大人になって、というか、
改めて聴いてみてその音楽の良さに気づく、
ということがあります。
聖者の行進。
曲はもちろん知っていたけれど、
メロディーも単純だし
明るい曲はニガテとしているしで
あまり気にしていなかった。
それが、最近ようやく録画を見た某番組で
この曲の生まれたニューオリンズで
今もこの曲が特別な曲である様子を見たりして、
なんて生き生きとした曲なんだろうと認識を新たにしたのです。
やっぱりね、
易しく編曲されたピアノ譜なんてものは
音楽をダメにするのね。
それで知ったつもりになってはいけないということ。
ハリケーンで大きな被害を受けたニューオリンズで
聖者の行進が演奏され、ジャズが人々に力を与えた。
もちろん、ニューオリンズのすべての人が
音楽を必要とし、音楽に勇気づけられたわけではないのだろうけど、
そういう”自分たちの音楽”をもっている人が本当にうらやましい。
東北に行って思うのも同じこと。
自分の生まれた土地の、自分が暮らす土地の、
歴史や空気や訛り。
それを纏った音楽。
それはそこで生きる人にしか醸し出すことができない。
だとしたら、私にできるのは何なんだろう。
って。どうしようもないことを考えてしまうときがある。