ご縁があり、
今年は二度、落語を聴きに行くことができました。
客席の少ない寄席ではありません。
大ホールなので、落語ステージと言った方がよいでしょうか。
一階席も二階席もほぼ満席でした。
こんなに大勢の人が、一斉に笑うんですよ。
笑いの渦に包まれながら、私も声を出して笑っているんです。
皆の笑いで
この空間には良い気が満ちていたことでしょう。
ホールのパワースポット化です。
林家たい平さんが、プロデュースしているレトルトカレー「たい平カレー」を宣伝していました。
会場でも売られています。
「話のタネに買っていこうか」と夫とワクワクしていたのですが
休憩時間に見に行ったところ、レトルトカレーが二つで1000円。
経済観念の強い夫婦(ケチな夫婦)ですので、やめておきましたが
「たい平カレー」は飛ぶように売れていました。
6個(3000円分)購入していたご夫婦の旦那さんが奥さんに
「オマエの好きな味じゃなかったら、オレがあと4つ食べるから」
と言っているのを小耳にはさみました。
味も知らずに6個も買うとは、太っ腹なオヤジさんです。
他人事ながら、「自分の小遣いで買ったんでしょうね? 家計じゃないでしょうね?」
と心の中で、突っ込んでしまいました。
休憩時間後に登場した桂文珍師匠が、座布団に座って客席を見渡しながら、
「私は芸を売っております」と挨拶をしました。
少し間を開けて
「カレーは売っておりません」
ここで、私も会場も大爆笑でした。
広辞苑による落語の語源です。
落語は明治中期以前は「オトシバナシ」と言わていたようです。
「落語」(らくご)・・・一人の演者が滑稽な話を登場人物の会話としてすすめ、その末尾に落ちをつけて聴衆を面白がらせる
「落ち」・・・人を笑わせて終わりを結ぶ部分
知らない人と一緒に爆笑する大ホールでの落語(おとしばなし)を、私は気に入っています。