三津嚴島神社ブログ

愛媛県松山市神田町に鎮座する嚴島神社の神主の記録

6月1日の言葉「みがかずば 玉の光はいでざらむ 人のこころも かくこそあるらし」

2021年06月01日 | 今月の言葉

毎月1日と15日に今月の言葉をアップしています。

今月朔日(ついたち)の言葉は昭憲(しょうけん)皇太后(こうたいごう)(明治天皇の皇后)の御歌(みうた)です。
天皇陛下の和歌を御製(ぎょせい)皇后陛下の和歌を御歌(みうた)と申します。
明治天皇も昭憲皇太后も明治神宮にお祀りされています。

「みがかずば 玉(たま)の光(ひかり)は いでざらむ 人のこころも かくこそあるらし」

意味 どんな立派な宝石でも磨かずに生地(きじ)のままではあの美しい光はでてこないでしょう。
   人の心もそれと同じで、修練(しゅうれん)錬磨(れんま)を怠ってはなりません

当社では毎年6月30日に半年間の罪穢(つみけがれ)を祓い清めて、
本来の清らかな姿に立ち返るために夏越祭(なごしさい)を執り行っております。

私たちは本来神様から賜(たまわ)った清浄な心身を持っておりますが、ややもすると人をうらやんだり、よこしまな心を起こしたりします。
また、知らないうちに相手を傷つけたり、人に迷惑をかけることもあります。

このような蓄積が罪穢(つみけがれ)となって、社会生活を乱すもととなるのです。
そこで、この罪穢を祓い清めるために、古くから半年に一度、大祓(おおはらへ)の行事を執り行い、
これまでの生活を振り返りながら、心身を祓い清めて、明日からの生活を高めて参りました。

これが大祓(おおはらへ)であり、6月の大祓を特に夏越大祓(なごしのおおはらへ)と申します。

この大祓も一年の半分という節目の時に改めて自分自身を振り返り、また新たな気持ちで残り半年を過ごすという、
昔ながらの日本人の生活の知恵とも言えるでしょう。

今年の夏越祭も「新型コロナウイルス」の感染拡大予防と三密(密集、密接、密閉)を避けるため
6月26日~30日の日中、
9時~16時半までの間に
行う事と致
しました。
(今年も夜店はありません)

「ひな形」や「車の形代」ご希望の方は授与所にて頒布致しております。

今月の御朱印は夏越祭の悪病退散にちなんで「アマビエ」を復活させました。
ワクチン接種も始まり、もう少しの辛抱です。一日も早いコロナ退散を願って御朱印をお受け下さい。

冒頭の御歌(みうた)は、私たちは常に自己反省をしながら清らかな心で、自己を磨きあげることの大切さを説いています。

俗に 性格は顔に出る  生活は体型に出る  本音はしぐさに出る 

感情は声に出る  センスは服装に出る 美意識は爪に出る

清潔感は髪に出る  落ち着きのなさは足に出る 

と言われます。心の中は無意識のうちに表情や外見に現われます。

半年の節目に今一度自分自身を振り返りながら、内面を磨くためにお互いに精進して参りましょう。

「美しい瞳であるためには、他人の良いところを探しましょう。」

「美しい唇であるためには、美しい言葉を使いましょう。」

             オードリーヘップバーン(ハリウッドの名女優)

 

 

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