三味線弾きの日常。

おもに津軽三味線弾き唄い。
ときどき地歌・上方唄。こっそり義太夫三味線。
三味の音を一人でも多くの人に届けたい。

未来のサムライミュージシャンズ発掘コンテスト 優秀賞受賞!

たゆたうた。

2010年12月17日 | 鑑賞
義太夫三味線、声、身体、人形、エレクトロニックサウンド、映像、照明によるミュージック・パフォーマンス

たゆたうた

@アサヒ・アートスクエア(東京・浅草)



観てきました。

この、いかにも私の好きそうな組み合わせ。
主催は義太夫の異才、田中悠美子さん。
そして、第二部はマルチメディア・パフォーマンス『KIYO-HIME』ときては、
観ずにはいられない。


前半は
三味線・うたによる2曲。
高橋悠治作曲 西脇順三郎『旅人かへらず』
一ノ瀬響作曲『心の澄むものは』
いわゆる現代音楽的なものと、より西洋的なものと。

新エレキ三味線とエレキギターによる『和洋共振事始』
ダンス、三味線、エレキギターによる即興
の2曲では、三味線という楽器の概念を見事に超越していた。

そして、後半に『KIYO-HIME』。
テーマはもちろん道成寺・安珍清姫。
義太夫三味線、声、
人形、ダンス、映像、
エレクトロニックサウンド、エレキギター。
視覚、聴覚、想像力に訴えかけ、
古いものと新しいものが入り交じる。
しかし、
自在に変化する映像や、ビリビリ振動が伝わってくるエレキサウンドより、
義太夫の声と、人形の醸し出す世界観が圧倒的な力を持っていた。
現代的表現の中に存在することで、
かえって古典の凄みを感じたというか、
改めて発見するというか。
古典から実験的手法まで、振り幅が広いのが流石です。


いちばん印象的だったのは、声の力。
日本の古典の声っていいなと思った。
まだまだ私は古典の声になってないけど、頑張ろう。

そして、道成寺はやっぱりものすごく惹かれるテーマだ。(笑)
コメント
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