学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

夏目漱石の文章

2007-03-15 23:00:24 | Weblog
大々的なタイトルをつけてしまいましたが、
私は最近、夏目漱石の『彼岸過迄』(ひがんすぎまで)を
読んでいます。
この本を選んだ理由は、単純に読んだことがなかったから(笑)
『吾輩・・・』や『こころ』など、主要な著作は読んでしまっていたので、
まだ未知の同作品を読んでいるわけです。

私は、漱石の文章を読むと、何故か小説を書きたくなる欲求が
湧いてくるのです。原因はわかりませんが、漱石の文章は、
ある特徴があります。それは「読みやすい」こと。
気づいた点を列挙してみます。

1.主語と述語が、しっかりしており規則正しい。
2.短い文章で区切り、ダラダラした文は作らない。
3.ところどころに短いユーモアを入れる。
  多少皮肉を込めているところは、江戸っ子の気質?
  難しいことを主張してすぐに、ユーモアが登場するので、
  頭がリラックスする。

ざっと3点くらいでしょうか。
ユーモアがある点は、とても面白いですね。
何しろ『彼岸過迄』のタイトル由来は、お彼岸過ぎまで
連載を続けられればいい、との発想からきているのだそうです。
(同作品は、新聞連載でしたので)

夏目漱石は、文豪などと堅苦しい言われ方をしますが、
男女間の恋愛を取り上げるなど、なかなかどうして面白いです。
私は、『こころ』が一番好きなのですが、
それはまた、別の話・・・(古!)
一度は、漱石先生を読んでみるとやめられなくなるかも(笑)