とだ*やすこの「いまここ@島本」

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大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

パブコメで脱原発!の思いを伝える

2014年08月10日 | 防災・減災=災害に強いまちづくり
台風11号による大雨が続いています。今日は自宅待機です。既にお知らせしていますが、鹿児島県・薩摩川内市の川内(せんだい)原発(九州電力)の再稼働実現をめざして、新規制基準適合性審査合格を前提とする審査書案が提示され、現在、国民の意見募集が行われています。

この意見募集制度(パブリックコメント)を活用して、わたしは脱原発への思いを寄せました。インターネットの誕生は、市民が欲しい情報を簡単に収集し、調べ、考え、悩みながら行動し、政治に係ることを可能にしています。

デモだけじゃない!さまざまな権利をわたしたちは手にしています。「九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について」、次のような意見を提出しましたので、ここに記します。

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川内原子力発電所の適合性審査書案の内容に火山学の専門家から疑問の声が上がっているというが、そもそも、この審査を実施した原子力規制委員会の委員ならびに原子力規制庁職員のなかに、火山に対する専門知識をもった人が含まれていないことに疑義がある。よって、まず審査姿勢に問題があると考える。

そして第一に、起こり得る破局的、巨大噴火への懸念がある。専門家の指摘によると、川内原子力発電所の周辺にはカルデラを形成する巨大火山が林立している。たとえば薩摩半島から約50km南大隅海峡に位置する鬼界カルデラの北部にある薩摩硫黄島は、ランクAの活火山に指定されているという。

約7300年前の鬼界カルデラの噴火では、大隅半島や薩摩半島にまで火砕流が押し寄せ、住んでいた縄文人が死滅しているとのこと。そのようなことになれば、廃炉処理を行う人がないまま、放射性物質を拡散し続ける原子力発電所だけが放置される。地球的危機を生んでしまうことになる。

次に、基本的に噴火の有無や規模は予知できないという問題がある。「阿蘇カルデラ、鹿児島地溝のカルデラ及び鬼界における運用期間中のVEI7 以上の噴火の活動可能性は十分に小さい」「設計対応不可能な火山事象(火砕物密度流、溶岩流、岩屑なだれ、地滑り及び斜面崩壊、新しい火口の開口、地殻変動)は敷地への影響はない」とする考え方には納得できない。

数十年に及ぶ原発の「運用期間」(注:運転期間+廃炉処理期間)において、大規模噴火が起こらないという見解は憶測以外のなにものでもない。噴火の間隔はまちまちであり、周期性があるとも言いがたい。前兆がないままに噴火と同時に火砕流が発生することもある。

すべてのカルデラ火山には個々の個性があり、研究成果で得た法則が火山全般にあてはまるとするのは間違いであろう。たとえ予知できたとしても、今ある技術で噴火を予知できるのは数時間から数日。「運用期間」中の噴火の可能性を「なし」あるいは「少ない」と判断することなど不可能であり、科学的根拠を欠いている。

さらに、小規模噴火においても火山灰の問題がある。たとえば桜島が噴火すると、鹿児島市内からの交通網は寸断されるだろう。原発の敷地内に大量の火山灰が積もった場合、建屋がその重みに耐えられるのかも疑問である。

火山灰が付着して送電線が切断されれば、外部電源の喪失が起こりうる。火山灰が海岸線を覆うことで、原子炉冷却に必要な海水の取水が不可能になることもあるだろう。そうした非常事態のなか、原発が安全を保ち続けられる保証などない、と私は思う。

そして最後に、今求められるのは「政治的英断」である。科学的に安全、だから動かすという説明は新たな安全神話を生むこととなり、危険である。合理性のない、つくられた安全神話はもういらない。地球の営みの前で人類はあまりに無力である。

福島原子力発電所を襲った東日本大地震とそれによる津波の「想定外」といわれた規模は、世界の人びとの記憶に新しい。わたしたちは、人智の想像を超える自然の営みに対する畏怖を忘れてはならない。

地震、津波、とりわけ火山噴火の影響を考えれば、川内原発が立地に相応しくないのは明らかであり、伏して立地不適との判断を求めるものである。

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デモだけでは伝えられないこと!
市民が手間を厭わず意見を寄せることが今、とても大事!

■原子力規制委員会 原子力規制庁 原子力規制部
九州電力株式会社川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集7月17日~8月15日


画像
8月9日夕刻の水無瀬川の様子
水位がかなり上昇していますが
まだ若干の余裕があることを確認

コメント
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