とだ*やすこの「いまここ@島本」

暮らしの豊かさ最優先!
ひとが主役のまちづくり!

大阪府島本町議会議員
とだ*やすこの活動報告

一般質問、ひとりでもできる議会改革(2)

2017年04月12日 | とだ*やすこの町政報告
JR島本駅西地区の土地区画整理事業 ~徹底した住民利益の追求を~ (つづき)


戸田  事業内容についての議論が避けられない課題となりつつある今、選定された事業者が提案する事業内容を、いつ、どのように、議会に、住民に公表されますか。12月一般質問でも申し上げたように、意思決定のプロセスの透明性、住民意思の反映が重要です。ご答弁、お願いします。

都市創造部長 3)点目の「事業提案の公表」にかかるご質問でございます。業務代行予定者に選定された事業者の提案書の取り扱いにつきましては「準備組合は、業務代行予定者に選定された者の提出した事業提案書を、応募者の了承を得て無償にて公表・展示することができるものとする。」と規定されております。

この規定に基づき、公表・展示の可否について株式会社フジタ・阪急不動産株式会社の共同企業体に確認されたところ、事業提案書は確定されたものではなく、今後、地権者の皆さんのご意向や、大阪府や島本町との協議等を経て変更がなされる可能性が高く、未成熟な情報が伝わりかねない」との見解から、現時点において本共同企業体は承諾をされておりません。

しかしながら、本町といたしましても、事業内容を踏まえた都市計画をはじめとするまちづくりの検討が必要となってくることから、今後は準備組合及び本町といたしましても、どの段階で公表が可能であるか、業務代行予定者と協議を重ねてまいりたいと考えております。以上でございます。 

戸田  今のご答弁は「未成熟な情報で地権者に判断を迫られた」と言っておられるのに等しいと思います。
  
「京阪神で唯一残っている、駅に隣接して農地があり、後ろに山がある。島本駅から見る風景は大阪の宝だ、橋下知事に補助金をもらって保存して欲しい」、これは2009年6月、駅西市街化調整区域内の農地所有者を対象にしたアンケートの自由意見に書かれていた地権者の声です。

去年、平野議員と大阪府環境・農林水産部農政室推進課を訪ねた折り(中田みどりさんも一緒でした)、担当職員の方は、「島本町に農地・農空間を保全するという意思がおありならば対策はある、協力を惜しまない。そもそも乱開発を恐れて優良な農地を全面的に開発してしまうなど」との見解を示されました。

もちろん、同自由意見には、当然、駅前開発促進を望む声もあります。対象地区農地で「将来も農業を続けようと思うか」の問いに、「はい」と答えた人17人、47.2%。「いいえ」が16人、44%と拮抗していたように、自由意見も拮抗していた。

「自ら求めたことはないJR新駅、便利になったことは事実だが、今まで不自由だと感じたことはなかった。新駅開業のあおりで慣れ親しんだ楠公さんの大木が何本も切り倒された。人の往来が増え、タバコの吸い殻やゴミが道ばたに増えた。

今度は駅西側の開発準備だろうか。アンケートが送られてきた。わずか10行足らずの協力要請だが、我が人生設計の変更が要るのだろうか。生まれ育ち、60有余年住み慣れた桜井の町、激変が予想される駅西側をそのままにして欲しいと願うのは少数意見だろうか。

アンケートの中にある昨今の社会経済情勢や行政需要に対応とは、まちづくりとどう関係があるのか。また、誰のためなのか。私は思う。マンションやコンビニが建ち並ぶどこにでもある駅前よりも、今の自然豊かな景観を守ることが、胸を張って子どもや孫達に残せる町ではないでしょうか。」

寄せられた地権者のこの思いは、本質的には今も変わらないと私は思います。しかし、8年近くの歳月を経て、地権者はさらに高齢化。相続という切実な課題もあります。自分が反対すれば土地区画整理事業が前に進まないという思いもあって、土地所有者の意識は当初のアンケート結果とは変化しています。

この間、都市農業に対する住民の評価は高まり、とりわけ東日本大震災を契機に、防災の観点から都市農地を保全すべきとの声が拡がり、「都市農業振興基本法」も制定され、後継者がいなくても農地を農地として保全することが可能になっています。

本事業は組合施行の土地区画整理事業であるとして、庁舎や教育施設など公共施設が抱える深刻な課題と切り離して考え、町は事務局としての立場を貫いておられます。第三者を装っておられます。

しかし、課長レベルの当該地区まちづくり推進会議における所管事務事業検討調査結果の一覧にもあるように、予算措置も含めて、極めて全庁的な課題ではありませんか。

都市創造部長 種々、ご意見等も含めてご紹介いただいたところではございますが、当該地区については、地権者がおられる中での準備組合による施工を進めておられるのとあわせまして、当然、私ども所管しておりますまちづくり、しかも全庁的に種々影響のあるまちづくりの事業であるというふうに認識いたしております。(つづく)


画像
脈々と樹々の営み
若い頃は深緑が好きだったけれど
大人になってからは枝の姿に惹かれる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする