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社説[アイヌ新法成立]民族復権につなげたい

2019-04-25 | アイヌ民族関連
沖縄タイムス2019年4月24日 08:06
 アイヌ民族を初めて「先住民族」と明記した新法「アイヌ民族支援法」が国会で成立した。北海道旧土人保護法が廃止され、アイヌ文化振興法ができたが、新法は振興法に代わるものである。
 新法は「アイヌの人々が民族としての誇りを持って生活することができ、その誇りが尊重される社会の実現を図る」ことをうたっている。
 アイヌであることを理由に差別や権利侵害をしてはならないことを明記し、アイヌ政策を国や自治体の責務と定めている。市町村が産業、観光などアイヌ文化を生かした地域振興策を作ると、国が交付金を支出するのが柱だ。
 1899年に制定され1997年まで続いた「北海道旧土人保護法」による同化政策で、アイヌ民族は土地を奪われ、狩猟や漁業が制限された。日本語を強制され、独自文化も衰退した。言葉が奪われる政策は沖縄を想起させる。
 新法は先住民族への配慮を求める国際的な要請の高まりに応えたものである。2007年に国連で「先住民族の権利宣言」が採択され、08年には衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択された。
 新法には国連宣言で民族の権利とされた自決権や教育権などが盛り込まれず、付帯決議で国連宣言を尊重するよう政府に求めるにとどまった。
 民族儀式に使う林産物の国有林での採取や河川での伝統的なサケ漁の許可を簡素化するが、本来はアイヌ民族が奪われた土地や資源である。新法には先住民族の権利は明記されておらず、国際水準からは程遠い。
    ■    ■
 アイヌ民族に対するいわれのない差別や生活・教育格差は依然、存在する。新法に生活・教育支援は盛り込まれておらず、充実を求めたい。
 アイヌ民族が居住する道内63市町村を対象にした「アイヌ生活実態調査」(17年)によると、アイヌの人たちの生活保護率は居住市町村の平均を超えており、大学進学率は12・5ポイント低い。
 「差別を受けたことがある」「他人が受けたのを知っている」を合わせると、36・3%に上る。一方、内閣府が昨年8月に発表した「アイヌ政策に関する世論調査」によると、明治以降、アイヌの人たちが非常に貧しく、独自の文化を制限された生活を余儀なくされたことを知っている人は4割にすぎない。
 差別解消やアイヌ民族の苦難の歴史を国民に知らせるのは政府の責任においてなされなければならない。
    ■    ■
 北海道白老町に「民族共生象徴空間」を建設し、復興・発展の拠点とすることも柱である。愛称はウポポイで大勢で歌うという意味だ。国立アイヌ民族博物館、アイヌ文化を体感できる国立民族共生公園、慰霊施設を整備する。
 政府は東京五輪・パラリンピックに先立つ20年4月にオープンする予定だ。初年度は100万人の来場を見込んでいる。観光重視の姿勢であることが気になる。
 アイヌ民族の尊厳と民族復権につながる空間でなければならない。私たちもアイヌ民族について学びを深めたい。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/412772

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<ウポポイ 共生の森開設へ>アイヌ文化振興へ道とキヨスク協定 開設まで1年

2019-04-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/24 23:18
 国が胆振管内白老町に整備するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」の開設まで1年となった24日、道と北海道キヨスク(札幌)はアイヌ文化の振興に関する連携協定を結んだ。ラベルにアイヌ文様を施した水の販売や売上金の一部寄付などを通じ、ウポポイを後押しする。
 道がアイヌ文化の振興に関する協定を企業と結ぶのは初めて。協定に基づき、キヨスクが同日発売した「北海道大雪山の天然水」にウポポイをPRするラベルを掲載するほか、アイヌ服飾研究家の津田命子さんが監修した文様もあしらった。売上金の一部は、ウポポイの運営主体となるアイヌ民族文化財団に寄付する。
 この日は、同社の栗原進社長と道環境生活部の長橋聡アイヌ政策監がJR札幌駅構内で協定書に署名。栗原社長は「微力ながらアイヌ文化の振興やウポポイのPRに貢献できれば」と話した。天然水は1本110円。道内30カ所の売店「キヨスク」などで販売する。(斉藤千絵)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/299732

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<ウポポイ 共生の森開設へ>開設まで1年 アイヌ語復興ここから 施設内は第1言語に

2019-04-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞 04/24 05:00
 24日で開設まで1年となったアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」を生かし、消滅の危機にあるアイヌ語を復興する取り組みが進んでいる。ウポポイ内の案内などは第1言語をアイヌ語とし最上位に表記。外来語などの新しい言葉もアイヌ語で表現する方法を検討する。中核施設の「国立アイヌ民族博物館」は、展示エリアの解説文のアイヌ語執筆に道内外のアイヌ民族約15人が協力しており、関係者たちは「アイヌ語が自然に存在する社会に」と願っている。
 「今の自分たちの暮らしに照らし合わせて、アイヌ語を考えるきっかけになった」。協力者の1人、神奈川県鎌倉市在住の瀧口(たきぐち)夕美さん(47)=釧路市阿寒町出身=は、修正を重ねたアイヌ語の解説文を眺めながら話す。
 施設内はアイヌ語を最上位に置き日本語と英語も明示。中国語や韓国語など他言語の表記も検討中だ。
■解説文執筆
 協力者は、言語学者らとペアを組み、「カムイとの関わり」「現代の仕事」など博物館の展示エリアごとにアイヌ語の解説文を考える。アイヌ語はかつて口承のみで文字を持たなかったため、カタカナで発音を表記する方針。各地の方言で書き、多様性も生かす。
 瀧口さんは15年ほど前、アイヌ語を学び始めた。例えば、キツネは「ケマコシネカムイ(足の軽い神)」の他に「チロンヌプ(われわれが殺すもの)」という表現もある。言葉の連なりから文化の成り立ちを実感でき、アイヌ語を通して「自分の中で不確かだったアイヌ像を捉えられつつある」と話す。
 アイヌ語は、明治政府が日本語教育を強制したことなどにより衰退し、現在の話者は極めて少ない。国連教育科学文化機関(ユネスコ)公表の危機的言語・方言の中でも、5段階評価で最も危機的なランクに位置づけられている。
 解説文の執筆に協力する札幌大4年の葛野大喜さん(21)は、静内町(現日高管内新ひだか町)でエカシ(長老)と慕われた祖父の故辰次郎さんのアイヌ語の言い回しを参考に文を考えた。「自分だからこそ書ける解説にしたい。じいちゃんたちが日常的に使っていた言葉を大切にしていけたら」と願う。
■新語も翻訳
 博物館の設立準備室は昨年度、言語学者やアイヌ文化伝承者ら約10人のアイヌ語新語検討ワーキング会議を発足させ、「ベビーカー」や「非常口」などかつて存在しなかった単語の表記方法を検討中。例えばイスは「上に座るもの」など言葉を組み合わせる。
 準備室の佐々木史郎主幹は「あくまでウポポイ内での表現として、文法的に誤りがなければ広く採用している。言葉が時代に伴い変化していくように、使いやすい単語が自然と残っていく形にしたい」と話す。
 アイヌ民族で、同会議メンバーの北大アイヌ・先住民研究センターの北原次郎太モコットゥナシ准教授(43)は「アイヌ語の復興は、現代のアイヌの民族意識を支えるだけでなく、アイヌ語の音声や記録を読み解き、かつての思想や暮らしを知る糸口にもなる」と意義を説明する。
 施設内の職員の業務連絡をアイヌ語にしたり、ガイドブックを作って来場者にもアイヌ語を話してもらうことなどを提案。「ウポポイに関わる全ての人が少しでもアイヌ語を使うという行動を通じ、民族共生の言葉を体現していってほしい」と話している。(斉藤千絵)
◆ケマコシネカムイのシ、チロンヌプのプは小さい字
◆北原次郎太モコットゥナシ准教授のシは小さい字
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/299382

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武四郎とアイヌ長老、芝居で 道内出身お笑いコンビ「アップダウン」 「友情の歴史知って」 5月26日、登別で音楽劇

2019-04-25 | アイヌ民族関連
北海道新聞04/24 05:00
音楽劇「カイ」の登別公演への意気込みを語るアップダウンの竹森さん(左)と阿部さん
 【登別】北海道の名付け親とされる幕末の探検家、松浦武四郎とアイヌ民族の長老の友情を描いた音楽劇「カイ」が5月26日、登別市民会館で上演される。吉本興業所属のお笑いコンビ「アップダウン」による2人芝居で、胆振管内では初の公演。2人は「笑いあり涙ありで、子どもたちも楽しめる。多くの人に見に来てほしい」と呼びかける。
 北海道命名150年を記念した道の事業の一つで、昨年から札幌や川崎など道内外で9公演を重ねてきた。登別は、13公演目になる。
 アップダウンの竹森巧さん(41)=渡島管内森町出身=、阿部浩貴さん(42)=札幌市出身=の2人が、武四郎や長老、幕府の役人ら計10人を演じる。
 「カイ」という題名は、武四郎がアイヌ民族の長老から教わったアイヌ語「カイ=この地に生まれた者」にちなんだ。武四郎は、アイヌの人々と生きる新しい世の中を願い「北加伊道」と名付けたと言われている。
 アップダウンの2人は18日、市役所を訪問。竹森さんは「道産子でも知らない北海道の歴史が盛り込まれている。特に『カイ』の意味を多くの人に知ってもらいたい」と力を込める。
 登別公演では、初の試みとして市民エキストラと劇中でコントを行う予定で、阿部さんは「随所にアドリブをちりばめたい。掛け合いが、今から楽しみ」と話す。
 登別公演は午後4時半開演。前売りチケットは一般が2千円、大学生以下は1000円(当日はそれぞれ500円増し)。問い合わせは室蘭VOXの三橋さん(電)080・3720・0470へ。(池田静哉)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/299301

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オープンまで1年 アイヌ文化復興拠点、整備進む-白老

2019-04-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報2019.04.24

国が整備する白老町の民族共生象徴空間ウポポイ。年内に各施設がほぼ完成する
 国が白老町に整備するアイヌ文化復興拠点「民族共生象徴空間(ウポポイ)」が24日でオープンまで1年に迫った。中核の国立アイヌ民族博物館を中心に工房、体験交流ホールなど各施設の建設が進展し、年内にほぼ完成する見込み。運営に当たる公益財団法人アイヌ民族文化財団(札幌)による体験プログラムや展示の準備も進み、道や白老町も来年4月24日の開業に向けてPRに力を注ぐ。
 北海道開発局が23日、報道機関に整備状況を公開した。
 ウポポイは、国が同町ポロト湖畔の敷地10ヘクタールに約200億円投じて整備し、年間来場者100万人を目標に掲げる。メインの国立アイヌ民族博物館は鉄骨造り3階建て。幅130メートル、奥行き40メートル、高さ20メートル、延べ床面積8600平方メートルの巨大な施設だ。施設内にアイヌ民族の歴史や文化を紹介する展示室、シアター、ポロト湖を一望するカフェなどを設ける。開発局によると、建物は7割まで完成し、今後7月までに屋根と外壁工事を仕上げ、内装を経て11月中の完工を目指している。
 博物館西側に位置する半円状のエントランス棟も7割ほど仕上がり、夏には完成。券売やインフォメーション、飲食・物販の機能を備える。500~600人収容できる体験交流ホールの建設も進み、進捗(しんちょく)率は25%。背面をガラス張りにしてポロト湖が眺められる幅16メートルのステージ上で古式舞踊、ムックリ演奏などを披露する施設で年内に完成する。
 修学旅行など団体客を受け入れる体験学習館はほぼ完成。200人収容できる部屋が二つあり、木彫りや刺しゅうなど伝統工芸を体験できる。一般向け体験施設の工房も7割完成。工芸家による実演や体験が楽しめる。伝統的コタンのゾーンにはアイヌ民族の家屋チセを再現。3棟の建設に今後取り掛かる。
 ポロト湖東側の高台では、全国の大学などに保管されているアイヌ民族の遺骨を保管する建物(最大2304体収容可能)と慰霊施設、モニュメントを設置。慰霊施設とモニュメントはすでに完成し、現在、墓所となる遺骨保管施設の工事が進んでいる。開発局は「象徴空間の施設は年内にほぼ完成し、外構工事や植栽などを経て今年度内に全体が完成する」と説明する。
 一方、運営主体となるアイヌ民族文化財団も開業を控えた準備を急いでいる。町内の旧社台小を拠点に55人の職員が国立博物館の展示品整理や、体験交流プログラムの構築を進め、同財団の村木美幸本部長代理は「オープンに向けてしっかりと対応していきたい」と意気込む。
 道や白老町もPRに力を入れている。町は6月22日に白老で開催する「イランカラプテ音楽祭」などイベントを通じてウポポイをアピールするほか、来年1月15日の100日前の節目には道と連携したカウントダウンイベントも予定。道は300日前、200日前など節目に合わせたイベントを企画し、「これまで以上に宣伝に努めたい」としている。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/11361

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IR、苫小牧市民に発信 米ハードロック苫小牧支店開設

2019-04-25 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 4/24(水) 16:32配信
 「ハードロック」のブランドで世界75カ国、200超のホテルやリゾート、カジノなどを展開する米国の娯楽企業ハードロック・インターナショナル(米国)の日本法人が24日、苫小牧市表町1のビル2階に苫小牧支店をオープンした。海外のIR(カジノを含む統合型リゾート施設)事業者によるオフィス開設は市内3社目で、本格的なショールーム機能を有するのは初めて。23日にプレオープンイベントが開かれ、ハードロック・ジャパンのアド・マチダ社長が「IR情報センターとして道民や苫小牧市民に発信したい」と抱負を述べた。
 同支店はオフィスは延べ床面積は約160平方メートル。受付カウンターを含むパブリックスペースには、同社が考案した苫小牧IR構想のミニチュア模型をはじめ、レディー・ガガなど世界的に有名なアーティストの衣装や楽器などを展示。壁一面にはアイヌアート作品も描いている。常駐社員は1人だが、今後は来場者の動向を見ながら最大3人程度まで増やす予定。地元採用も検討する方針だ。
 23日のプレイベントには地元経済界などから50人以上が出席。同社のエドワード・トレーシー最高経営責任者とアド社長、来賓の岩倉博文市長、IR誘致を推進する北海道IR株式会社の藤田博章社長の4人がギターを使ったユニークな鏡開きで開設を祝った。
 アド社長は道民や苫小牧市民を対象にしたIR説明会などを開く構想を示し、「夏をめどに検討したい。また地元事業者にも来店いただき、参加意向に関するデータベースも作りたい」などと語った。
 一般市民の利用も広く呼び掛けている。営業時間は平日午前9時から午後6時。住所は苫小牧市表町1の1の5黒川ビル2階、電話0144(82)8566。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-01016150-tomamin-hok

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社説:アイヌ新法成立 格差解消へ実効性こそ

2019-04-25 | アイヌ民族関連
京都新聞 4/24(水) 11:05配信
 アイヌを法律上初めて「先住民族」と明記したアイヌ民族支援法が成立した。
 文化振興に偏った従来のアイヌ政策を修正し、地域振興を含めた総合施策へと踏み出す。一歩前進と受け止めたいが、先住民族としての権利には触れていない。アイヌの人々の誇りと尊厳の回復と併せ、いかに経済格差や偏見を解消するか。実効性が問われよう。
 2007年に国連で「先住民族権利宣言」が採択され、宣言を踏まえて翌年、国会決議でアイヌを先住民族と認めて10年余り。ようやく、との感は否めない。「日本は単一民族国家」といった誤った認識から、国として公式に決別したとも言える。意義は大きい。
 新法によると、国はアイヌ政策推進本部を設置し、基本方針を策定する。これに基づき市町村が文化、産業、観光振興のための地域計画を作ると、新たな交付金が関係事業に支出される。施策の実効性を高めるには、国や市町村がアイヌの人々の思いをくみ取り、具体的なニーズを把握しながら政策を進めていく必要がある。
 アイヌは明治政府によって同化政策を強いられた。生活基盤を失い、貧困を余儀なくされてきた。
 1997年に旧北海道土人保護法を廃止し、アイヌ文化振興法が制定された。民族文化や技術の継承などで一定の成果を上げたものの、アイヌの世帯収入や進学率の低さなど格差は残ったままだ。
 新法は先住民族としての権利回復の面で不十分さが目立つ。伝統サケ漁の許可は簡素化されたが、土地や資源の回復、教育権など具体的な権利保障に踏み込まなかった。国会は国連宣言の趣旨を踏まえるとした付帯決議を付けたが、法的拘束力はない。
 過去の政策への反省も謝罪もない。アイヌの暮らしを長らく侵害し、支配し、差別してきた歴史に真正面から向き合い、共生への道筋をきちんと描くべきであろう。
 安倍晋三首相は1月の施政方針演説で「アイヌの皆さんが先住民族として誇りを持って生活できるよう取り組む」と述べた。観光立国を巡り、国がアイヌ文化振興の拠点として来年4月開業を目指す「民族共生象徴空間」に言及したくだりだった。アイヌ文化を単に観光振興に利用するとの視点でしか捉えていないとすれば残念だ。
 先住民族アイヌの暮らしを元に戻すのは難しいが、国の責任は重い。私たちもアイヌの歴史と現況を知り、独自の信仰や言語、文化への理解を深めていきたい。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-00000009-kyt-soci

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2020年春オープン予定! アイヌ文化発信拠点「ウポポイ」 建設現場を公開 北海道白老町(動画)

2019-04-25 | アイヌ民族関連
UHB 4/24(水) 10:38配信
 アイヌ文化発信の拠点として、2020年4月に北海道白老町にオープンする予定の、民族共生象徴空間「ウポポイ」の建設現場が23日報道陣に公開されました。
 この施設は白老町に北日本初の国立博物館として整備が進められているものです。
 広大な敷地内には中核となる、アイヌの歴史や文化を紹介する国立アイヌ民族博物館を始め、アイヌ民族の伝統芸能が上演される体験交流ホール、昔ながらのアイヌ集落が再現される「伝統的コタン」など、アイヌ民族の文化を複合的に学べるようになっています。
 23日は、建設が進む博物館や慰霊施設などの様子が報道陣に公開されました。
 博物館は2019年秋ごろ完成し、2020年4月のオープンへ向け展示物の搬入などが行われます。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-00000003-hokkaibunv-hok

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【ラグリパWest】日本での成長を決めたキウイ・ボーイ。 ティエナン・コステリー(IPU・環太平洋大)

2019-04-25 | 先住民族関連
ラグビーリパブリック 4/24(水) 11:48配信
 フレーズは「金髪をなびかせて」。
 しかし、ラグビーは甘くも優しくもない。
 えぐい。
 彷彿とさせるのはジャン・ピエール・リーブ。
 40年近く前のフランス代表の闘将も同じ感じの髪、色だった。
 ティエナン・コステリー。
 マイカ・ナシラシラとともにIPU・環太平洋大におけるチーム初の留学生になった。
 IPUはInternational Pacific Universityの略。2007年に岡山に開学し13年目を迎える比較的新しい私立大である。
 この6月で19歳。王国・ニュージーランド(NZ)から1年生入学の理由を話す。
「日本のラグビーのレベルは高くなっています。そして将来性があります。そこで自分を磨いてみたいと思いました」
 入学直後、4月13日の関西セブンズフェスティバル(7人制)で鮮烈デビューを飾る。
 1回戦は関西大。0‐5の前半3分、2人を抜き、ひとりをずらしてボールを放る。古堅哲真のトライを呼び込む。そのスピードは192センチ、90キロのサイズを感じさせない。6分には大外でパスをもらいインゴールに飛び込んだ。
 後半開始12秒で右親指を脱臼する。
 痛みに耐えながら、4分には3人をひきつける。ナシラシラへ5点へのラストパス。1トライ2アシストとそれまでの3トライすべてに絡んだ後、ピッチを離れた。
 試合は31‐10。昨年、関西Aリーグだった伝統校を撃破する原動力になる。
 フランカーとして日本代表キャップ4を持つ監督の小村淳は、その気迫に驚く。
「脱臼をしてるのに、試合に出してくれ、って言ってくるんだよね。すごいよね」
 生半可な気持ちでの留学ではない。
 軸の抜けたチームは、次戦の準々決勝で前年優勝の天理大に7‐44と大敗した。
 S&Cコーチの高山慎は話す。NZで教育を受け、通訳も兼ねている。
「セブンズから帰ってきて、まだまだ自分のレベルは低い、って言っていました」
 先輩留学生であるシオサイア・フィフィタ(天理大3年)やテビタ・タイ(摂南大2年)の強さや速さに刺激を受ける。
 フィフィタはジュニア・ジャパン(日本代表の下のカテゴリー)、タイはトンガ7人制代表だ。彼らと比べて自分を客観視できる。その上で向上心もある。練習終わりには、サインプレーや練習内容、気づいたことなどを手のひらサイズのノートに記している。
 自分自身を「タマ」と呼ぶ。そして、そう呼ばれることを好む。Tama=息子。NZ先住民族のマオリの言葉である。
「自分の使命を忘れないためです」
 父・ステファンは、脳に起因する進行性の運動神経障害を発症している。すでに会話がうまくできない。
「父の容態はよくありません。その中での決断は大変でした。ただ、父に自分という息子がいるという誇りをもってもらうためにも、日本に行く道を選びました」
 イギリス系のタマには、マオリの血も若干混じっている。
 その父を含め、母、そして2人の兄の家族4人とは、無料のビデオ通話アプリでコミュニケーションをとっている。顔が見えるため、ホームシックにはかかりにくい。
 タマはオーストラリアで生まれた。NZに移り、オークランドで育つ。NZ最大で150万人以上が暮らす都市を本拠地にするブルーズの18歳以下代表に選ばれた。南半球を中心とした国際リーグ、スーパーラグビーの代表的チームのひとつである。
 ポジションはフォワード3列目。いわゆる「ルース」。小さい頃からのあこがれは同じ位置で活躍したブラッド・ソーン。スーパーラグビー、レッズの現ヘッドコーチには会った時に言われた。
「いい選手になりたければ、12時間だけ頑張ってもダメ。24時間それを続けないと」
 NZ代表で59キャップ。13人制のリーグから15人制のユニオンに転向した経験を持つ指導者の言葉は強く心に残っている。
 ウエストレイク・ボーイズ・ハイスクール在学中に留学の打診があった。神戸製鋼で通訳をするジョー・ラッシュを通じてだった。ラッシュはNZにある兄弟校のIPUニュージーランド大を卒業。監督に就任して2年目の小村は神戸製鋼のOBでもある。
 少なくない縁が今回の話を運んで来る。
 3月23日に来日。小村はびっくりする。
「去年の12月に下見に来たのね。その時は100キロオーバーの体でした。でも3月には90キロちょっとに落として来たのよ。10キロ近く絞ってきてくれました」
 セブンズへのフィットは当然だった。
 大学では1日6時間の日本語の猛レッスンが始まっている。しかし、疲れはない。
「高校時代、6時間の授業は普通でした」
 日本が気に入っている。
「みんなが礼儀正しいし、ものごとは時間通りに進みます。食べものも美味しい。特に焼き肉が好きになりました」
 部員たちとすでに学校近くにある食べ放題の店に通ったりしている。
 ラグビー部は創部13年目を迎える。開学と同時に作られた。
 昨年は第55回大学選手権出場への代表決定戦で朝日大に17-59と敗れた。
 新年度の目標は変わらない。中国・四国の代表として、東海・北陸の覇者を破り、初の選手権に駒を進めることである。
「チームを有名にして、みなさんから見てもらえるようにしたいですね」
 タマには起爆剤としての期待がかかる。
 チーム躍進の先には、自分の未来が重なる。
「トップリーグに入って、最終的には日本代表になりたいです。7人制が好きなので、そちらの代表にもなれたらいいですね」
 オールブラックスよりジャパン。
 来日してまだ1か月。すでに、日の丸を背負う心構えはできている。
(文:鎮 勝也)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190424-00010002-rugbyrp-spo

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