M子さん(大人):
「忙しくて、練習が全然出来なくて申し訳ないです」と恐縮しながら、「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」の楽譜を開きました。
「右手しか弾けなくて…」
「いいですよ、右手で」
M子さんのメロディーにヒバリが伴奏をつけて、ゆったりしたワルツで弾きました。
とても素敵です。
忘れていたんですが、この楽譜集では、「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」が4拍子にアレンジされていたんでした。
メロディーも変化をつけてあるんですが、「それは無視して、M子さんのイメージで弾いてください」と言って、ワルツの伴奏を推し進めます。そうすれば、M子さんもぴったりワルツで弾けるのです。
変な言い方ですが、ポピュラーを弾く時は、厳密に楽譜を守らなくても拍子さえちゃんとしていれば、自由に弾いていいのです。
楽譜の情報をきちんと把握しなければいけないけど、でも、守らなくていい所もある。というか、むしろ守らないで弾いてほしい、みたいな所もポピュラー演奏にはあって、それがいつもヒバリが言ってる「暗黙の了解」というような、ものなのです。
「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」、M子さんの新しいデジピのいろんな音を使って、ピアノの他にもストリングス、ビブラフォンなどで弾いてみました。
どれも独特の雰囲気が出て素敵です。
こうして、あっという間に時間が経ちました。
M子さんは「本当に、いろんな音で、いろんなことが出来て素晴らしいですね〜。また自分でもやってみます」と、とても喜んでくれました。
「あれこれ忙しくて練習できなかったので、お休みにしていただこうかと思ってました」とも。
大人の生徒さんだと、どうしても「練習が出来ていないと先生に申し訳ない」と考えてしまいがちだと思います。
真面目で誠意のある人ほど、そのように考えてしまうと思うのですが、少なくともヒバリ教室では、全くそんな心配はいりません。
練習できてなくても、アンサンブルしたりリズム練習したり、テクニックの訓練したり、レッスン時間にできることはいくらでもあるので、遠慮せずレッスンに出席してください。
ましてや「下手なままだと恥ずかしい」という考えは捨ててください。
レッスンが「どれだけ出来てるか」を評価するためのものなら、それは単なる採点の場でしかありません。
レッスンは、より豊かな音楽の世界を一緒に広げていく場です。
大人の人は忙しいんですから、練習出来てないことなんか気にせず、レッスン時間を楽しみましょう。
ピアノのひと時、気分転換ができてリフレッシュの場になりますように。
色々気にせず、ありのままの状態で、ご一緒に楽しんでいきましょう。
♪ありの〜ままで〜
♪レリゴ〜
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