(北海道新聞 08/01 08:01、08/02 09:28 更新)
「和人」がアイヌ民族から聞き取ったアイヌ語集としては、採録年が確認できる最古の記録とみられる古文書が、福井市の普門寺で見つかった。江戸中期の1704年(宝永元年)に北海道を歩いた禅僧空念(くうねん)が、郷里で興した同寺に残していた。約460語句にのぼるアイヌ語と日本語の対訳を示しており、専門家は「アイヌ語の時代的変化を知る一級史料」と話している。
和人が採録したアイヌ語集で現在最も古いとされるのは、岡山県の松平家が所蔵していた「松前ノ言」だが、編まれた時期は室町末期から江戸初期と推定できる以上のことは分かっていない。一方、著された年が明確な史料では、1710年に兵学研究者の松宮観山が採録した「蝦夷(えぞ)談筆記」がこれまで最古のまとまった記録とみられてきた。
今回の史料は「蝦夷談筆記」を6年さかのぼり、「松前ノ言」の時代以降の100年余りの空白期間をさらに縮める発見だ。<北海道新聞8月1日朝刊掲載>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/culture/244170.html
「和人」がアイヌ民族から聞き取ったアイヌ語集としては、採録年が確認できる最古の記録とみられる古文書が、福井市の普門寺で見つかった。江戸中期の1704年(宝永元年)に北海道を歩いた禅僧空念(くうねん)が、郷里で興した同寺に残していた。約460語句にのぼるアイヌ語と日本語の対訳を示しており、専門家は「アイヌ語の時代的変化を知る一級史料」と話している。
和人が採録したアイヌ語集で現在最も古いとされるのは、岡山県の松平家が所蔵していた「松前ノ言」だが、編まれた時期は室町末期から江戸初期と推定できる以上のことは分かっていない。一方、著された年が明確な史料では、1710年に兵学研究者の松宮観山が採録した「蝦夷(えぞ)談筆記」がこれまで最古のまとまった記録とみられてきた。
今回の史料は「蝦夷談筆記」を6年さかのぼり、「松前ノ言」の時代以降の100年余りの空白期間をさらに縮める発見だ。<北海道新聞8月1日朝刊掲載>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/culture/244170.html