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大自然と先住民の文化を体験できる! オーストラリアが「家族旅行」に人気の理由

2024-05-05 | 先住民族関連

アエラ2024.5.4

 新型コロナウイルスの感染症法の位置づけが「5類」に移行してから、1年が経とうとしています。大手旅行会社JTBが実施したアンケート調査などによると、今年のGWに海外旅行に出かける日本人の数は、コロナ禍前の8~9割程度まで回復する見通し。今年の夏休みには海外旅行を検討しているご家庭も多いのではないでしょうか。その目的地として、オーストラリアが注目を集めています。その理由や、小学生のうちに海外に出かけることの意義をオーストラリア政府観光局 日本・韓国地区局長のデレック・ベインズ氏に聞きました。

大自然と先住民の文化を家族で体験しよう!

――現在、オーストラリアの観光事情はどのような状況でしょうか。

 オーストラリアも日本同様、観光で訪れる人たちが世界中から戻ってきています。オーストラリア政府統計局(ABS)によると、コロナ禍前の2019年の日本人渡豪者数は49万8千人で、6年連続プラスでした。コロナの影響を受けたものの、2023年は当時の60%が渡豪し、順調に回復しています。今年はさらにたくさんの人が訪れてくれると、楽しみにしています。

 日本からの旅行者は、小さなお子さんを連れたファミリーから年配の方まで、実に幅広い年齢層であることが特徴です。小学生くらいの年齢のお子さんもたくさん訪れて、オーストラリアならではの文化や自然を楽しんでいます。

――オーストラリアが人気の理由は、どんなところでしょうか。

 オーストラリアは、大陸全体から成る世界唯一の国として知られています。それぞれの地域によって異なる表情を楽しめるのは、大きな魅力だと思います。

 たとえば、自然です。オーストラリアでは、日本とは違う雰囲気の自然に触れることができるでしょう。たとえば、熱帯雨林や世界自然遺産のウルル(エアーズロック)があることで知られるアウトバックの砂漠、夏でもスキーができる地域やグレートバリアリーフのように冬でも泳げる海など、幅広い自然があります。

 また、先住民アボリジナル・ピープルの文化に触れることもできます。アボリジナル・ピープルは、今から6万年以上前からオーストラリア大陸に居住していたといわれる先住民。その時代から続く彼らの文化はとても興味深く、そのスタイルを教わり体験できるツーリズムを目的に訪れる人も多いのです。

伝統的なブッシュフード(食)とブッシュ メディシン(薬)について学び、さまざまな体験ができる。●Wanmara、Petermann/Tourism Australia

 季節が日本と逆であることも、とくにお子さんたちには楽しく、新鮮に感じられるようです。日本からなら時差が1~2時間。たとえば、夜便に乗って、現地に朝到着したら、時差ボケもなくすぐに行動できる「行きやすさ」も選ばれる理由のひとつでしょう。時間を有効に使えます。

小学生時代の海外旅行は「家族」の素晴らしい体験に

――デレックさんは、はじめての海外旅行が日本だったそうですね。

 はい。17歳の時に、はじめて訪れた海外が日本でした。本当はもっと早く行きたかったのですが、なかなかチャンスがありませんでした。当時お世話になったご家族とは、今も仲よくしています。

――なぜ、もっと早く海外旅行をしたかったのですか? 

 海外で、自分の国とは異なる言語や文化に触れることは、それこそ人生において大きな出来事です。小学生くらいならもうちゃんと覚えているし、理解もできるころ。それくらいの年令で、世界の広さを感じたりさまざまな人々と関わったりすることは、とても有意義だと私自身の体験も含めて感じます。

 また、日本の小学生、つまり6~12歳くらいのお子さんなら、おそらく「はじめての海外旅行」という人が多いのではないでしょうか。日本では小学校3年生から英語の勉強が始まりますよね。そこで実際に英語が母語の国に行って外国語を耳にすることで、英語が一気に身近なものになるでしょう。

 また、オーストラリアは移民が多いことでも有名です。街中を歩いていると、さまざまな言語が聞こえてきますよ。そんな体験も刺激的ではないでしょうか。まさに多様性です。

――日本人は、パスポート保有率が約17%(2023年12月現在※)で、G7最下位です。

 たとえば、オーストラリア人は約53%です。アメリカ人は約50%、イギリス人は70%を上回っています。こうしてみると、日本人のパスポート保有率は少ない印象ですよね。

 小学生のお子さんなら、海外旅行に出かける場合、その多くは「家族といっしょ」であることが想像されます。もう少し成長すると一人で留学というケースもあるでしょうが、この年代は家族との行動が基本ですよね。そう考えると、海外旅行のタイミングとして小学生時代はベストかなと思います。お子さんだけでなく「家族」にとってかけがえのない体験となるでしょう。

 日本はとても治安のいい国です。オーストラリアもその点はファミリーも安心して楽しめます。ぜひ、ご家族で訪れてみてほしいですね。

――最後に、オーストラリアの最新情報を教えてください。

 オーストラリアは、移民が多いということもあり、複数の国の食文化のよいところを融合させたフュージョン料理がたくさんあり、食べ物もおいしいものが多いのです。親御さんにはワインもおすすめですよ。

 意外と知られていないのですが、コーヒーも有名。今、ワーキングホリデー制度を利用してバリスタの勉強のために日本から訪れる人が増えているのです。街中にはこだわりのコーヒー専門店がたくさんあって、みんなお気に入りのバリスタがいるお店で、仕事前にコーヒーを購入してから出勤します。

 旅行でいらした際は、ぜひオーストラリアのコーヒーも楽しんでみてください。お子さんには、エスプレッソマシンでミルクを淹れた「ベビー・チーノ」が大人気。カプチーノのカップに入って、かわいくておいしいですよ!

※出典:外務省 令和5年1月~12月旅券統計

(取材・文/三宅智佳)

https://dot.asahi.com/aerakids/articles/-/221291

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