語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【南雲つぐみ】お雑煮の食べ方 ~事故の防止法~

2017年01月04日 | 医療・保健・福祉・介護
 正月は年に5回ある節句の筆頭。「おせち料理」の由来は、3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句などに食べるからだという。
 その背景には、「神人共食」という考え方がある。神様にお供えした縁起物の食事を人間もいただくというものだ。同じ食事をすることで、より深い絆を願い、感謝する。
 食品会社の調査によれば、おせち料理の献立の中で最も多くの地域で食されているのはお雑煮だ。しょうゆや白みそ仕立てなど、各地の特徴が生かされた汁に餅を入れて、一年の無病息災を祈って食べる。
 餅を食べるのは、伸びが良く、切れないことから、長寿を願う意味があるという。しかし、年齢と共に食べにくくなり、毎年、餅を喉に詰まらせる事故が多発している。
 特に、起床してすぐは口の動きが悪く、唾液が出にくい。餅のように粘り気のあるものをいきなり頬張るのは危険だ。小さく切って焼いた餅を、雑煮などの汁でよく煮て柔らかくするなどして、お茶を飲んだり会話をしたりして、口の準備運動をしてから食べることをお勧めしたい。

□南雲つぐみ(医学ライター)「お雑煮の食べ方 ~歳々元気~」(「日本海新聞」 2017年1月4日)
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【保健】冬の「冷え」ラクラク解消の厳選ワザ ~全国29の専門学会に聞きました~

2017年01月04日 | 医療・保健・福祉・介護
(1)肩までしっかり10分入浴 ~体を芯まで温めて、血管機能アップ!~

(2)「首」の保温で血行改善 ~冷えやすい手足をポカポカに~

(3)太ももに手を置く ~交感神経の緊張を解く~

(4)たんぱく質をとる ~体内で熱を発生させる~

 以上、要点のみ。

□「冬の「冷え」ラクラク解消の厳選ワザ」(NHKガッテン 2016-17年冬号/8周年記念号pp.87-90)
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【五輪】リオを笑えぬ死骸と大腸菌の海 ~東京五輪トライアスロン会場~

2017年01月04日 | 社会
 (1)莫大な建設費をめぐってすったもんだが展開する東京五輪・パラリンピック。
 海の中にも意外な問題が潜んでいることをご存知か。

 (2)トライアスロンと水泳のマラソン会場に選ばれたお台場海浜公園(港区)の近くの海中に潜り、約20年間にわたって定点観測を続いている須賀次郎・日本水中科学協会代表理事(81)がこう語る。
 「この20年で、海中の環境はどんどん悪くなっています。マハゼやイシガニなど生物の数は減っているし、環境汚染に伴う青潮などの影響か、夏には海底近くが無酸素に近い状態となって貝などが死滅する現象が起きる。近年増えた外来生物のホンビノスガイなどの死骸が海底に累々と折り重なります。競技に直接支障はないでしょうが、イメージの問題はあるでしょう」
 夏といえば、まさに東京五輪の開催時期。リオ五輪ではリオデジャネイロ沿岸の海の汚さが話題となったが、日本もよそ様のことを笑っている場合ではない。

 (3)問題はまだある。都が2013年にまとめた環境調査では、この付近の海中で国の水浴場の基準値(100ミリリットルあたり1,000個)を超える糞便性大腸菌群が検出されているのだ。
 「大腸菌群の値は普段は基準値以下ですが、大雨の後などに下水処理場の能力が追いつかなくなり、汚水がそのまま放水されるため一時的に高くなる。この状況は今も改善されていません」【前出、須賀氏】
 東京都五輪・パラリンピック準備局によれば、「徐々に下水処理場の貯留槽を増やすなどの対策をとっており、20年までには改善が期待できる」とのこと。

 (4)一方、青潮などによる生物の死滅については、都環境局の担当者が、「普段から原因となる海水の富栄養化を抑制するため、排水の規制などに継続的に取り組んでいます」と説明したが、今のところ五輪に向けて特別に手を打つ動きはない。

 (5)「赤潮や青潮の問題は簡単に解決しないでしょうが、数十メートルおきに酸素を供給する生物の避難所をつくるなど局所的な対策も考えられます。せっかくの東京五輪なのだから、競技をして終わりではなく、これを機にきれいな江戸前の海を復活させて、世界にアピールできるようにしてほしい」【前出、須賀氏】
 東京は、箱モノ以外の“レガシー”を残せるか。

□記事「東京五輪トライアスロン会場 リオ笑えぬ死骸と大腸菌の海」(週刊朝日 2016年12月30日号)
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 【参考】
【片山善博】小池都政を「一輪車」にしてはならない ~都議会の無責任を示す一例~
【片山善博】【五輪】新国立競技場をめぐるドタバタ ~舛添知事にも落とし穴~
【五輪】エンブレムの幻 ~多文化主義への無知を露呈したコンセプト~

【五輪】工事遅れや費用増大、責任のなすり合い ~新国立競技場~
【五輪】が都民の生活を圧迫する ~汚染市場・アパート立ち退き~
【五輪】公共事業のためか? ~メッセージの発信、新しい試みを~
【原発】放射能の海で「おもてなし」 ~2020年東京五輪~
【原発】東京放射能汚染地帯 ~オリンピック競技候補会場~
【原発】放射能と東京オリンピック招致


【米国】もろ刃の剣トランプリスク ~2017年の日本経済~

2017年01月04日 | 社会
 (1)プラスに働くのは財政政策だ。
 減税、大規模なインフラ投資といった財政政策が米国経済に寄与し始める時期の予測は、2017年前半から18年以降までさまざまの見方があるが、日本からの資本財などの輸出の数量増が見込めることについては意見が一致する。景気拡大で米金利が上昇し、円安が一層進めば、日本の輸出企業の採算はさらに改善する。

 (2)逆に、マイナスに働くとみられるのは、保護主義的政策だ。
 貿易停滞、そして輸入関税をかけることによる物価上昇などが重なれば、米国経済はスタグフレーション(不況下の物価高)に陥りかねない。当然、日本の景気を冷やす。

□竹田孝洋(本誌)「公共事業と円安で1%成長 もろ刃の剣トランプリスク」(「週刊ダイヤモンド」2016年12月31日・2017年1月7日新年合併号)
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【保健】高齢者は健康な生活、他方、若い世代は生活習慣に課題

2017年01月04日 | 医療・保健・福祉・介護
 (1)厚生労働省は「平成27年国民健康・栄養調査」を公表した。約3,500世帯を対象としたもの。
 これによると、過去10年間で糖尿病と脂質異常症が疑われる人の割合は、ほぼ変化がなかった。加齢が発症リスクであることを考えると、「健康を気遣う高齢者」が増えたと推測される。

 (2)事実、脳・心疾患の発症リスクである血圧値は、10年前より有意に低下。成人男女の平均血圧値は、男性が133.8mmHg、女性は127.2mmHgだった。2006年の平均血圧値と比較すると、男性は2.0mmHg、女性は3.3mmHg改善したのだ。
 「たったそれだけ」と拍子抜けしそうだが、血圧値を1mmHg下げるには1~2kgの減量か、1日1gの減塩が必須だ。
 メタボ対策で生活改善を試みたことがある方なら、努力のほどを想像できるだろう。

 (3)食・運動習慣からは、「健康な高齢者」と「不健康な若者」との構図が見えてくる。
  (a)「健康日本21(第2次)」では、主食(ご飯やパン)と主菜(肉・魚類)、副菜(野菜・きのこ・海藻類)のバランス良い食事を心がけ、1日に350gの野菜を食べるよう推奨している。しかし、
   ①20代・・・・1日2回以上「主食・主菜・副菜」を食べているの4割未満。野菜の摂取量も目安量の6~7割にとどまった。また、4人に1人が、朝食を「食べない」「錠剤や栄養ドリンクのみ」「お菓子や果物」としているのも気になるところだ。一方、
   ②70歳以上・・・・男女とも6割が毎日「主食・主菜・副菜」のバランス食を実践。野菜も目安量の9割を食べている。

  (b)運動習慣でも、
   ①20代・・・・男性の8割、女性の9割が「運動しない」。
   ②70歳以上・・・・男性の2人に1人、女性の3人に1人は1日30分以上、週に2回以上の運動を実践。

 (4)食・運動習慣が目に見えて改善されてくるのは、男女ともに50代からである。
 確かに若い頃は、食習慣や運動習慣に気を配る余裕はない。
 ただ、「You are what you eat.」は真実だ。
 せめて食習慣だけでも、早め早めに見直さないと。

□井出ゆきえ(医学ライター)「高齢者は健康生活でも・・・・/若い世代の生活習慣に課題 ~カラダご医見番・ライフスタイル編 No.329~」(「週刊ダイヤモンド」2016年12月17日号)
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 【参考】
【保健】子供の感染性急性胃腸炎に ~家庭でできる経口補水療法を~」0
【保健】痛風発作の薬は低用量で/米国のガイドラインが推奨
【保健】社会文化的伝統は肥満のもと ~年末~春は危険だらけ~
【保健】サルコペニア肥満で糖尿病!? ~筋肉減でインスリン分泌低下~
【保健】子どもの砂糖摂取量は1日25g以下に ~肥満症対策のため清涼飲料より水~
【保健】偽薬効果は学習効果? ~慢性的な腰痛が軽減~
【保健】中高年の性行動と認知機能
【保健】揚げ物はレジリエンス(心の弾力・回復力)に悪影響?
【保健】カロリー制限か運動療法か、どちらか一つじゃダメか?
【保健】遺伝子検査で再発リスクを評価 ~乳癌、抗癌剤治療の回避も~
【保健】慢性疲労症候群に関係か ~腸内細菌叢~
【保健】脳トレに有酸素運動をプラス ~認知機能と記憶力が向上~
【保健】標準体重なのに2型糖尿病?/BMIが「1」増加しただけで
【保健】受動喫煙は確実に癌、脳・心疾患、乳幼児突然死症候群を生む
【保健】嫌な気分の時こそ、動く ~うつ病治療に行動活性化療法~
【保健】孤独リスクも欧米化する?/宴会文化が廃れた後は
【保健】茶カテキンによる肝障害でノルウェーがサプリメント含有量規制へ
【保健】学んで4時間後に運動すると記憶が定着 ~記憶術~
【保健】飲む抗癌剤で生存率改善へ ~膵臓癌の再発を抑制~
【保健】恐竜も腫瘍を患う ~癌は進化の宿命~
【保健】高血圧にはモーツァルト ~安静に寝ているより効果的~
【保健】塞栓症リスクが低いピルは?/エストロゲン量と黄体ホルモンで違い
【保健】悲しいと食べすぎる ~食べ放題は幸せなときに~
【保健】「夏の蚊対策国民運動」 ~ジカ熱対策~
【保健】2型糖尿病発症にも民族差/アジア系は「BMI23」でリスク
【保健】ジャガイモに高血圧リスク/ノンオイルでも要注意 
【保健】ADHDに「ゲーム療法」?/2製品が臨床試験へ
【保健】男性は運送業、女性は医療・介護 ~メタボになりやすい業種~
【保健】健康生活の王道は「食」 ~食事バランスガイドと死亡率~
【保健】眼底検査で何がわかるか ~眼疾患だけではない~
【保健】弾性ストッキングが効果的 ~エコノミークラス症候群対策~
【保健】マインドフルネスで腰痛改善 ~認知行動療法と同じ効果~
【保健】歯磨きが心血管疾患を予防 ~毎食後で発症リスクを軽減~
【保健】ガン=生存時代の就労支援 ~治療と仕事の両立に指針~
【保健】糖尿病患者の降圧目標値 ~140mmHgでよい?~
【保健】睡眠不足でスナック菓子を渇望、体重増加 ~大麻並みの快楽
【保健】コーラ1缶で薬の吸収率がアップ ~抗癌剤の薬効~
【保健】その一言で妻の2型糖尿病リスクが減少 ~「先に寝ていて」~
【保健】先進国では認知症が減少? ~予防の鍵は生活習慣の改善~
【保健】生活設計は長期戦か短期決戦か ~癌の臓器別・病期別生存率~
【保健】イチゴとオレンジはEDに効く ~米国の研究報告~
【保健】高齢者の服薬適正化にGL ~容易な多剤併用に警鐘~
【保健】朝食抜きに脳卒中リスク 阪大など調査 大規模調査で1.18倍高
【保健】下剤は脳・心血管疾患リスク> ~背景にストレスや運動不足~
【保健】高脂肪食でシナプスが消失? ~動物実験~
【保健】2型糖尿病とフライド・ポテトとの関係 ~ポテトは煮物で~
【保健】世帯の所得と健康リスクの関係 ~食習慣と飲酒習慣~
【保健】抗がん剤の価格差は最大4倍以上 ~WHOの調査~
【保健】より危険な睡眠時無呼吸 ~脳・心疾患のリスク増~
【保健】初日の出の心身的効果 ~鬱対策は光を浴びて~
【保健】日本人肥満男性の食事と運動 ~糖尿病予防~
【保健】適性な「降圧目標値」 ~120未満で関連疾患が3割低下~
【保健】自由な裁量権でスリムに ~ストレスでメタボ~
【保健】目の老化には赤と緑と橙色 ~加齢黄斑変性症の予防~
【保健】早期発見のためにエコーと併用 ~乳がん検診~
【保健】骨折予防はカルシウムのほかに・・・・
【保健】前糖尿病患者は食習慣の改善を ~全国糖尿病週間~
【保健】糖質制限より脂質制限? ~体脂肪を減らす~
【保健】受動喫煙が歯周病リスクに ~ただし男性のみ~
【保健】貧乏ゆすりが命を救う? ~マナーより健康~
【保健】「高収入の勝ち組」の健康リスク? ~50歳以上の有害な飲酒~
【保健】照明用白色LEDのブルーライトは安全か?
【保健】目の愛護デー ~緑内障による失明を予防~
【保健】長時間労働は脳卒中リスク ~週41~48時間でも上昇~
【保健】ほぼ毎日食べると、死亡リスクが14%減少 ~唐辛子~
【保健】水族館でリラックス効果 ~血圧・心拍数に好影響~