学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

シャーロック・ホームズの思い出(後編)

2008-11-07 21:05:41 | 読書感想
こうして「シャーロック・ホームズ」シリーズを読み始めた私。「ノーウッドの建築業者」、「技師のおやゆび事件」、「ボスコム渓谷の謎」などが強く印象に残っており、読んでは借り、借りては読んでの毎日が続きました。

ところが飽きっぽい私。意外にもあれほど気になっていた「ホームズ最後の事件」は全然読んだ覚えがなくて、その頃すでに読書熱が冷めていたのかもしれません。私よりも先に読んでいた友人もホームズを読破してしまい、仲間がいなくなったのも原因だったのかもしれません。私がホームズシリーズを読むのをやめてから、図書館で自分よりも年少の学生が、かつて私が借りたホームズを手にしているのをみると、なんだかつまらない優越感が沸いてきて、本当に私はしょうもない小学生でした。

そうして今、岩崎書店からは卒業してしまいましたが、ホームズの小説は読みますし、今は亡きジャレミー・ブレットが演ずるホームズのドラマをDVDで鑑賞し、ホームズからは到底離れられそうもない私なのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シャーロック・ホームズの思い出(前編)

2008-11-05 07:08:21 | 読書感想
私が小学5年の時分、友人の一人に「シャーロック・ホームズ」がとても好きな人がいました。彼が読んでいたのは、岩崎書店から出版されていたシリーズで、休み時間になると図書館や教室で熱心に読んでいたのです。

私は彼があんまりよく読んでいるものですから、ためしに一冊借りて読んでみることにしました。「赤毛れんめいのひみつ」、「ボヘミアの悪いうわさ事件」の二話が入っていたと思います。推理であり、冒険である、そのワクワク感に私もすっかり魅了され、すっかりホームズのとりこになりました。図書館にあるシリーズを読破したい!と強く思ったのです。

けれども、疑問に思うこともあって、ずらりとならんだシリーズの背表紙を見ると、中盤に「最後の事件」、終盤に「最後のあいさつ」があるのです。「最後」はどうも死のイメージが頭から離れない私はホームズが二度死ぬのかと単純に思ったのです。随分先を読んでいた先の友人に聞くと「一度は死ぬ」と意味深長なことをいいました。やっぱりね…と子どもの私は自分の推理があたったことに満足しました…しょうがない子どもですね(笑)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

jazzのある風景

2008-11-04 16:20:14 | その他
昨夜、私は店のカウンターでジャズを聞きながら、ウイスキーを飲んでいました。私の隣には誇るべき友人。無精ひげをはやした友人は、ハイネケンを少しずつ、美味しそうに飲んでいました。

「何か聞きたい曲はありますか?」とオーナー。「Art Blakeyをお願いします。」と言ったのは友人。さしてジャズに詳しくない私は、「Art Blakey」がいかなる人物なのか興味がありそうで、ないような、そんな心持でした。

初めにかかった曲は「MOANIN'」。NHKで放送されている「美の壺」のメインテーマです。オーナーは指でリズムをとりだし、友人は目をつむって静かに聴いている。そうして私は2人を眺めて自分はどう聴くべきなのかを考えだす。オーナーはそんな私を察したのか、「ウイスキーにはチョコレートが合うから。」と3つのちいさなチョコのかけらをサービスでくれました。私はその1つをつまんで、口の中に放り込みました。口の中で溶ける甘さ、ウイスキーの辛さ、ジャズの踊るようなメロディに、私は少し心が満たされたような気分になりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パソコンから離れて

2008-11-03 05:44:44 | 仕事
今日、パソコンを全く使わずに仕事をすることはなかなか難しいのではないでしょうか。かくいう私も、無論パソコンなしでは業務が成り立ちません。起案や論文の原稿もパンフレットやポスターの原案も、はたまたメールも、全てパソコンに頼っています。

私はそうした原稿を作る時に、パソコンと長時間にらめっこをして文章なりデザインを考えていました。けれども、そのせいか視力は落ちるし、近頃どうも集中力をかくことが多いような気がしてきたのです。そこで、数日前からまず原稿の素案をノートにしっかりと手で書き、パソコンはあくまでそれを入力する手段として使用することにしました。すると、心なしか、疲れの度合いが格段に違う気がするのです。仕事を終えた後の頭と体の調子がさほど重くないと申しますか。手で書くことは初めは時間がかかりましたが、しだいに悩む時間も減って、結果的に業務のスピードも上がってきたようです。

今日もこれから仕事です。今日は文化の日。たくさんのお客様がいらっしゃいますように!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

柚子の緑茶

2008-11-02 06:58:45 | その他
「よかったら、どうぞ」と店員が笑顔でお茶をすすめてくれました。数日前、ふと緑茶が飲みたくなって店に買いに出かけたとき、言葉に甘えて柚子の緑茶を試飲させていただきました。香りは柚子、味は緑茶の不思議な感じですが、なかなかどうして良いものです。緑茶は紅茶よりも香りはないけれども、こう柚子の香りがしてみると、心が落ち着いてくるようです。
単に緑茶といっても、工夫しだいで様々な可能性があるのだな、と思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の風鈴

2008-11-01 13:26:48 | その他
今日から11月です。いよいよ秋も深まってきました。美術館周辺の木の葉も、やや赤みをおびてきた感があります。

今日、私は休日です。透き通るような気持ちの良い青空だのに、朝から頭痛に悩まされて、横になっていました。痛みに耐え苦しんでいるときに、ふと風鈴の音を聞いたような気がしました。初めは聞き違いかと思いました。けれども、耳をすますと、また、聞こえるのです。ちりんと。近所の人がしまい忘れたのかしらん。

「柿食へば 鐘が鳴るなり 法隆寺」

正岡子規の句が、私の脳裏をかすめて、そうして誘われるように、私はいつの間にか寝てしまったのです。

秋の風鈴。今は聞こえなくなってしまいました。幻聴だったのでしょうか。いえ、近所の人が気付いて取り込んだ、そうしておいたほうが夢があっていいですよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする