お茶が好きで野立てがあれば出掛け、気が向けば家でも立てて飲むのですが、何かの切っ掛け
がないと、なかなか庵(茶室)にまでは足を運ぶことはありません。
観光チラシを見ていて、急に思い立ち茶室「明々庵」に行って来ました。
ヘルン(小泉八雲)旧居前を、堀川遊覧船の行き交う内堀沿いに、塩見縄手のそば屋に立ち寄っ
て、池の鯉を眺めたりしながらそぞろ歩き、庵のある坂を上って行くと、なにしろ二十数年前に行
って以来ですので、随分きれいに整備されていて、記憶の中の庵とは少々違っておりました。
茶処松江に住みながら、名だたる茶室には、ほんの数回行ったことがあるだけで、まさに燈台下
暗しと云うことですネ。
茶人の松江藩7代当主・松平不昧(治郷)が、1779年に家老・有沢弌善のために彼の邸内に建
てた茶室を主とする古庵で、その後東京・松江と移築されて、1966年に松江城を望むこの城の
北の高台・赤山に移されたということです。
確かに南面の城見台からは、正面に城の森とその頂に松江城天守が望め、これは素晴らしい眺
望でした。
運良く?茶会か何かの帰りと思われる和服の女性一行と出会い、絵的には大変ラッキーでした。
たまにはこうして、時間がゆっくりと流れる静な空間に身を置き、ほろ苦い抹茶でもすすりながら
、ひと時を過ごすのもいいものです。
~今日も良い一日を~