北海道新聞 02/26 05:00
札幌在住の作家・池澤夏樹さんの個人編集による「日本文学全集」(全30巻、河出書房新社)が、27日刊行の「源氏物語 下」(角田光代さん訳、3850円)で完結する。2014年から刊行が始まった全集は、池澤さんが現代語訳した「古事記」や札幌出身の円城塔(えんじょうとう)さんが手がけた「雨月物語」など、第一線の作家による古典の新訳が特徴。累計発行部数が52万部を超える人気となっている。
池澤さんは編集に当たり「日本人とは何かを問う」という視点から作品を選んだ。古典では、川上弘美さんが現代語訳した「伊勢物語」や、古川日出男さんの「平家物語」、島田雅彦さんの「好色一代男」など、文学の最前線で活躍する作家による新訳を収めた。
このほか川上未映子さん新訳の樋口一葉「たけくらべ」をはじめとする近代文学作品、南方熊楠(みなかたくまぐす)ら民俗学の論文、大江健三郎さんや石牟礼(いしむれ)道子さんらの現代の小説やエッセー、さらに知里幸恵著訳「アイヌ神謡集」などアイヌ文学の作品、日本国憲法前文も所収。さまざまな分野の作品を取り上げ、日本語を用いた文化の豊かさを紹介している。
道内は、札幌などを皮切りに28日から順次販売される。(中村康利)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/396613
札幌在住の作家・池澤夏樹さんの個人編集による「日本文学全集」(全30巻、河出書房新社)が、27日刊行の「源氏物語 下」(角田光代さん訳、3850円)で完結する。2014年から刊行が始まった全集は、池澤さんが現代語訳した「古事記」や札幌出身の円城塔(えんじょうとう)さんが手がけた「雨月物語」など、第一線の作家による古典の新訳が特徴。累計発行部数が52万部を超える人気となっている。
池澤さんは編集に当たり「日本人とは何かを問う」という視点から作品を選んだ。古典では、川上弘美さんが現代語訳した「伊勢物語」や、古川日出男さんの「平家物語」、島田雅彦さんの「好色一代男」など、文学の最前線で活躍する作家による新訳を収めた。
このほか川上未映子さん新訳の樋口一葉「たけくらべ」をはじめとする近代文学作品、南方熊楠(みなかたくまぐす)ら民俗学の論文、大江健三郎さんや石牟礼(いしむれ)道子さんらの現代の小説やエッセー、さらに知里幸恵著訳「アイヌ神謡集」などアイヌ文学の作品、日本国憲法前文も所収。さまざまな分野の作品を取り上げ、日本語を用いた文化の豊かさを紹介している。
道内は、札幌などを皮切りに28日から順次販売される。(中村康利)
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