フジテレビ 鬼平犯科帳 「一本眉」を見た

昨日夜はフジテレビ　金曜プレステージ　「鬼平犯科帳スペシャル〝一本眉〟」を見ましたよ　寝たのは１１時を過ぎてしまいました

フジテレビ　ニュースを読んで知っていましたが今回の話は　「鬼平犯科帳シリーズ　１３巻の〝墨つぼの孫八〟と〝一本眉〟」の話二つを重ね合わせた脚本です
どの様に話を取り繕ったのか興味が有りました

テレビの大筋は「まっとうな?（殺しや婦女暴行をしない）盗賊一本眉」が自分の狙いを付けていた商家に急ぎ働き（一家皆殺しと金品強奪）をしたかっての右腕一味をなんと鬼平の力を借りて退治してしまうという物です

盗賊が鬼平を「火付け盗賊改め方長官　長谷川平蔵」と知らず子分にして一夜を隠れ家で飲み明かしてしまう一件と昔の仲間に打ち込み直前、心臓発作（原作ではの脳溢血）で急死する所は「墨つぼの孫八」の筋立て
一本眉が居酒屋「治郎八」で木村忠吾で酒をおごったり「豪商」の引き入れ役の女中を３年も勤めさせて居たのは「一本眉」の話だ
池波本では「一本眉」は捜査が行き悩む「豪商一家皆殺し」事件を自らが一味を率いて急ぎ働きの畜生仕事をした盗賊一味を殲滅して「盗賊改め役宅」に仔細を投げ文して江戸から消えてしまうという（それなりに）見事な話　忠吾はお小遣いまで一本眉に貰いご機嫌　これでは鬼平こと長谷川平蔵の出番が無い

鬼平スペシャルのスペシャルにどんな意味があったのであろうか？　関係者総出演程の意味か？
鬼平役の中村吉右衛門これは外せない　一本眉の宇津井健　こんな善人顔の盗賊の頭がいるかしら？　まあまっとうな盗賊役だからな　佐喜蔵役の遠藤憲一　いかにも悪そう！　
スペシャルなんだ　奥方久栄役の多岐川裕美さんは本筋からみれば登場の必要が無い　
相模の彦十役は長門裕之は良かったが原作の印象を残しているのは前の江戸家猫八（先代）であろう　長門には深川の小悪党のなれの果てという味が出ていない
若い男女の恋愛まで絡めたので落ちは原作に無い人情話となった

あれもこれもつめ過ぎて２時間に引っ張った印象である　どちらか一話をきめ細かく追うか時間を短くして原作の色合いを生かすべきであろう
以上が爺の印象でした
原作をお読みあれ　お勧めです