この本は２００３年講談社より文庫本として刊行された 連載開始は１９９８年であるから、その時点では北朝鮮の内情に付いて目を剥くほどの鋭い指摘がある
話の大筋は日本のやくざとコンサルタント業のコンビが詐欺師を追って北朝鮮に渡り騙された10億円を回収しようと動き回るめちゃめちゃな話である
文庫本で１冊８３０ページもある長編だが軽快な展開にすいすいと読めてしまう
さて桑原は大阪の暴力団二蝶会の中堅幹部であるが「ほんまものの極道」を気取っており（武闘派）年の割には組で浮いている存在 一方相棒の二宮は企業からの「やくざ対策をやくざにつないだり」「危なそうな話をやくざの企業フロントにつないで」その利ざやで喰っている
今回桑原はやくざ業界全体で１０億円を在日朝鮮人「趙成根」に詐欺られた内、組の被害３千万円を取り戻せとの若頭直々の命令。二宮は「趙成根」が建設用重機を北朝鮮に輸出する話をやくざ系企業につないだ所、これも１２００万円の詐欺となり落とし前を求められている
在日朝鮮人のルートを使い「趙成根」が北朝鮮の平壌に隠れている事が判る
そこで二人は観光旅行を装い平壌へと旅立つ
平壌では観光ガイドが旅行者の監視員である 平壌に居る情報提供者に連絡するにもガイドの目が光る 又電話がホテルにも街中にもきわめて少なくその通話は盗聴されている前提で話さなければならない
ホテルの部屋にも隠しマイクが置いてある
二人はガイドの監視を巻き平壌の政府系機関に勤務する情報提供員と何としても電話連絡を取らねば成らない
二人はその為に夜間外出禁止の市内にでかけ保安部員(国家警察）に捕まったり軍人上がりの突撃隊（ゴロツキ・やくざの意）黄慶化と知り合いになるなど千ドル単位のドル札を撒きながら「趙成根」の隠れ家を突き止めたが一足違いで羅津・先鋒地区へ逃げられてしまった
ここは平壌から直線で５００キロも離れた半島の東北角に所在し中ロ国境にも近い経済特区です
観光旅行で来た二人には追う手段がありません 一端大阪に引き上げです
大阪で調べ判った事は「趙成根」の両親は先鋒から西に６０キロほど行った会寧（フェリョン）である事がわかる やはり羅津・先鋒地区にルーツがある事が確認できた
さらに二人は中朝の国境の琿春（フンチュン）から豆満江を越え羅津・先鋒経済特区に行った事のある在日日本人を紹介してもらい事情を聞く 「特区より招待状」が出なければ入れないし時間が掛かる 一方二人は時間が無いとの事で桑原は延吉→図們→琿春→元汀(ウオンジョン）に車で行き元汀橋を越えた話を参考に密入国する事を決意する
日本からいろいろお膳立てをして北京経由で延吉にでた 旅行ガイドには５日間で「朝鮮人参の上物を仕入れる」と言い繕い北へ密入国の自由時間を得た
それからは突撃隊黄慶化の紹介で密入国の手配をする車博先の紹介を受ける
さんざドルを毟られるが彼は「日本語の喋れる朝鮮系中国人で行商人の李源鎬」を手配していた
セメント輸送のトラックの荷に隠れ無事中朝国境は越えたが僅か５キロ地点で下車を余儀なくされる 狭い山道を故障車に塞がれ歩くしかない 徒歩と(商売物のタバコの交換で）通行中のトラックに便乗と苦労して先鋒の寂れた市街地につく
先鋒も羅津もホテルに滞在してる様子が無い
ここでも黄慶化の仲間がドルの威力もあり手を貸してくれる 何と今では「趙成根」は会寧（フェリョン)郊外の西沙里の寒村に隠れているらしい
苦労の末、親類にかくまわれている「趙」を見つけ出しまずボコボコにする
ところで「趙」は３０万ドル（３千数百万円）しか持って来ていない この内２７万ドルを労働党に上納した 腕を拳銃で打ち抜いて口を割らせた所、「趙」は詐欺師の「石井」が本星だと告げる この男は「二宮に口利きを依頼して重機詐欺」を働いた時の社長役であった
５千万円の分け前で詐欺に加担して３千万の残り２千万円は「１万ドル」の振込みのみ これも石井にだまされた
残る現金２万数千ドルを桑原は回収し「趙のパスポートも回収」「趙の脛を拳銃で撃ちぬいた」所で表に出る
すると国境検問所の兵隊が追ってくる
二宮は一人、桑原は李と別れ銃撃に追われる
桑原の援護を受けながら二宮は浅いが寒い川を泳ぎ渡る 倒れた場所は中国である
ここまでで約５分の３です
果たして二宮と北に残された桑原・李の運命やいかに
この後本当の悪が出てきます この後はご自分で読んでみてください
写真：北朝鮮 琿春 会寧は出ていますね 豆門津のやや下が先鋒地区です
話の大筋は日本のやくざとコンサルタント業のコンビが詐欺師を追って北朝鮮に渡り騙された10億円を回収しようと動き回るめちゃめちゃな話である
文庫本で１冊８３０ページもある長編だが軽快な展開にすいすいと読めてしまう
さて桑原は大阪の暴力団二蝶会の中堅幹部であるが「ほんまものの極道」を気取っており（武闘派）年の割には組で浮いている存在 一方相棒の二宮は企業からの「やくざ対策をやくざにつないだり」「危なそうな話をやくざの企業フロントにつないで」その利ざやで喰っている
今回桑原はやくざ業界全体で１０億円を在日朝鮮人「趙成根」に詐欺られた内、組の被害３千万円を取り戻せとの若頭直々の命令。二宮は「趙成根」が建設用重機を北朝鮮に輸出する話をやくざ系企業につないだ所、これも１２００万円の詐欺となり落とし前を求められている
在日朝鮮人のルートを使い「趙成根」が北朝鮮の平壌に隠れている事が判る
そこで二人は観光旅行を装い平壌へと旅立つ
平壌では観光ガイドが旅行者の監視員である 平壌に居る情報提供者に連絡するにもガイドの目が光る 又電話がホテルにも街中にもきわめて少なくその通話は盗聴されている前提で話さなければならない
ホテルの部屋にも隠しマイクが置いてある
二人はガイドの監視を巻き平壌の政府系機関に勤務する情報提供員と何としても電話連絡を取らねば成らない
二人はその為に夜間外出禁止の市内にでかけ保安部員(国家警察）に捕まったり軍人上がりの突撃隊（ゴロツキ・やくざの意）黄慶化と知り合いになるなど千ドル単位のドル札を撒きながら「趙成根」の隠れ家を突き止めたが一足違いで羅津・先鋒地区へ逃げられてしまった
ここは平壌から直線で５００キロも離れた半島の東北角に所在し中ロ国境にも近い経済特区です
観光旅行で来た二人には追う手段がありません 一端大阪に引き上げです
大阪で調べ判った事は「趙成根」の両親は先鋒から西に６０キロほど行った会寧（フェリョン）である事がわかる やはり羅津・先鋒地区にルーツがある事が確認できた
さらに二人は中朝の国境の琿春（フンチュン）から豆満江を越え羅津・先鋒経済特区に行った事のある在日日本人を紹介してもらい事情を聞く 「特区より招待状」が出なければ入れないし時間が掛かる 一方二人は時間が無いとの事で桑原は延吉→図們→琿春→元汀(ウオンジョン）に車で行き元汀橋を越えた話を参考に密入国する事を決意する
日本からいろいろお膳立てをして北京経由で延吉にでた 旅行ガイドには５日間で「朝鮮人参の上物を仕入れる」と言い繕い北へ密入国の自由時間を得た
それからは突撃隊黄慶化の紹介で密入国の手配をする車博先の紹介を受ける
さんざドルを毟られるが彼は「日本語の喋れる朝鮮系中国人で行商人の李源鎬」を手配していた
セメント輸送のトラックの荷に隠れ無事中朝国境は越えたが僅か５キロ地点で下車を余儀なくされる 狭い山道を故障車に塞がれ歩くしかない 徒歩と(商売物のタバコの交換で）通行中のトラックに便乗と苦労して先鋒の寂れた市街地につく
先鋒も羅津もホテルに滞在してる様子が無い
ここでも黄慶化の仲間がドルの威力もあり手を貸してくれる 何と今では「趙成根」は会寧（フェリョン)郊外の西沙里の寒村に隠れているらしい
苦労の末、親類にかくまわれている「趙」を見つけ出しまずボコボコにする
ところで「趙」は３０万ドル（３千数百万円）しか持って来ていない この内２７万ドルを労働党に上納した 腕を拳銃で打ち抜いて口を割らせた所、「趙」は詐欺師の「石井」が本星だと告げる この男は「二宮に口利きを依頼して重機詐欺」を働いた時の社長役であった
５千万円の分け前で詐欺に加担して３千万の残り２千万円は「１万ドル」の振込みのみ これも石井にだまされた
残る現金２万数千ドルを桑原は回収し「趙のパスポートも回収」「趙の脛を拳銃で撃ちぬいた」所で表に出る
すると国境検問所の兵隊が追ってくる
二宮は一人、桑原は李と別れ銃撃に追われる
桑原の援護を受けながら二宮は浅いが寒い川を泳ぎ渡る 倒れた場所は中国である
ここまでで約５分の３です
果たして二宮と北に残された桑原・李の運命やいかに
この後本当の悪が出てきます この後はご自分で読んでみてください
写真：北朝鮮 琿春 会寧は出ていますね 豆門津のやや下が先鋒地区です
