趣味で蒐集した「きっぷ」を見て考えたこと、とか…
JR直営の印刷場名は国鉄時代の印刷場名を使用します。
古紙蒐集雑記帖
西武鉄道 練馬駅発行 普通入場券
1990(平成2)年10月に西武鉄道池袋線の練馬駅で発行された普通入場券です。
黄色せいぶてつどう自社地紋のA型券売機券で、サーマル印字のタイプの券になります。
様式としては現行券とは券紙の地紋や発売日付の西暦表記、券番横に発売時刻の印字などの変更はありますが、様式としては変更はありません。
再掲いたしますが、前回エントリーで御紹介いたしました同社の特急券も同様で、かつての同社の乗車券券紙は自社地紋のものが使用されておりましたが、平成17年頃から桃色のPJRてつどう地紋の汎用用紙に変更され、現在では特別補充券などの特殊な券以外で見ることはできなくなっています。
同様のことは東武鉄道でも行われており、これは自社地紋券紙を印刷するコストの削減によるものと思われます。
西武鉄道 西武秩父駅発行 ちちぶ8号特急券
1998(平成10)年11月に西武鉄道秩父線の西武秩父駅で発行された、ちちぶ8号の西武秩父から所沢までの特急券です。
若草色せいぶてつどう自社地紋の85㎜端末券になります。
現在発行されております同社の特急券とは基本的な部分は同じですが、数度のシステム改修により、フォントの大きさなどが変わっています。現行券と一番違うところは券紙の色と地紋で、現行券は桃色PJRてつどう地紋の券紙になっています。
JR東日本 替佐駅発行 長野から大宮まで の新幹線自由席特急券
2006(平成18)年7月に飯山線替佐駅で発行された、長野駅から大宮駅までの新幹線自由席特急券です。
桃色JRE地紋のA型大人・小児用千切り軟券になっています。
同駅には飯山駅管理の簡易委託駅で地元自治体が受託した乗車券発売所があり、現在ではPOS端末による端末券を発売していますが、当時は御紹介のような常備式軟券で発売されていました。
この券は実際に管理人が長野からの新幹線に乗車するために購入したもので、長野駅で新幹線のホームに入場する際に改札スタンプが捺印されています。
裏面です。裏面には券番が印刷されています。右下の印は大宮駅で新幹線改札口を出場する際、記念に持ち帰りたい旨を申告いたしましたところ捺印された、乗車記念用の使用済み印です。
神岡鉄道 神岡鉱山前から飛騨神岡ゆき 片道乗車券
2001(平成13)年12月に神岡鉄道神岡鉱山前駅で発行された、飛騨神岡駅ゆきの片道乗車券です。
橙色神岡鉄道自社地紋の補充片道乗車券で発行されています。
裏面です。
同社はJRとの普通旅客の連絡運輸は行われていなかったと記憶しておりますが、業績が悪化してからと思われますが、補充券が設備されています。
同社では運賃収受は列車の運賃箱でおこなわれており、主要駅では乗車券が発売されているものの、その必要性はかなり低く、補充乗車券はおそらく増収策用として作成されたものと思われ、実際に使用することはできますが、実使用されることは殆どなかったと思われます。
神岡鉄道 硬券乗車券2種
神岡鉄道は神岡鉱山から産出される硫酸の安定輸送のために第三セクター鉄道路線として存続され、貨物列車の合間に旅客列車が運転されるようなダイヤ体系になっていました。
しかし、2004(平成16)年10月に屋台骨であった硫酸輸送がトラック輸送に切り替えられて終了し、収入源の7割以上を失ってしまうことになります。
これは突発的であったのか、それとも段階的であったのかは不明ですが、この2年前には神岡鉱山前駅の改装や奥飛騨温泉口駅の改築、本社の移転など、将来を見据えた投資が行われており、傍目から見ても不可解な経営判断が行われていました。
しかしながら、収入の7割に当たる貨物収入が無くなった以降は経営は厳しいものとなり、2006(平成18)年12月に神岡線は廃止され、翌2007(平成19)年には会社そのものが解散しています。
そのような状況のなか、同社では増収を見込んだのでしょうか、神岡鉱山前駅で硬券乗車券の発売を開始しています。
神岡鉱山前から奥飛騨温泉口ゆき
猪谷駅から神岡鉱山前ゆき
発売された硬券な上記の2種類で、発売開始がいつからであったのかは失念しましたが、2001(平成13)年12月に購入したと記憶しています。双方とも駅構内にある本社で発売されておりました。
神岡鉄道自社地紋のA型矢印式大人・小児用券で、開業5周年のときの硬券は日本交通印刷のものでしたが、この時は関東交通印刷で調製されたものと思われます。
図示致しませんが、裏面は券番のみで、料金機対応の記載等はありません。
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