Mちゃん(小4):
Cちゃんより少し後に教室に着いたのですが、先生から「Cちゃんね、先にエレクトーンで練習したいんだって。だからMちゃんから先にレッスンやろう」と言われると
「はあい!」と気持ちよくピアノに向かって、さすが上級生です。
「今日は『サラスポンダ』終わるかなあ。終わったら何の本になるの?」と期待しながら弾いたのですが、教本の最終曲だけあってやはり手ごわく、コードの変わり目やサビの部分など、毎回同じ所で何度も引き直してしまいます。
「うーん…マルあげたいのは山々なんだけど…やっぱりもうちょっとつっかえずに弾かないとね…?」
「うーん…」
Mちゃん、自分でも「ここでつっかえる」というのがわかっているので、何とかクリアできないかと懸命にその部分を繰り返し弾いています。
「やっぱり、来週までもう一度がんばってこよ?!ね、そしたら、新しい本あげるからさ。ほら、もうここに用意しといたんだけどなー」
先生は奥の方に積んである本を指差します。
先生だって、Mちゃんに新しい本あげたいけど、ズルはできないもんね。
来週、もう一度がんばって、つっかえずに弾けるようにしようよ。
上手に弾いてくれるの、楽しみに待ってるからね。