現在でもうちの田舎の町並みの風景はそんなに変わらないんですよ
昔は道で行合う人皆、どこの誰それと分かるほど小さな町でした
知らない人が町中を歩いていると注目を浴びるくらい
この時代この辺りには良くお遍路さんが托鉢?に来ました
お遍路さんが家の軒下でごにょごにょとお経を唱えだすと母が
「ほら持って行っちゃり」と言うので
お遍路さんにお米を一握りかお金を5円程持って行くんです。
当時でも少ないんだけれど彼らはあくまで修行の身だから
今でこそお遍路さんはセレブ遍路ばかりだけれど当時は世を儚んで乞食遍路となって
命の絶えるまで四国を巡礼して回る人もいた
峠道などで行倒れたお遍路さんはそのままお地蔵さんになりました
母によく「勉強せんとお遍路さんになるでぇ」と言われた
3日やって辞められないのは遍路と乞食、それほど恵んでくれる人が多かったんです。
小学校ではだらしが無い子だったので担任に良く目の敵にされました
勉強も出来なかったけれどどう言う訳か唯一朗読は得意だった
空想好きで授業中に良くボケーとしていて担任の先生につけられたあだ名がずばり
「このボケー」だった
強い子に媚びへつらい陰で悪口を言うそんな狡すっからくって情けない子だったね
家で一日ひきこもってテレビを見るテレビ小僧で夕暮れには浜に出て漁火を見るのが好きだった