HIROZOU

おっさんの夜明け

思い出の夏

2024-08-21 09:03:26 | メモリー

もう何十年も遠くなるような昔

19歳の夏、和歌山の白浜温泉で3か月ほどホテルの住み込みのバイトをした

ホテルの名は‘ハイプレイランド,白浜有数の大型ホテルだ

紀勢本線の白浜駅から路線バスに乗り白良浜の海水浴場前を通って急な坂道を上る

坂道の途中右側にそのホテルは建っていてホテルの裏側に太平洋が広がり

坂の上から対岸のホテル群にオーストラリアから白い砂を取り寄せた白良浜の海水浴場

海岸通りに立ち並ぶリゾートマンション、お土産物屋に立ち寄り湯などが一望でき

ホテルには広いプールと裏手には白い海中展望台があって海の中を覗く事が出来た

僕の仕事はホテル直営の中華レストランのウェイターで他の連中は配膳とか布団係だった

大阪のバイト先で知り合った連中4人と行ったんだけれど

最終的にバイトだけで100人くらいになって

従業員宿舎の大きな部屋でタコ部屋のような状態だった

何日か経つと住み込みなのでグループごとにあちこちで仲間割れが始まって

新しいグループが出来るんだけど

僕も最初の連中とは袂を割って別のグループに入ったりした

バイトは大阪とか京都の大学生がほとんどで

あの頃の大学生は一浪二浪が当たり前だったので僕より年上が多かった

宿舎では誰かが持ち込んだカセットテープレコーダーからいつも大瀧詠一の曲が流れていた

ぼくはここで初めて麻雀を覚えてスナックでカラオケを歌った

高校を卒業して大阪で暮らした2年間で唯一青春らしい3か月だった

あくる年に上京して全然それまでと違った人生を始めた

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