニゾンで 中間部のメロディーを弾いてみせました。
ここを両手で弾くと ぐぐっとボリュームが上がり、迫力が出ます。クライマックスとして大変引き立ちます。そして同時に、前後のメロディーもまた、より可憐さが引き立ってくるのです。
先生の見本を聴いて、Sちゃんは言いました。
「ああ、この楽譜の伴奏じゃないんだね。『ちょっとちがうばんそう』だね」
そして、両手を揃えて メロディーを弾いてみました。
がんばれば何とか弾けそうです。
「よしっ、それじゃ、はじめから一緒に弾いてみよう」
二人で合わせると、けっこういい感じです。2、3回弾いてみるうちに、Sちゃんの「両手のサビ」も安定してきました。
そこで先生が、いいことを思いつきました。
「そうだ。あとで、ママがお迎えに来たとき、これ弾いて聴かせようよ」
「え~!」
「ね?今から、バーナムとかほかの曲レッスンして、終わったら、もう一度これをリハーサルして、聴いてもらおう」
「弾けるかな~」
Sちゃんはびっくりしたようですが、ふだん通りにレッスンが終わって「さあ」となると すっかり盛り上がり、
「『コンサート』のポスター書かなきゃ!なんか紙ない?ボロいのでいいから」
と張り切って コピー紙に大急ぎで「コンサート」と書きました。
そこへママがお迎えに到着。
「ほら~、そんなの書いてるからリハができなかったじゃないか~」と焦りながらも、ママをソファーへご案内して、「連弾・小さな木の実」は上演の運びとなりました。
さっきは完璧にできていたとはいえ、なにぶん出来たてホヤホヤのプログラムなので、(特に両手になったところが)「アレ?」になってしまった感はありましたが、一応 賑々しく2コーラスの演奏は奏でられたのでした。
今日は11月最後のレッスン日。
来週からは12月ということもあり、Sちゃんに「クリスマス曲集」をあげました。
いよいよ、今年もあと残り1ヶ月だ☆