毎日新聞 2014年05月20日 20時26分
北海道は昨年行った北海道アイヌ生活実態調査の結果を発表した。生活保護を受けている人の割合、生活保護率は居住する市町村の平均の1.3倍となった一方、大学進学率は平均を17ポイント下回るなど、生活格差の解消に向けた課題が浮き彫りになった。
道は7年に1回、この調査を行っている。今回は道内66市町村の6880世帯1万6786人を対象に2013年10月に実施した。
生活保護率は前回06年比0.6ポイント増の4.4%で、居住する66市町村の平均の1.3倍となった。高校進学率は前回比0.9ポイント減の92.6%で平均(98.6%)より6ポイント低かった。大学進学率は25.8%で前回比8.4ポイント増となったものの、平均(43・0%)を17.2ポイント下回った。
また、「世帯の年間所得が200万円未満」「生活がとても苦しい」と答えた人の割合がともに全体の約3割を占めた。
今回の調査対象は1万6786人で、前回より6996人減った。激減した理由について、道は、対象者が高齢で亡くなった▽都市部への転出で連絡先が不明となった▽個人情報保護の意識の高まりで協力してもらえなくなった▽地域のアイヌ協会の会員数が減った−−などの理由を挙げている。
対象は、地域社会でアイヌの血を受け継いでいると思われる人や、婚姻・養子縁組などでそれらの人と同一の生計を営む人のうち、過去に就学資金や住宅資金の助成制度を利用したり、地域のアイヌ協会に会員登録したりした履歴があるなど、市町村が把握できた人たち。
道環境生活部の川城邦彦部長は「今回の調査結果を踏まえ、アイヌの生活向上のために、生活の安定や教育の充実、地域の産業振興などを推進していきたい」と話している。【袴田貴行】
http://mainichi.jp/select/news/20140521k0000m040058000c.html
北海道は昨年行った北海道アイヌ生活実態調査の結果を発表した。生活保護を受けている人の割合、生活保護率は居住する市町村の平均の1.3倍となった一方、大学進学率は平均を17ポイント下回るなど、生活格差の解消に向けた課題が浮き彫りになった。
道は7年に1回、この調査を行っている。今回は道内66市町村の6880世帯1万6786人を対象に2013年10月に実施した。
生活保護率は前回06年比0.6ポイント増の4.4%で、居住する66市町村の平均の1.3倍となった。高校進学率は前回比0.9ポイント減の92.6%で平均(98.6%)より6ポイント低かった。大学進学率は25.8%で前回比8.4ポイント増となったものの、平均(43・0%)を17.2ポイント下回った。
また、「世帯の年間所得が200万円未満」「生活がとても苦しい」と答えた人の割合がともに全体の約3割を占めた。
今回の調査対象は1万6786人で、前回より6996人減った。激減した理由について、道は、対象者が高齢で亡くなった▽都市部への転出で連絡先が不明となった▽個人情報保護の意識の高まりで協力してもらえなくなった▽地域のアイヌ協会の会員数が減った−−などの理由を挙げている。
対象は、地域社会でアイヌの血を受け継いでいると思われる人や、婚姻・養子縁組などでそれらの人と同一の生計を営む人のうち、過去に就学資金や住宅資金の助成制度を利用したり、地域のアイヌ協会に会員登録したりした履歴があるなど、市町村が把握できた人たち。
道環境生活部の川城邦彦部長は「今回の調査結果を踏まえ、アイヌの生活向上のために、生活の安定や教育の充実、地域の産業振興などを推進していきたい」と話している。【袴田貴行】
http://mainichi.jp/select/news/20140521k0000m040058000c.html