ざっくり言うと、内容は以下の通り。
「デビュー50周年となる2020年に放つ、大滝詠一のアルバム。90年代半ば以降の、主にTVドラマへの書き下ろした楽曲を中心に、すべてが初出音源の11曲を収録。華麗なコーラス・ワークと珠玉のストリングスが味わえる、不朽の名曲が揃っている。」
(CDジャーナル データベースより)
初回限定盤はTVサイズ音源、CMサイズ音源などがボーナスCDに収められており、我々ナイアガラマニアには垂涎のコレクションだが、ハッキリ申し上げてこのCDは一般の方が買う理由はほぼない(笑)。
大滝詠一のライフタイムのほぼ全ての作品を聴いた人ならわかっていただけるかもしれないが、私はハッキリ申し上げてロンバケでブレイクした後の大滝氏の作風にかなりの不満を持っている。
もちろんロンバケ、イーチタイム共に素晴らしいアルバムであり、私の人生の長年で最もよく聴いたアルバムのトップに来る事は間違いないのだが、ブレイクした後の作風は端的に言えば
・綺麗に作り過ぎ
・コード進行がワンパターン
・モノマネしやす過ぎるほどに、歌い方のクセが強い
・おふざけソングが、壊滅的に面白くない
のだ。
ヒジョーに辛口かもしれず、かつ死人にムチ打つ発言かもしれないが、大滝さんに最大限の愛を込めて敢えてそのように申し上げる。
いくつかの未発表曲には価値を感じるが、それ以外は
「あ〜、またこのパターンか…」
で終わっても仕方ない。
それを許容出来ない人は、ハッキリ云って聴かなくてよい。
もうひとつの不満は、ライナーノーツがない事だ。
もちろんライナーノーツを書くべき本人が既に鬼籍に入られているので望むべくもないが、せめて未発表音源をかき集めて人様からカネを取ろうとするのであれば大滝フリークの評論家にでも頼んでライナーをしっかり書いてもらうべきである。
でないと、それらの音源が作られ発表された経緯が全く分からず、資料としては不完全で終わってしまうのである…