Mちゃん(高1):
モーツァルトの「トルコ行進曲」仕上げの段階です。
「ここがうまくいかない・・・」とMちゃんが苦手という個所を見てみました。
Bメロの変形で、メロディーが16分音符のトレモロ風になっています。
これに左手の装飾音符をはめ込んでいくのが難しかったようでしたが、ゆっくりお手本を示し、右手と左手の合致する部分を確認することで、迷わず弾けるようになったと思います。
「トルコマーチは、①ターン、②オクターブ連続、③16分音符連続の速いパッセージ、④トレモロ、と、これだけのテクニックを一気に体験できる。なんて効率の良い、お得な練習曲だ!」
先生が言うと、Mちゃんも「ほんとほんと。すごい。トルコ行進曲」とはげしく同意です。
「おまけにね」
先生は言いました。
「ほら、最初のところ見て。Amの伴奏ついてるし調子記号ないし、Amの曲だよね?」
「うん、Am。」
「ところが、次のBメロでは、♯♯♯になって、Aにさり気に転調されてる。これは主音が同じの『同主調』ってこと」
「あ、ほんとだ・・・」
「そして見よ。次のCメロでは、なんとこれがF♯mに転調されてる!これは、ラ、ソ♯、ファ♯・・・と数えれば、Aの『平行調』じゃない?!」
「うわあ、すごい~」
「このように、『トルコ行進曲』は、これ1曲で、数々のテクニックばかりか曲の転調、近親調の関係まで学べる、すばらしい曲なのだ」
「すごい、すごすぎる『トルコ行進曲』!」
「モーツァルトさすがだね?!」
「え、これモーツァルトが作ったの?モーツァルト、天才?」
すみません、天才モーツァルト様。弟子が無学で・・・
でも、本日あなた様の偉大さを思い知ったようなので、お許しください。
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