図書館に頼んで取り寄せて貰った
無着成恭さんが山形の中学校に赴任している時
教え子に書かせた詩や作文をもとに作った本だ
話は1950年頃、今から70年程昔の中学2年生の日常生活や家庭、家族の話しが綴られている
生徒達はご存命であれば80歳代半ばになられる
まだ終戦後と呼ばれる時代で父親の戦死や闇物資といった内容も含まれる
文章を読んでそれにしても純粋無垢と言うか素直と言うか
繕ったり卑下したりそう言った事が全く感じられない
貧困・・・貧困・・ひたすら銭・銭
過酷な労働に病魔
家族の死
兄弟の離散
自然
まあこの当時は全国的に世の中は貧困だったんだろうけど
それにしても銭が無い事には・・
ごはんが食べられない
修学旅行に行かれない
学校にだって通えない
これでも・・かっ!てなぐらい皆貧乏なんだ
ちょうど2~3日前に同じ山形県の娘さんが
温泉宿に女郎に売られた話を別の小説で呼んだんだが
その娘さんが女郎に売られた年が昭和9年で
このやまびこ学校の中学2年生達が生まれた頃なんだけど
その年は東北一帯がすごい飢饉でその年に生まれた子供は前後の年で一番少ない
まあ昭和も25年となると人身売買はほぼ無かったんだろうけど
それにしても貧困ありありだ
第一話で江口君の書いた作文の出だしが・・
「僕の家は貧乏で、山元村の中でも一番貧乏です。」
石井君の作文の出だしが・・
「私はまいにち学校にもゆかず、すみ山にゆきました」
・・・
わしも仕事辞めて炭焼きでもするか・・
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