12月22日入院2日目。
今日は心臓を治療する日である。
どう言う訳か朝食は無し。
右手に点滴を入れる。
針が上手く血管に入らなくて、
三回くらい場所を変えた。
きっと新人の看護師なのであろう。
手術は11:00からと言う。
T字帯(ふんどし様のもの)を付け、
手術着(ワンピースの前と後ろを張り合わせた衣)に着替える。
車椅子に載せられ、手術室へ。
手術室では、用意が出来て居り、
手術台へ階段を二段上がる。
手術台の幅は、人間の体の幅ほどで、
両手が置ける程度。
右手は点滴と血圧計をつける。
左手は動かないようにしてある。
(どのようになっているかは見えない)
手術着はめくられており、すごく寒い。
「治療は何分ぐらいですか」と聞くと、
「45分か1時間ほど」と返事。
その内、
「麻酔を打ちます、少し痛いですよ」
の声で、左手首にズシーンと痛みが、
そして痛みはすぐなくなる。
何回も、麻酔を注射しているようで、
その内、針金が血管内を通って行く感じがする。
少し時間が経って、
「はい、成功」
の独り言のつぶやく医師の声が聞こえる。
やがて手首のあたりで、ワイヤーを引き抜く動作を感じる。
手首がぎゅっと絞めつけられる感じがして、
そして終わる。
動脈を切ってカテーテルを入れた箇所には、
透明のビニールの腕輪が付いて居るようで、
その腕輪は空洞になっており、
空気を入れると腕が締め付けられる。
血止めをしているのだろう。
右手は、点滴のチューブでつながって居り、
左手は、血止めの腕輪が付いて居る。
病室に戻ると、すぐ昼食の時間。
膨らんだ冠状動脈。
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(〇印の部分が広がったヶ所)
これで心臓の治療はひとまず終わった。
一週間はお風呂でなく、シャワーだけにして下さい。
腕首に水に濡れても良いように、
ガーゼと共に透明の絆創膏らしきものが張ってある。
「この絆創膏は何時はがして良いのですか?」
「明日の夕方までは付けて置いてください、
それと左手で、手をついて体を支えるなど、
力を掛けるのは止めて下さい。」と言う。
「鉄棒にぶら下がるのは?」
「体を支えるのと同じですから、せっかくくっ付いて居る動脈が
口を開く恐れがありますから、
一週間の間は左腕に力を掛けないように」
血管内に入れたステントの周りに、
血液が固まらなくする薬を一月分貰って、
翌日には、退院する。