学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

我が街

2011-06-25 19:17:22 | 仕事
仙台へ向う電車の窓から、青いビニールシートを屋根にかぶせた家屋がたくさん見える。長町駅の以前原っぱだった場所には、いくつもの仮設住宅が並んでいました。電車の速度で、その光景はあっという間に過ぎてしまうのだけれど、心はとても痛みます。

仙台駅は昨日同様、明かりを極力落として、少し暗めのホーム。でも、駅中央では「頑張ろう東北」をスローガンに物産展を開催していましたし、駅のお土産屋の店員さんの表情はみな明るく、構内にある牛タン、寿司通りは客が沢山並んでいました。少しずつではありますが、仙台駅の賑わいが戻ってきたのでしょうか。

このあと、仙台の街のなかを歩く予定でしたが、雨が強かったので残念ながら駅周辺だけを見るだけ。帰仙すると、いつも通っていた本屋の入ったビルは、地震の影響で工事中。私が小学校ぐらいからあったビルだから、ダメージも大きかったのかもしれません。

お昼は普及したばかりの寿司通りの一軒へ。いつもなら美味しいとだけ思っていた三陸の魚介類。お皿に並べられた魚介類を見ると、何だか泣きたくなる。私は日本酒が飲みたくなって、とあるお酒を注文しました。すると、店主が「このお酒を造っている酒蔵が被災して、どうしても手に入らなかったんです。すみません。」と。店主がおっしゃるには石巻で作られているのだとか。むしろ私のほうが「すみません」という気持ちでした。


私は宮城・仙台に育ててもらったようなもの。復興に何か力を尽くしたいのですが、何をどう尽くしていいのかわかりません…。私が生きていくうえでの、大きな課題として、日々考えていきます。