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馬見丘陵公園には、近鉄田原本線の池部駅から歩くのが行きやすい。田原本線の単線で田園風景を眺めながら乗車するのが結構お気に入り。しかも、池部駅は無人駅、自動改札機がないため、ICOCAかPiTaPaがないと乗車ができないようになっている。
駅から南へ歩くとすぐ、河合町役場の門がある。町役場の門とは思えない、なかなか立派な屋敷門である。
この日は休日だったため、扉が閉まっていたが、役場が開庁している時は扉が開いていて、この門をくぐって役場に行くそうだ。
この役場の門に隣接して、役場の池泉回遊式庭園がある。
こんな立派な門と庭園をもつ庁舎ってあんまり見たことがない。なんで小さな町役場にこんな立派な門と庭園があるのかというと、もともとこの場所は大和鉄道という鉄道会社の創業者森本千吉という人物の邸宅があった場所で、その邸宅を「豆山荘」という名称がつけられていたらしい。
その豆山荘を森本千吉の死後、しばらくは別の人が譲り受けていたが、戦後、河合町に寄付がなされ、この場所が河合町の役場となったという。
役所という感じではないから、驚いてしまうが、歴史のある街という感じでいいよね。ちなみに大和鉄道は、今の近鉄田原本線の前身である。
ここから、すぐのところに馬見丘陵公園の北側の入り口がある。緑道ゾーンというのだそうだ。でも、案外こっちから行く人は少ないかも。駐車場がもう少し南に行った公園の中ほどの所にあるのでそっちから行く人の方が多いと思う。
馬見丘陵公園は、河合町と広陵町にまたがる都市公園で、平成3年に開園している。休日などは、家族連れ等で賑わっており、また、馬見丘陵には、奈良の三大古墳群の一つ、馬見古墳群が形成されており、公園内にいくつかの古墳が取り込まれている。
そして、案外知られていないと思われるが、馬見二ノ谷遺跡と呼ばれる旧石器時代の遺跡が見つかっている。
この遺跡では、およそ6400点もの石器が出土し、特にナイフ形石器と呼ばれるものが多く、ここで見つかったナイフ形石器は、馬見型尖頭器と呼ばれる特徴的なものであったらしい。もともとは、この遺跡の高い所に石器づくりの工房がありそれが、時間の流れとともに、土砂と一緒にこの場所に流されてきたものだそうだ。
ここから県道にまたがる橋を越えて、遊具のある広場に入る。向こうに見える森のようになっている場所が、池上古墳である。
池上古墳については、説明板によると、5世紀の前期に築造されたと考えられる帆立貝式古墳である。大きさは、全長92mの三段築造で、葺石や埴輪なども検出されている。外堤も見つかっているので、それも含めると100mは超えるようである。
説明板によると周囲に、池上2号墳、3号墳と二つの古墳もあるようだ。
残念ながら、この時は、古墳の周辺に柵がされていて、墳丘に立ち入ることはできないようになっていた。
また、藪になっているので、墳丘の形も判明できない。まあ、変に整備してしまっているよりはいいかな。(ちょっとマムシ注意の看板が気にはなるが・・・。)
この後は、さらに公園の中央へ向かっていこう。(続く)
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