HIROZOU

おっさんの夜明け

暇じゃのー

2014-12-03 17:52:26 | メモリー

             


仕事を取り巻く環境が悪化の一途をたどっていて

こうやっていつまで自営を続けていられるだろうか・・


ピューピューと京都の町に比叡おろしの冷たい北風が吹いて。

師走の河原町の雑踏を忙しなく人々が歩いていた。

ミカドと言う名のパチンコ屋から外に出ると

 

ビルの谷間の先に鬱蒼とした八坂の森が見えた

安いビニール製の黒いジャンバーの襟を立て

穿き古したジーパンのポケットに手を入れて

祇園さんに向かってふらふらと歩き出した

19歳の年の暮れ京都に通い続けた

いつも一人で

向かった先はいつものパチンコ屋

木屋町を過ぎると四条大橋にたどり着いた

橋の中ほどで加茂の流れを眺めたら

川の流れにネオンの光が瞬いていた

その月

母に送って貰った成人式のスーツ代20万を皆、パチンコにつぎ込んだ

その日はとうとう帰りの電車賃まで入れあげた

いくら川をのぞき込んでも金は出てこない

まぬけづらから鼻水が出て来た

冷たい風にふるえた

街にもんた&ブラザーズのダンシングオールナイトが流れてた

確か昭和56年の暮れ             

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