王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

「居眠り磐音 江戸双紙」を読む

2007-01-28 07:22:00 | 本を読む
正月の新聞での広告だと思います
平成の大ベストセラーとかで佐伯泰英氏の 「居眠り磐音 江戸双紙」シリーズの紹介がありました 既刊300万部突破との文字が印象的でした シリーズ物ですから-確か既刊19冊だと思いました-15万部/冊という見当です
広告には白鶴城と城下の鳥瞰図が描かれていた気がします

2002年に第1巻の発売ですから大変な快筆であり読者の評判も良いと言う事が伺われます どなたかの書評ではその上ほかにもシリーズ物を多作され総てひっくるめると既刊1000部と書いているのを見ました

さて本題の「居眠り磐音 江戸双紙」ですが第一巻 陽炎の辻 に寄れば以下の様になります
明和9年(1772年)4月下旬 豊後関前藩6万石 福坂実高守の城下を眼下に望む峠道で江戸帰りの若者三人が一息いれています 勿論一人は坂崎磐音 27歳 連れの一人は河出慎之輔 28歳 妻の舞は三人目小林琴平 27歳の妹 磐音も帰国後琴平の末娘奈緒との結婚が控えていた 三人は幼少からの剣友兼遊び友達時は江戸中期末 商品流通が盛んになり藩は米収だけでは食えず藩政改革により現金収入を増やさねばならない 若い三人は用務の合間に藩特産品の専売など物流による藩政改革を研究する そうこうして 磐音は3年振り 残る二人は2年振りに帰郷が目前である

一休みの後、城下で別れた3人に悲惨な運命が降りかかる
別れた翌日の未明河出慎之輔が妻の舞を不貞の廉で手打ちにしてしまう この仕打ちに怒った舞の兄小林琴平は慎之輔を斬り捨て同時に不貞の噂をばら撒いた藩の上士と叔父をも始末してしまう

藩ではこの刃傷沙汰に困り最後に坂崎磐音に上意討ちを命じる
磐音も琴平も江戸は直心陰流の佐々木玲園の道場で「目録」を許された腕前 他の道場ならば「免許皆伝」の腕に近い
二人は「真剣勝負」の結果 磐音が辛うじて勝ちを制する こうして磐音は1日の内に二人の友を失う事になった 河出、小林両家は御取り潰し 磐音も兄の敵の身で妹の奈緒を嫁に貰うわけには行かないと決める

磐音は熟慮の末「藩に暇乞い」江戸へと旅立つ

さて約ひと月の後 磐音は深川の裏だな金兵衛長屋の住人となり仕事を探す毎日となる
やがてうなぎ取りの幸吉少年の世話でうなぎ裂きの仕事に有りつく 又大家金兵衛の娘おこんの紹介で両国の両替商今津屋の用心棒に雇われ生活が落ち着く

以後豊後関前藩と磐音、今津屋と磐音を巡り様々な事件が巻き起こる
始めから読まなくても一巻ごとの読みきりにもなるので一度お試し読みをお勧めします
おまけ:文庫本ですが昔と違い活字が大きいので高齢者の目にも優しい優れものですよ 
注意:読み出すと止まらなくなります 受験生とかお忙しい方は時期を選んでください

   
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする