さすが名文学作品、嵐の夜の足摺岬の光景がまるで目の前に見えるような描写です。
木賃宿の軒にうち叩かれる雨音、海鳴りの音、馬目樫のざわめき
高知出身でも東の端生まれの僕は足摺岬に行った事がありませんが
この作品を読むだけでまるで足摺岬に行った事があるような気になります
聞くところによると作者の田宮虎彦自身この作品を書き終えるまで足摺岬に行った事が無かったそうです
(後に行った)
話の中で主人公で自殺願望の帝大生は最後に美人じゃない宿の娘を嫁にします
帝大生に嫁ぎ東京に渡った娘は薄幸のまま短い人生を終えますが
この手の作品に登場する女性は最後まで薄幸のままの方が多いですね
たまには貧乏な娘が王子様のような男性に見初められて玉の輿に乗ったような話が読みたいです
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