Mちゃん(小6)
ブルクミュラーの「狩」が先週終了し、今週からは新しい曲「やさしい花」に入りました。
とは言ったものの、弾き始めたMちゃんは 思いがけずこみ入った音使いに四苦八苦の様子です。
今までの曲は すぐにすんなりと弾けていたのに、この「やさしい花」はなかなか強固な門構えを持っていて、おいそれとは曲の中へ招じ入れてはくれないのでした。
相当長い時間をかけて ようやく前半を弾き終えたMちゃんは、大きく息をつきました。
「ふうー 難しいね~」
「ほんとだねえ。なんで難しいんだろう?」と問いかけてみます。
「だって、伴奏にもいろんな音があって、どこにいくのかなかなかわかんないんだもん」
「そうだね。今までの曲は、コードがすぐわかって、パターンもあったけど、この曲は、左手もメロディーになってるよね?コードでまとめることができないね」
「そう!右手も左手も、両方わかってないと弾けないから、音を探してたらすごい時間がかかっちゃう」
そこで先生は言いました。
「そうなのよ。これは合唱と同じように、二つのパートと考えるの。右手がソプラノ。左手がアルト。合唱なら、ソプラノならソプラノ、アルトならアルトと 自分のパートだけ歌えばいいけど、この曲では一人で両方を弾くわけよ」
「なるほど!」
ずーっと合唱をやっているMちゃんは、「声部」ということが即座に理解できたようです。
「じゃ、右手と左手、両方よく覚えてから弾かなきゃね」
と、さっそく元気に取り組み始めるMちゃんでした。
多くの子どもたちが「難しいからイヤだ」と手こずる「やさしい花」ですが、少しもイヤだとは言わず自然体で取り組んでいるMちゃんには感心しました。
一緒に、右手・左手それぞれのメロディーを2小節ぐらいずつ弾き、流れを覚えてから、両手合わせて弾いてみます。
Mちゃんが弾くのを見ると、音を一つ一つ拾うことをせず、1フレーズの中に入っている音を全部 大きなポジションとして捉(とら)え、一息でスッ!と弾いていたので、「ホホゥ。こんな弾き方が身についていたか」と嬉しく思いました。
新曲であっても、フレーズを捉えるというのは上出来だし、フレーズ単位で弾いた音は、大変なめらかで美しい旋律となります。
こういう奏法が自然にできるようになってたなんて、長年やってただけのことはあるんだな
ただ、感覚がいいだけに もっと練習量があってくれればな、と思います。
「バーナム」などは、簡単だからって「弾けた」で満足せず、毎日毎日、さらに速く、さらに正確に、と くり返しくり返しトレーニングするものなんだよ、と、今日Mちゃんには話しました。
よいセンスを持っているので、それを表現できるだけの高いテクニックを身につけてくれればなー、と先生は思います。。。
ブルクミュラーの「狩」が先週終了し、今週からは新しい曲「やさしい花」に入りました。
とは言ったものの、弾き始めたMちゃんは 思いがけずこみ入った音使いに四苦八苦の様子です。
今までの曲は すぐにすんなりと弾けていたのに、この「やさしい花」はなかなか強固な門構えを持っていて、おいそれとは曲の中へ招じ入れてはくれないのでした。
相当長い時間をかけて ようやく前半を弾き終えたMちゃんは、大きく息をつきました。
「ふうー 難しいね~」
「ほんとだねえ。なんで難しいんだろう?」と問いかけてみます。
「だって、伴奏にもいろんな音があって、どこにいくのかなかなかわかんないんだもん」
「そうだね。今までの曲は、コードがすぐわかって、パターンもあったけど、この曲は、左手もメロディーになってるよね?コードでまとめることができないね」
「そう!右手も左手も、両方わかってないと弾けないから、音を探してたらすごい時間がかかっちゃう」
そこで先生は言いました。
「そうなのよ。これは合唱と同じように、二つのパートと考えるの。右手がソプラノ。左手がアルト。合唱なら、ソプラノならソプラノ、アルトならアルトと 自分のパートだけ歌えばいいけど、この曲では一人で両方を弾くわけよ」
「なるほど!」
ずーっと合唱をやっているMちゃんは、「声部」ということが即座に理解できたようです。
「じゃ、右手と左手、両方よく覚えてから弾かなきゃね」
と、さっそく元気に取り組み始めるMちゃんでした。
多くの子どもたちが「難しいからイヤだ」と手こずる「やさしい花」ですが、少しもイヤだとは言わず自然体で取り組んでいるMちゃんには感心しました。
一緒に、右手・左手それぞれのメロディーを2小節ぐらいずつ弾き、流れを覚えてから、両手合わせて弾いてみます。
Mちゃんが弾くのを見ると、音を一つ一つ拾うことをせず、1フレーズの中に入っている音を全部 大きなポジションとして捉(とら)え、一息でスッ!と弾いていたので、「ホホゥ。こんな弾き方が身についていたか」と嬉しく思いました。
新曲であっても、フレーズを捉えるというのは上出来だし、フレーズ単位で弾いた音は、大変なめらかで美しい旋律となります。
こういう奏法が自然にできるようになってたなんて、長年やってただけのことはあるんだな
ただ、感覚がいいだけに もっと練習量があってくれればな、と思います。
「バーナム」などは、簡単だからって「弾けた」で満足せず、毎日毎日、さらに速く、さらに正確に、と くり返しくり返しトレーニングするものなんだよ、と、今日Mちゃんには話しました。
よいセンスを持っているので、それを表現できるだけの高いテクニックを身につけてくれればなー、と先生は思います。。。