語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【佐藤優】求めれば与えられる

2018年08月14日 | ●佐藤優
 <求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜(さが)せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。 --「マタイによる福音書」7章7節

 キリスト教は不思議な宗教だ。その人間観は徹底した性悪説だ。なぜなら人間は一人の例外もなく原罪を負っている(もっともカトリック教会では聖母マリアだけが例外で、原罪を負っていない。それだから既にマリアは昇天し、天国にいる。これに対してプロテスタントは、マリアも他の人間と同じく原罪を負っており、最後の審判まで他の死者と同じように眠っていると考える)。原罪を負う人間の行動は、間違っている可能性が常にある。それにもかかわらず、キリスト教は楽観的人間観に立つ。
 なぜ、原罪を負った人間が楽観的になることができるのだろうか。それは、神の圧倒的な恩恵の力があるからだ。この場合、求めることも、門をたたくことも本質は同じである。人間が、何かを求めて必死になって神に祈れば、神はその望みを必ずかなえてくれるのである。ここで重要なのは、中途半端な事柄ではなく、本当に大切な事柄を命がけで求めることだ。そうすれば、必ずあなたが求めたとおりの結果になる。>

□佐藤優『人生の役に立つ聖書の名言』(講談社、2017)の「苦難に負けない言葉」の「求めれば与えられる」を引用

 【参考】
【佐藤優】明日を思い悩むな
【佐藤優】思い悩むな
【佐藤優】まえがき ~『人生の役に立つ聖書の名言』~



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