●今日の一枚 148●
Pat Metheny
80/81
快作である。1980年録音の『80/81』。時に叙情的に、時に激しく、時に元気いっぱいに……、パット・メセニーの才能全開だ。
本当は全8曲入りの作品なのだが、私の持っているCDは何故か6曲のみである。「オープン 」と「プリティ・スキャタード」 が入っていない。CDがではじめの頃の短縮盤なのだろうか。名曲 Goin' Ahead も本来は最後の曲のはずであるが、私の持っている盤では③曲目となっている。いつか、ちゃんとしたCDを買わねばならないと、今でも考えている。
それにしても、今考えると何と豪華なパーソネルなのだろう。
パット・メセニー(g)、
チャーリー・ヘイデン(b)、
ジャック・ディジョネット(ds)、
デューイ・レッドマン(ts)、
マイケル・ブレッカー(ts)
CDの裏の写真をみると、みんな若々しい。80年代の新しいジャズを創造しようという清新な息吹が感じられる写真だ。
Goin' Ahead の美しさに涙するのみである。パット・メセニーは多くのアコースティックなフォーク曲を残しているが、この曲はその1,2を争うものと断言してもいい。胸がしめつけられ、熱いものがこみ上げてくる。80年代前半、渋谷の町を駆け巡った私の頭の中ではいつもこの曲が鳴り響いていたような気がする。