禾カの下に子がついたのが季キ、木の下に子がついたのが李リ、どんな違いがあるのか?
季キ <穂に子(たね)ができる>
季 キ 子部
解字 「禾(穀物のたれた穂)+子(こども・タネ)」の会意。イネ科の植物の穂に子(タネ)ができて穀物が実った形。甲骨文字では穀物に関する神の意で祭祀対象になっているが、詳細は不明という[甲骨文字字典]。のち、実った穀物を収穫する時期や、実るまでの期間を表す。また、収穫するのは一番最後なので終わりの意もある。また、終りから兄弟の末っ子の意味にもなる。
意味 (1)とき。期間。ある一定の期間。「季節キセツ」(そのおりおり。時節)「乾季カンキ」(一年で雨の少ない季節。⇔雨季ウキ)(2)三カ月の間。「四季シキ」「春季シュンキ」「冬季トウキ」 (3)春夏秋冬の終わりの月。また、時代の終わり。「季春キシュン」(春の末。陰暦3月)「季世キセイ」(世の末)(4)兄弟の末っ子。「季子キシ」(末っ子)
イメージ
「実った穀物」(季)
季の意味(4)の「末っ子」(悸)
音の変化 キ:季・悸
末っ子
悸 キ・おそれる 忄部
解字 「忄(こころ)+季(末っ子)」の会意形声。兄弟の末っ子は幼く、初めての所に行くと心がどきどきすること。転じて、おそれる・むなさわぎする意となる。幼児にかかわらず、おそれる意でもちいる。
意味 (1)おそれる(悸れる)。おそれや驚きで胸がどきどきする。「悸悸キキ」(おそれ驚き胸騒ぎがするさま)(2)心臓の鼓動が速い。「動悸ドウキ」(心臓の鼓動が普通より激しいこと=心悸シンキ)
李 リ <木になった実)
李 リ・すもも 木部
解字 「木(き)+子(こども⇒実)」の会意。リという名の木の果実。すももを言う。
意味 (1)すもも(李)。バラ科の落葉小高木。春、白い花が咲く。桃より小さく酸っぱい果実をつけるので「すもも」とよばれる。「李下リカ」(すももの木の下)「李下に冠(かんむり)を正(ただ)さず」(スモモの木の下で冠をかぶりなおそうとして手を上げると、実を盗むのかと疑われるから、そこで直すべきではない)(2)「行李コウリ」に使われる字。行李とは、古代中国で同音の行理と書かれ、外国へ行って自国の事を管理する外交官の意。外交官はよく旅行し荷物を運ぶので、旅行の荷物、また荷物入れの意となった。「柳行李やなぎごうり」(コリヤナギの枝で編んだ荷物入れ)(3)姓。「李白リハク」(中国・唐代の詩人)「李斯リシ」(秦の宰相。始皇帝に仕えた。)「李朝リチョウ」(朝鮮の王朝の名。李成桂が立てた。1392~1910年)
<紫色は常用漢字>
季キ <穂に子(たね)ができる>
季 キ 子部
解字 「禾(穀物のたれた穂)+子(こども・タネ)」の会意。イネ科の植物の穂に子(タネ)ができて穀物が実った形。甲骨文字では穀物に関する神の意で祭祀対象になっているが、詳細は不明という[甲骨文字字典]。のち、実った穀物を収穫する時期や、実るまでの期間を表す。また、収穫するのは一番最後なので終わりの意もある。また、終りから兄弟の末っ子の意味にもなる。
意味 (1)とき。期間。ある一定の期間。「季節キセツ」(そのおりおり。時節)「乾季カンキ」(一年で雨の少ない季節。⇔雨季ウキ)(2)三カ月の間。「四季シキ」「春季シュンキ」「冬季トウキ」 (3)春夏秋冬の終わりの月。また、時代の終わり。「季春キシュン」(春の末。陰暦3月)「季世キセイ」(世の末)(4)兄弟の末っ子。「季子キシ」(末っ子)
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「実った穀物」(季)
季の意味(4)の「末っ子」(悸)
音の変化 キ:季・悸
末っ子
悸 キ・おそれる 忄部
解字 「忄(こころ)+季(末っ子)」の会意形声。兄弟の末っ子は幼く、初めての所に行くと心がどきどきすること。転じて、おそれる・むなさわぎする意となる。幼児にかかわらず、おそれる意でもちいる。
意味 (1)おそれる(悸れる)。おそれや驚きで胸がどきどきする。「悸悸キキ」(おそれ驚き胸騒ぎがするさま)(2)心臓の鼓動が速い。「動悸ドウキ」(心臓の鼓動が普通より激しいこと=心悸シンキ)
李 リ <木になった実)
李 リ・すもも 木部
解字 「木(き)+子(こども⇒実)」の会意。リという名の木の果実。すももを言う。
意味 (1)すもも(李)。バラ科の落葉小高木。春、白い花が咲く。桃より小さく酸っぱい果実をつけるので「すもも」とよばれる。「李下リカ」(すももの木の下)「李下に冠(かんむり)を正(ただ)さず」(スモモの木の下で冠をかぶりなおそうとして手を上げると、実を盗むのかと疑われるから、そこで直すべきではない)(2)「行李コウリ」に使われる字。行李とは、古代中国で同音の行理と書かれ、外国へ行って自国の事を管理する外交官の意。外交官はよく旅行し荷物を運ぶので、旅行の荷物、また荷物入れの意となった。「柳行李やなぎごうり」(コリヤナギの枝で編んだ荷物入れ)(3)姓。「李白リハク」(中国・唐代の詩人)「李斯リシ」(秦の宰相。始皇帝に仕えた。)「李朝リチョウ」(朝鮮の王朝の名。李成桂が立てた。1392~1910年)
<紫色は常用漢字>
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