★郡山史郎『定年前後の「やってはいけない」』(青春出版社、2018)
(1)郡山史郎
<1935年生まれの郡山史郎氏は、一橋大学経済学部を卒業後、伊藤忠商事、ソニーなどに勤めた後、現在は自分で立ち上げた人材紹介会社CEAFOMの代表取締役社長をつとめる。本書を読むと、サラリーパーソンの定年後の生活が極めて厳しいことがわかる。>
(2)超エリートビジネスマンの定年後
<まず、郡山氏自身の体験についてこう記されている。
〈私は50歳でソニーの取締役に就任し、60歳で子会社の社長となった。その後に同社の会長、ソニーの顧問を経て、退職したのは役員定年の70歳。しかしソニーの常務取締役でなくなった60歳のときに、自分は再就職市場に売り出されたつもりでいた。実際は、65歳を過ぎた頃から就職活動をスタートした。
私は海外営業やマーケッティングの畑を歩んできたから、商品の売り込みは得意にしている。就職活動は自分という商品を売り込むのだから、セールスやマーケッティングに近い。50代の頃にはヘッドハンティングの誘いをたくさん受けたこともある。元ソニー取締役であり、子会社では社長、会長の経験もある。相当にバリューは高いと思っていた。
しかし以前から知っている人材紹介会社の社長に頼んでみると、60代半ばを過ぎたビジネスマンの求人はゼロ。しつこく足を運んだら、そのうち社長が居留守を使うようになった。このときはじめて自分の市場価値を思い知らされた。〉
客観的に見て、郡山氏は超エリートビジネスマンで、会社人生での勝ち組だ。それであっても、人材紹介会社の社長から居留守を使われるような状況になる。それだけ高齢者の再就職は難しいのだ。>
(3)新入社員と同じように働くのは難しい
<結局、郡山氏は人脈を駆使して再就職先を見つける。
〈2002年にようやく見つけた再就職先が、のちに一部上場企業となったクリーク・アンド・リバー社だった。当時はテレビ局などの映像産業に専門職を派遣する会社で、創業者の井川幸広氏とは以前からの知り合いだった。私はこのとき「給与も仕事内容も大学の新卒と同じ扱いにしてもらいたい」と自分から申し出て、67歳で4月の入社式(厳密にいうと入社式はおこなわれず、新入社員が全社員を前に決意表明をする集会だったが)にも参加した。
私が望んだ「定年後の再就職では新卒と同じ扱いになる」仕組みのことを、自分では「定年退職者新卒制度」と称していた。しかし結局は、新入社員のように働くことが難しく、子会社の経営や本社の監査役を任されるようになった。
そのように70歳近くになって再就職で苦労した経験が、自分で人材紹介会社を立ち上げる大きなきっかけになった〉>
(4)定年後の再就職は厳しい
<一般論として、定年後の人材にどの程度の市場価値があるのだろうか。郡山氏は厳しい現実を提示する。
〈試しに、ハローワークに集まっている求人から、高齢者も応募可能な「年齢不問」の求人をいくつかピックアップしてみよう。企業から示される月給を見れば、自分が望んでいる金額との差がわかるはずだ。
・調理業務 22万~32万
・清掃員 18万4,450~32万5,500円
・保守点検補助 18万~30万円
・介護スタッフ 18万5,000~20万5,000円
・一般事務 18万7,000~23万4,000円
どの仕事も月給はほぼ20万~30万円である。フルタイムの仕事だ。パートタイムだと勤務日数や時間により月収はもっと少なくなる〉
稀にはあるが、定年後に年収1,000万円以上の高収入の仕事に就ける人もいる。
〈ただし、そうした厚遇を得られるのは、切った張ったの修羅場を数多くくぐり抜けてきた企業再生のプロフェッショナルや、中国語が堪能で特殊な工場設備に通じている技術者など、ほかの人にはない傑出した能力を持つ人だけである。どんなに定年を迎えるまで精力的に働き、ほかの社員の2倍、3倍の成果を出していた人であっても、そのことは定年退職最後の就職活動ではほとんど評価してもらえない〉
定年後に前職と同等の収入を得られるという幻想は持たないほうがいい。>
(5)人に頼らずに自分でする習慣
<再就職を成功させる秘訣は、コミュニケーション能力にある。仕事でも家事でも、人に頼らずに、自分でする習慣がついている人が再就職先を見つけやすい。
そのときには、人材紹介会社から根掘り葉掘り、過剰な情報を得ようとする人はうまくいかないという。
〈定年後の再就職活動でも、自分で考えて自分で動く人はすぐに採用されやすい。人材紹介の際に「その会社はどんな会社ですか?」「経営状態はどうですか?」「配属先はどのような位置づけですか?」など、必要以上に情報を欲しがる候補者がいるが、そういう人はたいてい決まらない。
決まる人は、相手の会社名とポジションの情報だけ知って、あとはその会社の主力商品や組織、経営状態、そのポジションで求められる能力まで、自分で調べる。現代は会社の情報がインターネットなどでも公開されていて、調べやすい環境なのだから、必要な情報を自分で集めて、自分で決断するのもたやすいはずだ。
再就職市場では自分自身は商品の1つであり、相手の会社が顧客になる。商品管理と市場分析を自分1人でできる人は、自分という商品を確実に売ることができるのだ〉>
(6)自分が労働力という商品であることの冷静な認識
<マルクスは『資本論』で、資本主義の本質は、人間の労働力が商品となることであると喝破した。定年後の再就職においても、自己実現などという幻想を捨てて、自分の労働力としての商品価値が、市場でどのくらいであるかを冷静に認識した人でないと仕事を見つけるのは難しい。>
□佐藤優「資本主義の本質が現れる定年後の再就職市場 ~ビジネスパーソンの教養講座第93回~」(「週刊現代」2018年8月18・25日号)
【参考】
「【佐藤優】あのテロ事件の一級の史料」
「【佐藤優】幕末期思想家の影響力の源泉」
「【佐藤優】欧米列強 血みどろの20世紀」
「【佐藤優】「日中関係が好転」の理由」
「【佐藤優】「読書力」によって「知の天井」を形成せよ ~松岡正剛の千夜千冊~」
「【佐藤優】ポピュリズムに流されずに国会をウオッチする姿勢、「小さな政府」だった室町幕府、欧州諸国の外交における植民地支配の遺産」
「【佐藤優】内外政事情の全体像、読解術、精神科受診へのハードルを低くする努力」
「【佐藤優】理解し合えない家族という共同体の本質 ~細部の描写が秀逸~」
「【佐藤優】江戸時代の「鎖国」は反カトリシズムだった ~『「日本」論 --東西の“革命児”から考える』~」
「【佐藤優】「三回読み」という技法 ~『国語ゼミ AI時代を生き抜く集中講義』~」
「【佐藤優】外務省主流派による画策、バランスがとれた社会評論、社会変革に与える教育の重要性」
「【佐藤優】『日本を蝕む「極論」の正体』」
「【佐藤優】日本の政治エリートの本音、キリスト教の日本的変容、西部邁の思想書」
「【佐藤優】思考の「小島」を作る法、鬱病対策、自決・考」
「【佐藤優】哲学者でもある筒井康隆、福祉から排除された人が刑務所に、神学からの教育論」
「【佐藤優】「アイロニー」と「ユーモア」の弁証法的技法で「真の学知」を手に入れよ」
「【佐藤優】弱者の「疑似福祉施設」 ~『刑務所しか居場所がない人たち』~」
「【佐藤優】親の収入・学歴と、子どもの学力の関係 ~いま生きる「資本論」(1)~」
「【佐藤優】日本社会の矛盾が詰まった「団塊ジュニア」はこんな苦労を強いられている」
「【佐藤優】修験道の論理、教育改革、東京の問題を解決する商品」
「【佐藤優】「書く」鍛錬が現代社会で自由になるための方法 ~『小論文 書き方と考え方』~」
「【佐藤優】コラム傑作選、ロシアのことがよく分かる小説家、官僚の考現学」
「【佐藤優】『思考法 教養講座「歴史とは何か」』の「新書版まえがき」」
「【佐藤優】堕ちたエリート、小説という代理経験 ~『桜の森の満開の下』~」
「【佐藤優】うつ状態を克服する道、知識人の団結、医学部の現状」
「【佐藤優】正しいことをしていると思い込む者の暴力、組織が個人に責任をいかにかぶせるか、投獄経験を描いた自伝の傑作」
「【佐藤優】トランプvs.インテリジェンス・コミュニティー ~『炎と怒り』(その2)~ 」
「【佐藤優】日本はトランプ大統領に命運を託せるのか? ~マイケル・ウォルフ『炎と怒り』~ 」
「【佐藤優】収入格差と教育環境、女性の負担が却って増す懸念、生命医科学と倫理」
「【佐藤優】英EU離脱と北アイルランド、文科省が進める教育改革に対する批判的検討、イスラエル独自のミサイル防衛システム
」
「【佐藤優】職場ハラスメントを生む土壌、外務官僚の機密費疑惑、キリスト教の教義と思想の基本事項」
「【佐藤優】われわれの思考の鋳型、沖縄をめぐる知的に富む対談、高校で全科目を学ぶと社会に出てから役立つ」
「【佐藤優】文語訳聖書 ~キリスト教の魅力は死生観にある~」
「【佐藤優】北朝鮮がソウルと東京を攻撃したら、ウィスキーの美味しさの秘密、明治新政府の権力奪取法」
「【佐藤優】よりましなポピュリスト、「普通の人」が豹変するストーカー、規格外のトランプ米大統領」
「【佐藤優】人工知能は意味をまったく理解できない/数学者が説く「シンギュラリティ」の不可能」
「【佐藤優】トップリーダーの孤独、紛争地域や犯罪組織への武器拡散、精神科医と諜報工作員の共通点」
「【佐藤優】混乱する現代との類似性 ~『応仁の乱』~」
「【佐藤優】自死した保守派論客の思想の根源 ~『保守の真髄』~」
「【佐藤優】「当事者にとって」と「学理的反省者として」の二重の視座 ~『世界の共同主観的存在構造』~」
「【佐藤優】テロ対策に関する世界最高レベルの教科書、宇野弘蔵の経済学を取り入れたユニークな社会学演習書、シンギュラリティ神話の脱構築」
「【佐藤優】憲法改正は見せ球に終わるか」
「【佐藤優】日本と米国の社会病理」
「【佐藤優】消費者金融のインテリジェンス」
「【佐藤優】官僚を信用していない国民」
「【佐藤優】中国が台頭しつづけたら、仏教の末法思想と百王説、時計の歴史」
「【佐藤優】子どもや孫の世代への重荷」
「【佐藤優】日本のレアルポリティーク」
「【佐藤優】巨大さを追求する近代的思考」
「【佐藤優】アナキズムという思考実験」
「【佐藤優】AIとの付き合い方を知る手引、宗教と国体論の危険な関係、若手官僚の思想の底の浅さ」
「【佐藤優】伊藤博文の天皇観と合理主義、歴史の戦略的奇襲から得る教訓、「知の巨人」井筒俊彦」
「【佐藤優】教育費の財源問題で政局化か」
「【佐藤優】ホワイトカラーの労働者化」
「【佐藤優】指導者たちの内在的論理を知る」
「【佐藤優】世界規模のポストモダン現象」
「【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~」
「【佐藤優】カネとの付き合い方の秘訣、野外で生きる雑種ネコの魅力、前科者に冷たい日本社会」
「【佐藤優】着目すべき北極海の重要性、日本の政治文化に構造的に組み込まれている「甘え」、文明論と地政学を踏まえた時局評論」
「【佐藤優】リーダーが知るべき文明観、資本主義後の社会構想、刑務所暮らし経験者の本音」
「【佐藤優】地図から浮かぶ歴史のリアル、平成不況は金融政策のミス、実証的データに基づく貧困対策」
「【佐藤優】ケータイによる日本語の乱れ、翻訳の技術、ロシア人の内在的論理 」
「【佐藤優】武蔵中高の教育、ルター宗教改革の根幹、獣医師にもっと競争原理を導入」
「【佐藤優】社会に活力をもたらす政策、具体的生活の上に立つ民族国家、開発至上主義が破壊する永久凍土の生態系」
「【佐藤優】日本のフリーメイソン陰謀論、ユニークな働き方改革、自衛隊元陸将によるリーダーシップ論」
「【佐藤優】ハプスブルク帝国史の「もし」、最新の進化論、神童の軌跡」
「【佐藤優】知識を本当に身に付けるには、テロ戦争におけるドローンの重要な役割、帰宅恐怖症」
「【佐藤優】北朝鮮との緊張の高まりに対して必要な姿勢、時間管理と量子力学、時間がかかるのは損」
「【佐藤優】川喜田二郎『発想法』 ~総合的思考と英国経験論哲学~」
「【佐藤優】日本の思想状況の貧しさ、頑丈にできている戦闘機、東方正教会に関する概説書」
「【佐藤優】資本主義の根底にある「勤勉さ」という美徳の淵源 ~『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』~」
「【佐藤優】手ごわいフェイクニュース、国を動かす政治エリートの意志、欧州内部における紛争」
「【佐藤優】×奥野長衛『JAに何ができるのか』」
「【佐藤優】『戦争論』をビジネスに活かす、現実社会の悪と闘う、ロシア人の意識と使命感」
「【佐藤優】面白い数学啓発書、日本人の思考の鋳型、攻める農業への転換」
「【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学(2) ~川喜田二郎『発想法』~」
「【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学 ~川喜田二郎『発想法』~」
「【佐藤優】保守論客が見た明治憲法、軍事産業にシフトしていく電機メーカー、安全と安心を強化する過程に入り込む犯罪者」
「【佐藤優】就活におけるネット社会の落とし穴、裁判官の資質、象徴天皇制と生前退位問題」
「【佐藤優】痛みを無視しない、前大戦で「前線」と「銃後」の区別がなくなった、情報を扱う仕事の最大の武器」
「【佐藤優】海上権力を維持するために必要な要素 ~イギリスの興亡の歴史を通して~」
「【佐藤優】女性の貧困を追跡したノンフィクション、師弟関係こそ教育の神髄、イランは国際基準から逸脱した国」
「【佐藤優】2000年の時を経て今なお変わらないインテリジェンスの「真髄」 ~孫子~」
「【佐藤優】財政から読みとく日本社会、ラジオの魅力、高校レベルの基礎の大切さ」
「【佐藤優】嫌韓本と一線を画す韓国ルポ、セカンドパートナーの実態、日本人の死生観」
「【佐藤優】人間にとって「影」とは何か ~シャミッソー『影をなくした男』~」
「【佐藤優】文部省の歴史と現状、経済実務家のロシア情勢分析、中国の対日観」
「【佐藤優】学習効果が上がる「入門書」、応用地政学で見る日本、権力による輿論のコントロールを脱構築」
「【佐藤優】大川周明『復興亜細亜の諸問題』 ~イスラーム世界のルール~」
「【佐藤優】女性と話すのが怖くなる本、ネット情報から真実をつかみ取る技法、ソ連とロシアに共通する民族問題」
「【佐藤優】ヨーロッパ宗教改革の本質、相手にわかるように説明するトレーニング、ロシア・エリートの欧米観」
「【佐藤優】なぜ神父は独身で牧師は結婚できるのか? 500周年の「革命」を知る ~マルティン・ルター『キリスト者の自由』~」
「【佐藤優】政界汚職を描いた古典 ~石川達三『金環蝕』~」
「【佐藤優】生きた経済の教科書、バチカンというインテリジェンス機関、正しかった「型」の教育」
「【佐藤優】誰かを袋だたきにしたい欲望、正統派の書評家・武田鉄矢、追い込まれつつある正社員」
「【佐藤優】発達障害とどう向き合うか、アドルノ哲学の知的刺激、インターネットと「情報犯罪」」
「【佐藤優】後醍醐天皇の力の源 「異形の輩」とは--日本の暗部を突く思考」
「【佐藤優】実用的な会話術、ユーラシア地域の通史、宇宙ロケットを生んだ珍妙な思想」
「【佐藤優】キブ・アンド・テイクが成功の秘訣、キリスト教文化圏の悪と悪魔、理系・文系の区別を捨てよ」
「【佐藤優】企業インテリジェンス小説 ~梶山季之『黒の試走車』~」
「【佐藤優】中東複合危機、金正恩の行動を読み解く鍵、「型破り」は「型」を踏まえて」
「【佐藤優】後世に名を残す村上春樹新作、気象災害対策の基本書、神学の処世術的応用」
「【佐藤優】地学の魅力、自分の頭で徹底的に考える、高等教育と短期の利潤追求」
「【佐藤優】日本人の特徴的な行動 ~日本礼賛ではない『ジャパン・アズ・ナンバーワン』~」
「【佐藤優】知を扱う基本的技法、ソ連人はあまり読まなかった『資本論』、自由に耐えるたくましさ」
「【佐藤優】後知恵上手が出世する? ~ビジネスに役立つ「哲学の巨人」読解法~」
「【佐藤優】トランプ政権の安保政策、「生きた言葉」という虚妄、キリスト教の開祖パウロ」
「【佐藤優】「暴君」のような上司のホンネとは? ~メロスのビジネス心理学~」
「【佐藤優】物まね芸人とスパイの共通点、新版太平記の完成、対戦型AIの原理」
「【佐藤優】トランプ側近が考える「恐怖のシナリオ」 ~日本も敵になる?~」
「【佐藤優】弱まる日本社会の知力、実践的ディベート術、受けるより与えるほうが幸い」
「【佐藤優】トランプの「会話力」を知る ~ワシントンポスト取材班『トランプ』~」
「【佐藤優】「不可能の可能性」に挑む、言語の果たす役割の大きさ、NYタイムズ紙コラムニストの人生論」
「【佐藤優】人生は実家の収入ですべて決まる? ~「下流」を脱する方法~」
「【佐藤優】ソ連崩壊後の労働者福祉軽視、現代も強い力を持つ観念論、孤独死予備軍と宗教」
「【佐藤優】米国のキリスト教的価値観、サイバー戦争論、日本会議」
「【佐藤優】『失敗の本質』/日本型組織の長所と短所」
「【佐藤優】世界を知る「最重要書物」 ~クラウゼヴィッツ『戦争論』~」
「【佐藤優】現代ロシアに関する教科書、ネコ問題はヒト問題、トランプ氏の顧問が見る中国」
「【佐藤優】日本には「物語の復権」が必要である ~反知性主義批判~」
「【佐藤優】サイコパス、新訳で甦る千年前の魂、長寿化に伴うライフスタイルの変化」
「【佐藤優】イラクの地政学、誠実なヒューマニスト、全ての人が受益者となる社会の構築」
「【佐藤優】外交に決定的に重要なタイミング、他人の気持ちになって考える力、科学と職人芸が融合した食品」
「【佐藤優】『ゼロからわかるキリスト教』の著者インタビュー ~「神」を論じる不可能に挑む~」
「【佐藤優】組織の非情さが骨身に沁みる ~新田次郎『八甲田山死の彷徨』~」
「【佐藤優】プーチン政権の本質、2017年の論点、ロシアと欧州」
「【佐藤優】国際人になるための教科書、ストレスが人間を強くする、日本に易姓革命はない」
「【佐藤優】ロシアでも愛された知識人の必読書 ~安部公房『砂の女』~」
「【佐藤優】トランプ当選予言の根拠、猫の絵本の哲学、人間関係で認知症を予防」
「【佐藤優】モンロー主義とトランプ次期大統領、官僚は二流の社会学者、プロのスパイの手口」
「【佐藤優】トランプを包括的に扱う好著、現代日本外交史、独自の民間外交」
「【佐藤優】デモや抗議活動のサブカルチャー化、グローバル化に対する反発を日露が共有、グローバル化に対する反発が国家機能を強化」
「【佐藤優】国際社会で日本が生き抜く条件、ルネサンスを準備したもの、理系情報の伝え方」
「【佐藤優】人生を豊かにする本、猫も人もカロリー過剰、度外れなロシア的天性」
「【佐藤優】テロリズム思想の変遷を学ぶ ~沢木耕太郎『テロルの決算』~」
「【佐藤優】住所格差と人生格差、人材育成で企業復活、教科書レベルの知識が必要」
「【佐藤優】数学嫌いのための数学入門、西欧的思考にわかりやすい浄土思想解釈、非共産主義的なロシア帝国」
「【佐藤優】ウラジオストク日本人居留民、辺野古移設反対を掲げる公明党沖縄県本部、偶然歴史に登場した労働力の商品化」
「【佐藤優】「21世紀の優生学」の危険、闇金ウシジマくんvs.ホリエモン、仔猫の救い方」
「【佐藤優】大学にも外務省にもいる「サンカク人間」 ~『文学部唯野教授』~」
「【佐藤優】訳・解説『貧乏物語 現代語訳』の目次」
「【佐藤優】「イスラム国」をつくった米大統領、強制収容所文学、「空気」による支配を脱構築」
「【佐藤優】トランプの対外観、米国のインターネット戦略、中国流の華夷秩序」
「【佐藤優】元モサド長官回想録、舌禍の原因、灘高生との対話」
「【佐藤優】孤立主義の米国外交、少子化対策における産まない自由、健康食品のウソ・ホント」
「【佐藤優】アフリカを収奪する中国、二種類の組織者、日本的ナルシシズムの成熟」
「【佐藤優】キリスト教徒として読む資本論 ~宇野弘蔵『経済原論』~」
「【佐藤優】未来の選択肢二つ、優れた文章作法の指南書、人間が変化させた生態系」
「【佐藤優】+宮家邦彦 世界史の大転換/常識が通じない時代の読み方」
「【佐藤優】人びとの認識を操作する法 ~ゴルバチョフに会いに行く~」
「【佐藤優】ハイブリッド外交官の仕事術、トランプ現象は大衆の反逆、戦争を選んだ日本人」
「【佐藤優】ペリー来航で草の根レベルの交流、沖縄差別の横行、美味なソースの秘密」
「【佐藤優】原油暴落の謎解き、沖縄を代表する詩人、安倍晋三のリアリズム」
「【佐藤優】18歳からの格差論、大川周明の洞察、米国の影響力低下」
「【佐藤優】天皇制を作った後醍醐、天皇制と無縁な沖縄 ~網野善彦『異形の王権』~」
「【佐藤優】新しい帝国主義時代、地図の「四色問題」、ベストセラー候補の研究書」
「【佐藤優】ねこはすごい、アゼルバイジャン、クンデラの官僚を描く小説」
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「【佐藤優】遅読家のための読書術、電気の構造、本屋大賞」
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「【佐藤優】夫婦の微妙な関係、安倍政権の内在的論理、警察捜査の正体」
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「【佐藤優】中曽根康弘、21世紀の資本主義分析、北樺太の石油開発」
「【佐藤優】日本人の思考の鋳型、死刑問題、キリスト教と政治」
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「【佐藤優】普天間基地移設問題の本質、外務省犯罪黒書、老後に快走!」
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(1)郡山史郎
<1935年生まれの郡山史郎氏は、一橋大学経済学部を卒業後、伊藤忠商事、ソニーなどに勤めた後、現在は自分で立ち上げた人材紹介会社CEAFOMの代表取締役社長をつとめる。本書を読むと、サラリーパーソンの定年後の生活が極めて厳しいことがわかる。>
(2)超エリートビジネスマンの定年後
<まず、郡山氏自身の体験についてこう記されている。
〈私は50歳でソニーの取締役に就任し、60歳で子会社の社長となった。その後に同社の会長、ソニーの顧問を経て、退職したのは役員定年の70歳。しかしソニーの常務取締役でなくなった60歳のときに、自分は再就職市場に売り出されたつもりでいた。実際は、65歳を過ぎた頃から就職活動をスタートした。
私は海外営業やマーケッティングの畑を歩んできたから、商品の売り込みは得意にしている。就職活動は自分という商品を売り込むのだから、セールスやマーケッティングに近い。50代の頃にはヘッドハンティングの誘いをたくさん受けたこともある。元ソニー取締役であり、子会社では社長、会長の経験もある。相当にバリューは高いと思っていた。
しかし以前から知っている人材紹介会社の社長に頼んでみると、60代半ばを過ぎたビジネスマンの求人はゼロ。しつこく足を運んだら、そのうち社長が居留守を使うようになった。このときはじめて自分の市場価値を思い知らされた。〉
客観的に見て、郡山氏は超エリートビジネスマンで、会社人生での勝ち組だ。それであっても、人材紹介会社の社長から居留守を使われるような状況になる。それだけ高齢者の再就職は難しいのだ。>
(3)新入社員と同じように働くのは難しい
<結局、郡山氏は人脈を駆使して再就職先を見つける。
〈2002年にようやく見つけた再就職先が、のちに一部上場企業となったクリーク・アンド・リバー社だった。当時はテレビ局などの映像産業に専門職を派遣する会社で、創業者の井川幸広氏とは以前からの知り合いだった。私はこのとき「給与も仕事内容も大学の新卒と同じ扱いにしてもらいたい」と自分から申し出て、67歳で4月の入社式(厳密にいうと入社式はおこなわれず、新入社員が全社員を前に決意表明をする集会だったが)にも参加した。
私が望んだ「定年後の再就職では新卒と同じ扱いになる」仕組みのことを、自分では「定年退職者新卒制度」と称していた。しかし結局は、新入社員のように働くことが難しく、子会社の経営や本社の監査役を任されるようになった。
そのように70歳近くになって再就職で苦労した経験が、自分で人材紹介会社を立ち上げる大きなきっかけになった〉>
(4)定年後の再就職は厳しい
<一般論として、定年後の人材にどの程度の市場価値があるのだろうか。郡山氏は厳しい現実を提示する。
〈試しに、ハローワークに集まっている求人から、高齢者も応募可能な「年齢不問」の求人をいくつかピックアップしてみよう。企業から示される月給を見れば、自分が望んでいる金額との差がわかるはずだ。
・調理業務 22万~32万
・清掃員 18万4,450~32万5,500円
・保守点検補助 18万~30万円
・介護スタッフ 18万5,000~20万5,000円
・一般事務 18万7,000~23万4,000円
どの仕事も月給はほぼ20万~30万円である。フルタイムの仕事だ。パートタイムだと勤務日数や時間により月収はもっと少なくなる〉
稀にはあるが、定年後に年収1,000万円以上の高収入の仕事に就ける人もいる。
〈ただし、そうした厚遇を得られるのは、切った張ったの修羅場を数多くくぐり抜けてきた企業再生のプロフェッショナルや、中国語が堪能で特殊な工場設備に通じている技術者など、ほかの人にはない傑出した能力を持つ人だけである。どんなに定年を迎えるまで精力的に働き、ほかの社員の2倍、3倍の成果を出していた人であっても、そのことは定年退職最後の就職活動ではほとんど評価してもらえない〉
定年後に前職と同等の収入を得られるという幻想は持たないほうがいい。>
(5)人に頼らずに自分でする習慣
<再就職を成功させる秘訣は、コミュニケーション能力にある。仕事でも家事でも、人に頼らずに、自分でする習慣がついている人が再就職先を見つけやすい。
そのときには、人材紹介会社から根掘り葉掘り、過剰な情報を得ようとする人はうまくいかないという。
〈定年後の再就職活動でも、自分で考えて自分で動く人はすぐに採用されやすい。人材紹介の際に「その会社はどんな会社ですか?」「経営状態はどうですか?」「配属先はどのような位置づけですか?」など、必要以上に情報を欲しがる候補者がいるが、そういう人はたいてい決まらない。
決まる人は、相手の会社名とポジションの情報だけ知って、あとはその会社の主力商品や組織、経営状態、そのポジションで求められる能力まで、自分で調べる。現代は会社の情報がインターネットなどでも公開されていて、調べやすい環境なのだから、必要な情報を自分で集めて、自分で決断するのもたやすいはずだ。
再就職市場では自分自身は商品の1つであり、相手の会社が顧客になる。商品管理と市場分析を自分1人でできる人は、自分という商品を確実に売ることができるのだ〉>
(6)自分が労働力という商品であることの冷静な認識
<マルクスは『資本論』で、資本主義の本質は、人間の労働力が商品となることであると喝破した。定年後の再就職においても、自己実現などという幻想を捨てて、自分の労働力としての商品価値が、市場でどのくらいであるかを冷静に認識した人でないと仕事を見つけるのは難しい。>
□佐藤優「資本主義の本質が現れる定年後の再就職市場 ~ビジネスパーソンの教養講座第93回~」(「週刊現代」2018年8月18・25日号)
【参考】
「【佐藤優】あのテロ事件の一級の史料」
「【佐藤優】幕末期思想家の影響力の源泉」
「【佐藤優】欧米列強 血みどろの20世紀」
「【佐藤優】「日中関係が好転」の理由」
「【佐藤優】「読書力」によって「知の天井」を形成せよ ~松岡正剛の千夜千冊~」
「【佐藤優】ポピュリズムに流されずに国会をウオッチする姿勢、「小さな政府」だった室町幕府、欧州諸国の外交における植民地支配の遺産」
「【佐藤優】内外政事情の全体像、読解術、精神科受診へのハードルを低くする努力」
「【佐藤優】理解し合えない家族という共同体の本質 ~細部の描写が秀逸~」
「【佐藤優】江戸時代の「鎖国」は反カトリシズムだった ~『「日本」論 --東西の“革命児”から考える』~」
「【佐藤優】「三回読み」という技法 ~『国語ゼミ AI時代を生き抜く集中講義』~」
「【佐藤優】外務省主流派による画策、バランスがとれた社会評論、社会変革に与える教育の重要性」
「【佐藤優】『日本を蝕む「極論」の正体』」
「【佐藤優】日本の政治エリートの本音、キリスト教の日本的変容、西部邁の思想書」
「【佐藤優】思考の「小島」を作る法、鬱病対策、自決・考」
「【佐藤優】哲学者でもある筒井康隆、福祉から排除された人が刑務所に、神学からの教育論」
「【佐藤優】「アイロニー」と「ユーモア」の弁証法的技法で「真の学知」を手に入れよ」
「【佐藤優】弱者の「疑似福祉施設」 ~『刑務所しか居場所がない人たち』~」
「【佐藤優】親の収入・学歴と、子どもの学力の関係 ~いま生きる「資本論」(1)~」
「【佐藤優】日本社会の矛盾が詰まった「団塊ジュニア」はこんな苦労を強いられている」
「【佐藤優】修験道の論理、教育改革、東京の問題を解決する商品」
「【佐藤優】「書く」鍛錬が現代社会で自由になるための方法 ~『小論文 書き方と考え方』~」
「【佐藤優】コラム傑作選、ロシアのことがよく分かる小説家、官僚の考現学」
「【佐藤優】『思考法 教養講座「歴史とは何か」』の「新書版まえがき」」
「【佐藤優】堕ちたエリート、小説という代理経験 ~『桜の森の満開の下』~」
「【佐藤優】うつ状態を克服する道、知識人の団結、医学部の現状」
「【佐藤優】正しいことをしていると思い込む者の暴力、組織が個人に責任をいかにかぶせるか、投獄経験を描いた自伝の傑作」
「【佐藤優】トランプvs.インテリジェンス・コミュニティー ~『炎と怒り』(その2)~ 」
「【佐藤優】日本はトランプ大統領に命運を託せるのか? ~マイケル・ウォルフ『炎と怒り』~ 」
「【佐藤優】収入格差と教育環境、女性の負担が却って増す懸念、生命医科学と倫理」
「【佐藤優】英EU離脱と北アイルランド、文科省が進める教育改革に対する批判的検討、イスラエル独自のミサイル防衛システム
」
「【佐藤優】職場ハラスメントを生む土壌、外務官僚の機密費疑惑、キリスト教の教義と思想の基本事項」
「【佐藤優】われわれの思考の鋳型、沖縄をめぐる知的に富む対談、高校で全科目を学ぶと社会に出てから役立つ」
「【佐藤優】文語訳聖書 ~キリスト教の魅力は死生観にある~」
「【佐藤優】北朝鮮がソウルと東京を攻撃したら、ウィスキーの美味しさの秘密、明治新政府の権力奪取法」
「【佐藤優】よりましなポピュリスト、「普通の人」が豹変するストーカー、規格外のトランプ米大統領」
「【佐藤優】人工知能は意味をまったく理解できない/数学者が説く「シンギュラリティ」の不可能」
「【佐藤優】トップリーダーの孤独、紛争地域や犯罪組織への武器拡散、精神科医と諜報工作員の共通点」
「【佐藤優】混乱する現代との類似性 ~『応仁の乱』~」
「【佐藤優】自死した保守派論客の思想の根源 ~『保守の真髄』~」
「【佐藤優】「当事者にとって」と「学理的反省者として」の二重の視座 ~『世界の共同主観的存在構造』~」
「【佐藤優】テロ対策に関する世界最高レベルの教科書、宇野弘蔵の経済学を取り入れたユニークな社会学演習書、シンギュラリティ神話の脱構築」
「【佐藤優】憲法改正は見せ球に終わるか」
「【佐藤優】日本と米国の社会病理」
「【佐藤優】消費者金融のインテリジェンス」
「【佐藤優】官僚を信用していない国民」
「【佐藤優】中国が台頭しつづけたら、仏教の末法思想と百王説、時計の歴史」
「【佐藤優】子どもや孫の世代への重荷」
「【佐藤優】日本のレアルポリティーク」
「【佐藤優】巨大さを追求する近代的思考」
「【佐藤優】アナキズムという思考実験」
「
「【佐藤優】伊藤博文の天皇観と合理主義、歴史の戦略的奇襲から得る教訓、「知の巨人」井筒俊彦」
「【佐藤優】教育費の財源問題で政局化か」
「【佐藤優】ホワイトカラーの労働者化」
「【佐藤優】指導者たちの内在的論理を知る」
「【佐藤優】世界規模のポストモダン現象」
「【佐藤優】宗教改革の物語 ~近代、民族、国家の起源~」
「【佐藤優】カネとの付き合い方の秘訣、野外で生きる雑種ネコの魅力、前科者に冷たい日本社会」
「【佐藤優】着目すべき北極海の重要性、日本の政治文化に構造的に組み込まれている「甘え」、文明論と地政学を踏まえた時局評論」
「【佐藤優】リーダーが知るべき文明観、資本主義後の社会構想、刑務所暮らし経験者の本音」
「【佐藤優】地図から浮かぶ歴史のリアル、平成不況は金融政策のミス、実証的データに基づく貧困対策」
「【佐藤優】ケータイによる日本語の乱れ、翻訳の技術、ロシア人の内在的論理 」
「【佐藤優】武蔵中高の教育、ルター宗教改革の根幹、獣医師にもっと競争原理を導入」
「【佐藤優】社会に活力をもたらす政策、具体的生活の上に立つ民族国家、開発至上主義が破壊する永久凍土の生態系」
「【佐藤優】日本のフリーメイソン陰謀論、ユニークな働き方改革、自衛隊元陸将によるリーダーシップ論」
「【佐藤優】ハプスブルク帝国史の「もし」、最新の進化論、神童の軌跡」
「【佐藤優】知識を本当に身に付けるには、テロ戦争におけるドローンの重要な役割、帰宅恐怖症」
「【佐藤優】北朝鮮との緊張の高まりに対して必要な姿勢、時間管理と量子力学、時間がかかるのは損」
「【佐藤優】川喜田二郎『発想法』 ~総合的思考と英国経験論哲学~」
「【佐藤優】日本の思想状況の貧しさ、頑丈にできている戦闘機、東方正教会に関する概説書」
「【佐藤優】資本主義の根底にある「勤勉さ」という美徳の淵源 ~『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』~」
「【佐藤優】手ごわいフェイクニュース、国を動かす政治エリートの意志、欧州内部における紛争」
「【佐藤優】×奥野長衛『JAに何ができるのか』」
「【佐藤優】『戦争論』をビジネスに活かす、現実社会の悪と闘う、ロシア人の意識と使命感」
「【佐藤優】面白い数学啓発書、日本人の思考の鋳型、攻める農業への転換」
「【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学(2) ~川喜田二郎『発想法』~」
「【佐藤優】総合的思考と英国経験論哲学 ~川喜田二郎『発想法』~」
「【佐藤優】保守論客が見た明治憲法、軍事産業にシフトしていく電機メーカー、安全と安心を強化する過程に入り込む犯罪者」
「【佐藤優】就活におけるネット社会の落とし穴、裁判官の資質、象徴天皇制と生前退位問題」
「【佐藤優】痛みを無視しない、前大戦で「前線」と「銃後」の区別がなくなった、情報を扱う仕事の最大の武器」
「【佐藤優】海上権力を維持するために必要な要素 ~イギリスの興亡の歴史を通して~」
「【佐藤優】女性の貧困を追跡したノンフィクション、師弟関係こそ教育の神髄、イランは国際基準から逸脱した国」
「【佐藤優】2000年の時を経て今なお変わらないインテリジェンスの「真髄」 ~孫子~」
「【佐藤優】財政から読みとく日本社会、ラジオの魅力、高校レベルの基礎の大切さ」
「【佐藤優】嫌韓本と一線を画す韓国ルポ、セカンドパートナーの実態、日本人の死生観」
「【佐藤優】人間にとって「影」とは何か ~シャミッソー『影をなくした男』~」
「【佐藤優】文部省の歴史と現状、経済実務家のロシア情勢分析、中国の対日観」
「【佐藤優】学習効果が上がる「入門書」、応用地政学で見る日本、権力による輿論のコントロールを脱構築」
「【佐藤優】大川周明『復興亜細亜の諸問題』 ~イスラーム世界のルール~」
「【佐藤優】女性と話すのが怖くなる本、ネット情報から真実をつかみ取る技法、ソ連とロシアに共通する民族問題」
「【佐藤優】ヨーロッパ宗教改革の本質、相手にわかるように説明するトレーニング、ロシア・エリートの欧米観」
「【佐藤優】なぜ神父は独身で牧師は結婚できるのか? 500周年の「革命」を知る ~マルティン・ルター『キリスト者の自由』~」
「【佐藤優】政界汚職を描いた古典 ~石川達三『金環蝕』~」
「【佐藤優】生きた経済の教科書、バチカンというインテリジェンス機関、正しかった「型」の教育」
「【佐藤優】誰かを袋だたきにしたい欲望、正統派の書評家・武田鉄矢、追い込まれつつある正社員」
「【佐藤優】発達障害とどう向き合うか、アドルノ哲学の知的刺激、インターネットと「情報犯罪」」
「【佐藤優】後醍醐天皇の力の源 「異形の輩」とは--日本の暗部を突く思考」
「【佐藤優】実用的な会話術、ユーラシア地域の通史、宇宙ロケットを生んだ珍妙な思想」
「【佐藤優】キブ・アンド・テイクが成功の秘訣、キリスト教文化圏の悪と悪魔、理系・文系の区別を捨てよ」
「【佐藤優】企業インテリジェンス小説 ~梶山季之『黒の試走車』~」
「【佐藤優】中東複合危機、金正恩の行動を読み解く鍵、「型破り」は「型」を踏まえて」
「【佐藤優】後世に名を残す村上春樹新作、気象災害対策の基本書、神学の処世術的応用」
「【佐藤優】地学の魅力、自分の頭で徹底的に考える、高等教育と短期の利潤追求」
「【佐藤優】日本人の特徴的な行動 ~日本礼賛ではない『ジャパン・アズ・ナンバーワン』~」
「【佐藤優】知を扱う基本的技法、ソ連人はあまり読まなかった『資本論』、自由に耐えるたくましさ」
「【佐藤優】後知恵上手が出世する? ~ビジネスに役立つ「哲学の巨人」読解法~」
「【佐藤優】トランプ政権の安保政策、「生きた言葉」という虚妄、キリスト教の開祖パウロ」
「【佐藤優】「暴君」のような上司のホンネとは? ~メロスのビジネス心理学~」
「【佐藤優】物まね芸人とスパイの共通点、新版太平記の完成、対戦型AIの原理」
「【佐藤優】トランプ側近が考える「恐怖のシナリオ」 ~日本も敵になる?~」
「【佐藤優】弱まる日本社会の知力、実践的ディベート術、受けるより与えるほうが幸い」
「【佐藤優】トランプの「会話力」を知る ~ワシントンポスト取材班『トランプ』~」
「【佐藤優】「不可能の可能性」に挑む、言語の果たす役割の大きさ、NYタイムズ紙コラムニストの人生論」
「【佐藤優】人生は実家の収入ですべて決まる? ~「下流」を脱する方法~」
「【佐藤優】ソ連崩壊後の労働者福祉軽視、現代も強い力を持つ観念論、孤独死予備軍と宗教」
「【佐藤優】米国のキリスト教的価値観、サイバー戦争論、日本会議」
「【佐藤優】『失敗の本質』/日本型組織の長所と短所」
「【佐藤優】世界を知る「最重要書物」 ~クラウゼヴィッツ『戦争論』~」
「【佐藤優】現代ロシアに関する教科書、ネコ問題はヒト問題、トランプ氏の顧問が見る中国」
「【佐藤優】日本には「物語の復権」が必要である ~反知性主義批判~」
「【佐藤優】サイコパス、新訳で甦る千年前の魂、長寿化に伴うライフスタイルの変化」
「【佐藤優】イラクの地政学、誠実なヒューマニスト、全ての人が受益者となる社会の構築」
「【佐藤優】外交に決定的に重要なタイミング、他人の気持ちになって考える力、科学と職人芸が融合した食品」
「【佐藤優】『ゼロからわかるキリスト教』の著者インタビュー ~「神」を論じる不可能に挑む~」
「【佐藤優】組織の非情さが骨身に沁みる ~新田次郎『八甲田山死の彷徨』~」
「【佐藤優】プーチン政権の本質、2017年の論点、ロシアと欧州」
「【佐藤優】国際人になるための教科書、ストレスが人間を強くする、日本に易姓革命はない」
「【佐藤優】ロシアでも愛された知識人の必読書 ~安部公房『砂の女』~」
「【佐藤優】トランプ当選予言の根拠、猫の絵本の哲学、人間関係で認知症を予防」
「【佐藤優】モンロー主義とトランプ次期大統領、官僚は二流の社会学者、プロのスパイの手口」
「【佐藤優】トランプを包括的に扱う好著、現代日本外交史、独自の民間外交」
「【佐藤優】デモや抗議活動のサブカルチャー化、グローバル化に対する反発を日露が共有、グローバル化に対する反発が国家機能を強化」
「【佐藤優】国際社会で日本が生き抜く条件、ルネサンスを準備したもの、理系情報の伝え方」
「【佐藤優】人生を豊かにする本、猫も人もカロリー過剰、度外れなロシア的天性」
「【佐藤優】テロリズム思想の変遷を学ぶ ~沢木耕太郎『テロルの決算』~」
「【佐藤優】住所格差と人生格差、人材育成で企業復活、教科書レベルの知識が必要」
「【佐藤優】数学嫌いのための数学入門、西欧的思考にわかりやすい浄土思想解釈、非共産主義的なロシア帝国」
「【佐藤優】ウラジオストク日本人居留民、辺野古移設反対を掲げる公明党沖縄県本部、偶然歴史に登場した労働力の商品化」
「【佐藤優】「21世紀の優生学」の危険、闇金ウシジマくんvs.ホリエモン、仔猫の救い方」
「【佐藤優】大学にも外務省にもいる「サンカク人間」 ~『文学部唯野教授』~」
「【佐藤優】訳・解説『貧乏物語 現代語訳』の目次」
「【佐藤優】「イスラム国」をつくった米大統領、強制収容所文学、「空気」による支配を脱構築」
「【佐藤優】トランプの対外観、米国のインターネット戦略、中国流の華夷秩序」
「【佐藤優】元モサド長官回想録、舌禍の原因、灘高生との対話」
「【佐藤優】孤立主義の米国外交、少子化対策における産まない自由、健康食品のウソ・ホント」
「【佐藤優】アフリカを収奪する中国、二種類の組織者、日本的ナルシシズムの成熟」
「【佐藤優】キリスト教徒として読む資本論 ~宇野弘蔵『経済原論』~」
「【佐藤優】未来の選択肢二つ、優れた文章作法の指南書、人間が変化させた生態系」
「【佐藤優】+宮家邦彦 世界史の大転換/常識が通じない時代の読み方」
「【佐藤優】人びとの認識を操作する法 ~ゴルバチョフに会いに行く~」
「【佐藤優】ハイブリッド外交官の仕事術、トランプ現象は大衆の反逆、戦争を選んだ日本人」
「【佐藤優】ペリー来航で草の根レベルの交流、沖縄差別の横行、美味なソースの秘密」
「【佐藤優】原油暴落の謎解き、沖縄を代表する詩人、安倍晋三のリアリズム」
「【佐藤優】18歳からの格差論、大川周明の洞察、米国の影響力低下」
「【佐藤優】天皇制を作った後醍醐、天皇制と無縁な沖縄 ~網野善彦『異形の王権』~」
「【佐藤優】新しい帝国主義時代、地図の「四色問題」、ベストセラー候補の研究書」
「【佐藤優】ねこはすごい、アゼルバイジャン、クンデラの官僚を描く小説」
「【佐藤優】外交官の論理力、安倍政権と共産党、研究不正が起きるシステム」
「【佐藤優】遅読家のための読書術、電気の構造、本屋大賞」
「【佐藤優】外山滋比古/思考の整理学」
「【佐藤優】何が個性で、何が障害か」
「【佐藤優】大宅壮一ノンフィクション賞選評 ~『原爆供養塔』ほか~」
「【佐藤優】英才教育という神話」
「【佐藤優】資本主義の内在的論理」
「【佐藤優】米国の戦略策定、『資本論』をめぐる知的格闘、格差・貧困問題の起源」
「【佐藤優】偉くない「私」が一番自由、備中高梁の新島襄、コーヒーの科学」
「【佐藤優】フードバンク活動、内外情勢分析、正真正銘の「地方創生」」
「佐藤優】日本の政治エリートと「天佑」、宇宙の生命体、10代が読むべき本」
「【佐藤優】組織成功の鍵となる人事、ユダヤ人の歴史、リーダーシップ論」
「【佐藤優】第三次世界大戦の可能性、現代東欧文学、世界連鎖暴落」
「【佐藤優】司馬遼太郎の語られざる本音、深層対話、米政府による暗殺」
「【佐藤優】著名神学者のもう一つの顔 ~パウル・ティリヒ~」
「【佐藤優】総理が靖国参拝する理由、NPO活動の哲学やノウハウ、テロ対策の必読書」
「【佐藤優】今後、起こりうる財政破綻 ~対応策を学ぶ~」
「【佐藤優】社会の価値観、退行する社会」
「【佐藤優】夫婦の微妙な関係、安倍政権の内在的論理、警察捜査の正体」
「【佐藤優】情緒ではなく合理と実証で ~社会の再構築~」
「【佐藤優】中曽根康弘、21世紀の資本主義分析、北樺太の石油開発」
「【佐藤優】日本人の思考の鋳型、死刑問題、キリスト教と政治」
「【佐藤優】中国株式市場の怪しさ、イノベーションの障害、ホラー映画の心理学」
「【佐藤優】普天間基地移設問題の本質、外務省犯罪黒書、老後に快走!」
「【佐藤優】シリア難民が日本へ ~ハナ・アーレント『全体主義の起源』~」